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「ラブライブ!」で学ぶキリスト教知識(Aqours編)

■はじめに

前回のラブライブ!
μ’sの個性豊かな9人のキャラクター、そして彼女達で学ぶキリスト教知識の数々。
みんなもちゃんと学べたかな?
それじゃあ今回は、ラブライブ!の続編である、ラブライブ!サンシャイン!!でキリスト教知識を学んでいこうね!

こんばんは。最近メンタルが削られまくっているリベラです。

自分の弱さが嫌になり、気持ちの切り替えが上手くできずに落ち込む日々ですが、気分が浮上する瞬間もあり、その時はやはり、神様の力が与えられているのかな、と思うようにしています。ようは、この程度のクリスチャンなんですよ僕って奴は(笑)

■ラブライブ!サンシャイン!!とは

今回取り上げる「ラブライブ!サンシャイン!!」は、前回紹介した「ラブライブ!」に続いて登場したプロジェクトです。舞台は静岡県沼津市の内浦地区。ラブライブ!が東京都心が舞台であったのに対し、今回は地方が舞台。今ではいわゆる「聖地」として、毎年数多くのファンが沼津を訪れており、町おこしにも一役買っています。

海景色がきれいな内浦にある、私立「浦の星女学院」で結成されたスクールアイドルグループ、「Aqours(アクア)」を中心とした物語です。ちなみに時系列的にはμ'sが活躍した時代から数年後という設定になっており、今作ではμ'sは「スクールアイドル史に残る伝説のアイドルユニット」とされています。

舞台となる浦の星女学院は、公式設定で「カトリック系の学校である」となっています。

詳しい情報はないのでなんとも言えませんが、カトリック系の学校には、校名に「星」がつくことが多いですね。サッカーの強豪として知られる東京の「暁星学園」や、甲子園にも出場した長崎の「海星高校」、京都の名門進学校「洛星高校」と言った具合にです。なぜなのかはよく分からないので、詳しい人教えてください(笑)ただ、以前取り上げたように、聖母マリアには「海の星」という尊称があり、それが海星高校の由来であることだけははっきりしています。

埼玉県には「浦和明の星女子高校」と言う学校があり、めちゃくちゃ浦の星女学院に似た名前である、ということだけ最後に付け加えておきます(笑)

Aqoursは、前回のμ's同様、「学校を廃校の危機から救うため」に結成されました。ユニット名前の由来は、ラテン語で「水」を意味するaquaと、「私たちのもの」を意味する英語「ours」を組み合わせた造語です。

ラテン語といえば、「坂道のアポロン」の回でも取り上げた通り、カトリック教会のミサは、1966年までは全世界すべての教会で、ラテン語のミサしか執り行われていませんでした。今年2021年は、各国の言語でミサが執り行われるようになってから丁度55周年ということですね。

■Aqoursメンバーで学ぶキリスト教知識(2年生組)

それでは今回も学年ごとにメンバーでキリスト教知識を学んでいきましょう。Aqoursもμ'sと同じく、1年生から3年生まで各学年3人ずつ、合計9名のメンバー構成になっています。

Aqoursの発起人であり、リーダーを務めるのが高海千歌

μ'sの大ファンであり、μ'sに憧れてスクールアイドルを目指します。前作の主人公・穂乃果同様、明るく天真爛漫な性格です。

実家は温泉旅館を経営していますが、トゥールの聖マルティヌスは「ホテル経営者」の守護聖人です。また、聖マルタは「宿の管理人」の守護聖人でもあります。イエスが生き返らせたラザロの姉としてお馴染みのマルタはイエスが十字架にかかる数日前に夕食をもてなしました。それに由来し、その他にも主婦、コック、メイド、執事などの守護聖人でもあります。

千歌は自分を普通の人間だと評し、落ち込むこともありましたが、スクールアイドルになり、「輝きたい」という思いを強く持っています。そんな千歌ちゃんには、「あなたがことを成そうと定めるならば、あなたはその事を成就し、あなたの道には光が輝く」(ヨブ記22:28)という聖書の言葉を贈りたいと思います。

そんな千歌のクラスにやってきた転校生が桜内梨子

μ'sを生んだ音ノ木坂学院からの転校生です。控えめでお淑やかな印象の梨子はピアノが得意で、Aqoursでは作曲も担当しています。

音楽の才能に恵まれた梨子ちゃんにはきっと、音楽の守護聖人、聖セシリアの守護があったことでしょう。

そんな梨子ちゃん、実は犬が大の苦手です。「聖フーベルト」「聖ロック」は「犬」の守護聖人です。ちなみにどこかで紹介したと思いますが、「二ヴェルの聖ゲルトルード」は「ネズミに対する恐怖」の守護聖人。残念ながら「犬に対する恐怖」の守護聖人はいませんでした。梨子ちゃん、気持ちはわかります。僕も犬は吠えるのであまり好きじゃありませんから(なんだそりゃ)

千歌の幼馴染でクラスメイトの渡辺曜

明朗快活でスポーツ万能の女の子です。高飛び込みをやっていて、高い実力を持っています。

曜ちゃんのお父さんは船乗りで、その影響か「ヨーソロー!」が口癖。船乗りの守護聖人といえば、サンタクロースのモデルとされる聖ニコラウス。その由来は、嵐にあった船の船乗りたちが聖ニコラウスに祈ったところ、聖ニコラウスが現れ、嵐が静まったというエピソードに由来するもの。サンタさんは空を飛ぶイメージがありますが、海の上でも大活躍したんですね。

また、曜ちゃんは「制服好き」な一面も。制服と言えば、軍隊式の組織で知られるプロテスタントの一派、救世軍。入隊(入信)した信者には制服が支給されるそうなので、曜ちゃんがクリスチャンになるなら救世軍一択ですね。

■Aqoursメンバーで学ぶキリスト教知識(1年生組)

それでは続いて1年生メンバーを紹介します。まずは津島善子

俗に言う「中二病」のキャラクターであり、ゴスロリ系のファッションに身を包み、自らを「堕天使ヨハネ」と名乗っています。

「ヨハネ」といえば代表的な聖書の人物として、使徒ヨハネと洗礼者ヨハネがいます。使徒ヨハネは「ヨハネによる福音書」の記者であり、イエスの弟子の中でも最側近の一人。自称「主が愛しておられた弟子」というナルシストな人物として知られていますね。

洗礼者ヨハネは、イエスの母・マリアの親類・エリサベトの子であり、イエスに洗礼を授けた重要人物。イナゴと野蜜を食べていたことでも知られています。最期は首をはねられて、お盆に乗せられてある人物へ献上されてしまうという壮絶なものでした。詳しくは聖書を読みましょう(笑)

「ヨハネ」は人名の元ネタになっていますが、あくまで男性名。女性の場合は「ヨハンナ」となります。なので善子もこれからは「堕天使ヨハンナ」と名乗りましょう。ヨハネという堕天使はいませんが、そこは目を瞑ります(笑)

国木田花丸は、「~ずら」という方言が特徴的。僕の推しキャラでもあります。

実家は由緒あるお寺ですが、カトリック系の学校に通っているあたり、寛容な親御さんなんでしょう。地元の聖歌隊に所属していて、「あめのみつかいの」「野ばらのにおう」「いざよろこべ」が好きな聖歌という公式設定があります。どれもカトリックの聖歌ですが、「あめのみつかいの」は、プロテスタントでは「あらののはてに」というタイトルの讃美歌で、有名なクリスマスキャロルとして知られています。「グロ~~~~~~~リア♪」というフレーズを聞けば、クリスチャンでなくても聞き覚えがあるかと思います。

教会で歌われる歌を、カトリックでは「聖歌」プロテスタントでは「讃美歌」と呼ぶことも覚えておくといいと思います。

最後に黒澤ルビィ

姉のダイヤとともに、姉妹揃ってAqoursのメンバーとなります。気が弱く泣き虫な性格ですが、スクールアイドル活動を通して成長していきます。

「ルビー」は言うまでもなく宝石の一種。キリスト教圏の国では、伝統的に王冠にルビーがあしらわれていることが多いのですが、これはルビーの赤い色が血の象徴であり、「神の子の血による贖いによって生かされている」という証であり、統治者は神の権威のもとに力を与えられているということを示すものでもあるためなのだそうです。

■Aqoursメンバーで学ぶキリスト教知識(3年生組)

最後に3年生メンバーをご紹介。まずは小原鞠莉

ホテル経営者の娘であり、実家から浦の星女学院に多額の寄付をしていました。浦の星女学院が廃校の危機にあると聞きつけ、なんと生徒でありながら学院の理事長になってしまいます。

鞠莉は父親がイタリア系アメリカ人という血筋。イタリア系であり、カトリック系学校の経営者はカトリック教徒であることが多いので、鞠莉自身もカトリック教徒なのではないか?と思っています。

また、彼女の母親が劇場版で登場するのですが、劇場版の舞台はイタリア。教会が出てくるシーンもいくつかありますが、そのうちの一つの教会はフィレンツェにあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。名前の意味は「花の聖母マリア」。鞠莉の愛称「マリー」は人物名としては聖母マリアが元ネタなので、その点で共通点を見出すことができます。

松浦果南は、スキューバダイビングが得意、実家もダイビング関係の店をやっていて、海を愛する女の子です。

千歌とは幼馴染の間柄。頼れるお姉さんタイプです。ダイビングのほかにサーフィンも得意です。聖クリストフォロスは「サーファー」の守護聖人。また、航海者の守護聖人でもあり、海が好きな果南にはピッタリです。

「カナン」と聞いてクリスチャンが真っ先に思い浮かぶのはやはり、旧約聖書に登場する「カナンの地」でしょう。「乳と蜜の流れる場所」とも呼ばれるこの地は、「信仰の祖」アブラハムの子孫に神が与えると約束した土地で、「約束の地」とも呼ばれています。親がクリスチャンだとこういった、聖書にちなんだ名前を子供につけることが多いので、果南の両親もクリスチャンなのかも?と勝手に妄想してしまいます。

最後に黒澤ダイヤ

先ほど紹介した黒澤ルビィの姉で、浦の星女学院の生徒会長を務める優等生です。一見まじめで堅物ですが、実はかなりのμ’sファンで、スクールアイドルに強いあこがれを持つ人物です。

黒澤家は内浦でも有数の名家。元々は網元(漁業経営者)でした。漁業と言えばやはり聖ペトロ。漁師の守護聖人であるのは彼自身が漁師であったからなのは言うまでもありません。

ちなみに聖書では、わたしはあなたの額を岩よりも堅いダイヤモンドのようにした。ゆえに彼らを恐れてはならない。彼らの顔をはばかってはならない。(エゼキエル3:9)という箇所に唯一、「ダイヤモンド」という言葉が出てきます。

■おわりに

ラブライブサンシャインは、前回のラブライブ!に比べて思い入れは少ないのですが、こうして書いていくうちにまたアニメを見直したくなりました。

今年も大型連休はお家で過ごす方も多いでしょうから、これを機にサブスクなどでラブライブ!シリーズを一気に見てみるのもいいのではないでしょうか?

それではまた次回、お会いしましょう!

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