国立大学法人等職員採用試験2024・図書◆専門試験教材
国立大学法人の附属図書館で正規職員(事務系・図書)として勤務するには、国立大学法人等職員採用試験に合格することが必要です。一次試験で教養、二次試験で専門の筆記試験が実施され、二次の専門試験では、図書館情報学に関する幅広い知識問題が出題されます。
幸いなことに、地方公務員試験と違い過去問が公式サイトに公開されているため、それなりの対策は可能です。しかし、過去問の蓄積が19年分に及び、試験対策として体系的に整理する必要性が出てきました。この教材では、専門試験の過去問を分析し、必要な知識を分野ごとに体系的にまとめています。目指すことは、出題範囲を知り、無駄な労力を避け、短時間で効率的に学習することです。内容は解説ではなく、出題ポイントの提示に注力しています。そのため、この教材だけを学習すれば合格できるわけではなく、この教材を活用して出題ポイントを把握し、改めて市販されている司書課程テキストや用語集などで学習する必要があることを、ご承知おきください。要点をまとめ、効率的な学習を実現する目的で編集しています。
内容は、2004年から2023年までの過去問の問題文と選択肢で出題された用語を中心に提示します。また、出題されていないが、その分野に関連する重要な用語も一部提示しています。
専門試験は、専門用語(キーワード)の意味を理解することが重要で、それを反復することで試験問題に対応できるようになります。
この教材は、別に販売している「公務員試験・司書/専門試験版」と同じスタンスで構成されています。出題範囲が重複している部分も多いため、同一の内容もあります。各教材とも、その試験に出題された内容をベースに編集しているため、傾向を把握し対策を立てる上においては、重複していることが無意味ではないことをご理解ください。頻出ポイントを絞り、凝縮した構成となっています。
◆教材の目的
過去問の問題文と選択肢で出題された用語を抽出して内容と傾向を分析し、全体像を把握する。効率的な学習が実現できるように頻出ポイントを明確にする。
◆試験の概要
・一次試験で教養の筆記試験を実施。合格者が二次試験の受験資格を得る。
・二次試験で専門の筆記試験を実施。受験した者を対象に国立大学法人等ごとに面接考査を実施する
・専門の筆記試験と面接考査の合計で最終合否が決まる。
◆試験の主な出題分野
〇図書館学概論
法律、関連団体、政策、事業、歴史、時事に関すること。
〇図書館資料論
資料の選定、提供、運用、保存に関すること。
〇資料組織論
目録、分類、件名、シソーラスなど、メタデータの整備と管理に関すること。
〇資料利用論
利用者サービス、データベース、参考資料、情報検索に関すること。
〇図書館管理論
運営、広報、設備、管理など、図書館経営に関すること。
〇情報管理論
ICTに関すること。
<公開過去問>関東甲信越地区図書系専門試験実施委員会
https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/about/employment/howto
この教材のメリットは、常に最新で鮮度の高い知識を得られることです。印刷本のように情報が更新されず、改版ごとに買い換える必要はありません。一度購入することで、note会員登録を継続されていれば、いつでも閲覧でき、追加料金も一切かかりません。試験対策を中心に、司書資格取得を目指す方の初歩的な学習教材として、知識の再確認と習得をしたい現職の方の学習教材としても活用できます。
教材内容は、出題された専門用語を簡易に解説する形式で構成しています。
(事例)
◆オープンアクセス
学術研究の成果を誰もがオンラインで利用できるようにする取り組みと活動。
・セルフアーカイブ
著者が論文等を自分自身のサーバーや大学/図書館などが運営するサーバーに蓄積し無料で公開すること。
◆図書館の評価指標
・図書館パフォーマンス指標
図書館が果たす役割や機能に着目し、効率的に果たしているか検証する指標。指標の事例として、人口当たり職員数、蔵書回転率、利用者満足度などがある。国際規格ISO、国内規格JISにも制定されている。
◆試験の傾向
・過去3年間では、問題数が16問、試験時間が1時間30分で統一されています。出題形式は、択一式の空欄補充と○×の正誤判断が中心です。用語、簡易な説明、数値を記述する問題も数問出題されます。マークシート式ではなく記述式ですが、大部分が選択肢を選んで記入する問題なので、基本的には択一式の試験といえます。
・英語の長文読解、英文の空欄補充などの問題が数問出題されることが特徴です。ここが試験の山となります。
・出題率が高い分野
参考資料、データベース、論理演算、精度と再現率、目録規則、分類記号、著作権、蔵書評価の指標(貸出率、蔵書回転率、蔵書成長率、蔵書新鮮度)、オープンアクセス、電子ジャーナル、機関リポジトリ、デジタルアーカイブ、国立情報学研究所の事業とサービス、国立国会図書館の事業とサービス、関連団体の事業活動、ラーニングコモンズ
◆出題された事例がない分野
国立大学図書館の採用試験なので、公共図書館や学校図書館に関連する分野の出題は少ないです。地方公務員試験で必ず出題される以下の分野は、過去19年間で一度も出題されていません。出題歴がない分野は、学習しない方が良いです。余計な時間を要し効率が悪くなります。
社会教育法、教育基本法、学校図書館法、子どもの読書活動の推進に関する法律、文字・活字文化振興法、図書館の設置及び運営上の望ましい基準、地方自治法、生涯学習、ビジネス支援サービス、行政支援サービス、健康医療情報サービス、法律情報サービス、高齢者サービス、多文化サービス、乳幼児サービス、児童サービス、ヤングアダルトサービス
◆試験対策
・基本的には用語の暗記中心学習で大丈夫です。
・多くの方が地方公務員試験と国立大学法人試験を併願すると思われるので、地方公務員試験対策をベースに進め、合間や試験直前期に国立大学法人試験特有の出題分野を学習する流れが良いと思います。
・出題分野が比較的広いものの、地方公務員試験よりも出題分野が限定されているため、対策は立てやすいです。ポイントを絞り、学習範囲を広げ過ぎないことが大切です。
・国立国会図書館と国立情報学研究所の公式サイトで、事業やサービスに関する情報を確認しておくと良いです。サービスや事業に関する問題も出題されています。また、大学図書館や学術情報に関する時事的な情報もチェックしておくと良いです。
・英文の内容は、大学図書館のサービス、現状、課題、事業、時事、目録、分類、件名などです。知識や現状を理解しておくと解答しやすいです。
では、内容に入ります。
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