ユア・フォルマ感想

 れいるです。今年の目標を「本を読む」にしたはいいものの、1,2月は試験に追われたりして忙しく、なかなか手を出せていませんでした。しかし、3月になってようやく春休みらしく暇ができたので、友人から借りていた『ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒』(菊石まれほ,2021)をようやく読めました。今回はその感想(ネタバレあり)を少しばかり残しておきたいと思います。

 ユア・フォルマとはスマートスレッド型デバイスで、レーザー手術で脳に埋め込んで使用するもの。思うだけでいろんなやり取りができ、マップ表示や翻訳、広告機能etcなどが可能。そして電索官とは人のユア・フォルマに接続して”機憶”を調べ、犯罪調査を行う人のこと。
 主人公エチカはそんな電索官に最年少でなった19歳の女性。電索を行うには補助官との協力が必要だが、エチカはその並外れた処理能力のせいで補助官の神経に過剰な負担を与えるため、何人も病院送りにしてきた。そんな彼女に新しくあてられたのは”機械仕掛けの相棒”ハロルドで…という世界観。

 読み終わったほやほやの気持ちとしては、「ツンデレってやっぱえぇな」というものでした。エチカは最初本当に冷たくてツンツンでしたが、ハロルドと出会って調子が狂わされているうちに徐々に心がほぐれていく感じはやっぱり萌えでした。CMの影響でCV:花澤香菜で再生されてましたが結構ハマってると思います。『PSYCHO-PASS』の常守さんのイメージがあったからかもしれません。アミクス(人型ロボットの総称)のハロルドは機械のくせして逆にハートフルで、どっちが機械やねんという二人の対比もよかった。

 また、電子犯罪が解決されていくミステリー要素も面白かった。主人公が容疑者になる展開って緊張感あっていい。読んでる側も同時進行で推理しながら読むわけですが、所々合ってたり逆に予想を超える展開になると読んでて楽しくなってきます。
 エチカの姉のくだりが特にそうで、半分ぐらい読んだときは「この姉、イマジナリー姉やろなぁ」と思っていたのが、後半になって思った以上に核心にあってビビりました。事件の原因これやったんかい。

 あと、唇をなめたり、かかとが浮いていたりという人間の些細な仕草から心理状態を読み取るやつも好みでした。この精密な観察眼はハロルドの機械性も感じられていいキャラ立てだなと思います。

 パッと出てくるのはこんなところでしょうか。最後結構いい感じに終わったな~と思ったら現在5巻まで出てるらしいのでまた気が向けば読むかもしれません。この調子で他の積読も消化していきたいです。

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