うちの猫のビジュアルが良すぎる
その子は特にビジュアルを理由に我が家に来たわけではなかった(家族はビジュアルを理由にアビシニアンを望んでいたので全くそうでないといったらウソになるが)。先住猫はアニコムの保険料を毎年ペイしていくほど体が弱かったため次は体が強い子がいいなと思っていた、ところにがっしりとした体つきの仔が現れたのだ。おもちかえり~。
先住猫は不躾な新参猫が大嫌いだった。そして新参の加入により先住猫はスネてしまい、更に加齢とともに(いうて3,4歳)体調を崩し、人間は子猫の愛らしさを堪能する余裕をなくしてしまった。
子猫時代が短いことはわかっていたので写真だけは撮っていたのだが、ほんと子猫は(どの子猫でも)かわいいよね~くらいのものであった。玩具欲が非常に強く、与えれば勝手に一匹で何時間も遊んでくれたのは忙しい人間たちにとっては幸いだった。
※先住猫の子猫時代ももちろんたいへんかわいい。
半年ほどで子猫はやや大人びた写真を残すようになった。早いなあ、このままでいいのに、このままでかわいいのに。そんなに急いで大きくならなくていいんだよ。とか言っていた気がする。後にして思えば猫にしてはゆっくり成長していたのだが。
子猫は大人にならなかった。
体重こそ増えたものの、いやすっかりデブで医者に怒られるのだが、スリムであれば3キロを切ろうという小さな体躯のまま成長が止まってしまった(※実際にはなんと4.5キロもあります☆)。ちなみに頭のほうの成長も止まってしまった。単にバカである。
子猫だったころとの差としては、光の加減か何かで、妙に輝いていることがある、ということだ。あの、人間でもあるじゃないですか、やたら美形の人とか妙に顔の小さい人とかがお顔付近に謎のキラキラオーラ背負ってること。あれな、猫からも出る。
早朝、窓からの光を受けて、猫の解像度がいやに高いように見える。まるで発光しているかのように輝く被毛。真っ白なあご。美しいマズル。アーモンド型に整った瞳。はっきりとした模様。今でも思わず息を止めて見入ってしまう。
瞳孔が閉じているときは美しく、開いているときは愛らしく。ふわふわと揺れるお腹さえかわいらしい。なんだおまえずるいぞなんだそれ。人の布団に粗相をしては小首をかしげて説教を回避し、イタズラをしては珍リアクションで笑いを誘ってくるこずるい奴になってしまった。おまえ自分が美形だって知ってるだろ。
ビジュアルがいいと獣医さんの態度が違う。メロメロである。
かわいいでちゅね~、うわ綺麗な顔立ちの猫ちゃんですね、うわあ顔の小さな猫ちゃんですね、その他言葉にはしなくても見つめあってのメロメロタイムが入る。間がある。獣医さんだって人間だものそりゃかわいいものはかわいいよね、この子は物怖じも人見知りもほとんどしないし。ちなみに他の猫連れて行くとだいたい流れ作業的に処理されるんですよ。これが顔面格差か~~。
余談だがこうして毎日猫がかわいいと、「わあ猫かわいいですね!」みたいな言葉を誉め言葉だと認識できない。「うわあそのストラップ超赤いですね!」みたいな感じである。ストラップはどう見ても赤いし猫はどう見てもかわいいし、とっさに出てくる返事としては「はあ……」みたいになってしまう。しかし「ありがとうございます」はおかしいよね。「せやろ」が正しい。うん。
※流れ作業的に流される猫の例(増えた)(なんでやかわいいだろうが)
外見にパラメータを全振りして生まれてきた猫も今は八歳半、今日もすくすく愛されて育っています(腹が)。さすがにちょっと歳とった顔になってきたけど一日でも長くかわいくいてほしいし今日もかわいい。かわいいうえに毎日おはようといってらっしゃいどこいくのとおかえりなさいとお風呂お疲れとトイレからお帰りと飯よこせと水よこせと遊べとおやすみなさいをしてくれる。鼻を顔に近づけると一度目は挨拶を返してくれるが二度目以降は噛みついてくる。二日に一度はべったりくっついて添い寝してくれる。なんてかわいいんだ。添い寝は毎日してくださいお願いしますなんでもしますから。
でもちょっと痩せようね!
以上うちの猫がかわいすぎる話でした♡
閲覧ありがとうございました!