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Twitterからの移住について真面目に考えたい

Twitterサ終、そんなワードが2023年7月1日のトレンドに上がりました。
そもそも何年も前からUIの使いにくさや不条理な凍結騒ぎが問題となり、不平不満が多かったTwitterですが、
近頃は特にこれらの声が大きく、頻繁に上がっているように感じます。
そのため来たるべきTwitterサ終に備えて、Twitterからの移住に備えてやっておくことは何か、その移住先はどこかを考えてみたのがこの記事になります。

1.そもそも、泥船は今すぐ沈むのか

 2022年のイーロン買収で運営のヤバさが浮き彫りになり、その後何度かサービス終了が囁かれているTwitterさん。
 その消滅は果たしてすぐにでも起こり得るものなのでしょうか。

 筆者の結論としましては、早々にタイトルと矛盾するのですが
「ぶっちゃけあと数年は最大手SNSとして機能してそう、移住は最悪大手の動きを見てからでも大丈夫のはず」と相成りました。

 理由としてはまず、企業や有名人などの「公式」が宣伝用のとして採用しているSNSのうち、Twitterと競合するサービスが皆無であることが挙げられます。
 公式が使っているサービスといえば他にFacebook、Instagram、LINE、Youtubeあたりが挙げられますが、Facebookは実名での登録が基本のため
匿名型SNSとは別物、Instagramは情報発信がメインであり、Twitterのような相互のやりとりを主目的としていません。LINEは基本的に個人か小グループ同士のやりとりに使われるものですし、YoutubeはYoutubeです。
 なおかつ、上記以外のサービスを宣伝に使用している企業は皆無であるため、少なくとも一定数の企業が使用する類似SNSが出るまでは
Twitterの天下は安泰だろう、という見方です。

 次に、「これだけ大きなSNSの人が一気に抜けることはあり得ないので、少なくとも過渡期の間は十分使用に耐えそう」というのがあります。
 かつて最大手SNSとして名を馳せ、運営への不信でユーザを大きく減らしたSNSといえばpixivさんが思い浮かびます。
 では現在、pixivには閑古鳥が鳴いているでしょうか。そんなことはないですね。カオスラウンジ問題に伴うユーザの離反が起きたのはすでに12年前の話ですが、pixivは未だにイラストSNSの最大手であり続けています。
 無論、「インターネットでイラストや作家さんを探すならpixiv」という時代はとうに過ぎ、無料のイラストや小説置き場といった使われ方にはなっているのですが、それはTwitterに画像投稿機能が付いて「イラスト専門のpixivよりTwitterで見てもらった方が早い」となったからであり、先の離反とはまた別の話であると考えています。
 そういった前例もあり、「なんやかや言いつつTwitterという泥船に乗り続けるか、Twitterと新規SNSの両刀使いになる人が大半ではないか」というのが今の感想です。

 最後に、「そもそも好きなフォロワーさんの行き先が俺の行き先だから今騒いでも始まんねえよ!」という話です。
 2つ目の理由にも書いた通り、大手の方々は未だにTwitter以外の(かつTwitterと似た役割の)SNSを使い始めておらず、「ごく一部の方が他SNSを模索し始めた」だけの段階です。いわば人柱……ゲフンゲフン……先駆者の方が頑張るフェーズであり、下々の者は大手が動いてから追従でよいのです。
 そもそも我々はなぜSNSをやっているのか。一つはフォロワーとワイワイガヤガヤしたいから。もう一つは企業や有名人、そして好きな絵師さんからの情報を受け取りたいからですね。つまり、好きな人が一緒のSNSにいることが大前提となります。
 なので、今することは新しいSNSを探すことではなく、「この人についていく」という最推しの人を決め、その人の動向をチェックすることだと思うのです。

 この記事を書いている意味とは……。

2.移住先の本命、MisskeyとMastodonについて

 とはいえ、ネットはまだまだ黎明期。まだ当分は大丈夫だろうとゆったり構えていたらTwitterが早々に潰れるなんてことも起こり得るかもしれません。
 そんなことになる前に、移住先の目星くらいはつけておいてもいいんじゃなかろうか。そんな考えで、現在移住先と目されていそうなSNSについて軽く調べてみました。
 中でも本命と目されるMisskeyとMastodonについて実際に登録してみて、UIとか少しだけ弄ってみました。移住を考える際の参考にしていただければと思います。

◆Twitterと分散型SNSの違いについて

 まず分散型ってなんなんだ。分散ってことは同じSNSにいても投稿を見られない人がいるの?分散型SNSに対する疑問はそんなあたりから始まりました。
 Twitterと分散型SNSの違いは、一言で言えば「中央集権か、分権か」の違いです。TwitterはTwitter社がユーザの情報全てを掌握していますが、分散型SNSの場合はユーザが自由にサーバを立ててその管理者となることができます。
 一方で、(おそらくほとんどすべての分散型SNSは)他のサーバのユーザとのコミュニケーションも取れるようになっているため、自分でサーバを立てる管理者はともかく、一般ユーザが違いを意識することはあまりなさそうです。
 登録のときに自分が住むサーバを選ぶのと、検索のとき「自サーバ」「他サーバ」のどちらから探すか選ぶくらいでしょうか。

◆Misskeyについて

 最近Twitterで話題の分散型SNSです。タイムラインは古き良き2ちゃんねる等のノリに近く、オタク界隈からの人気が高い模様。
 Discordのようなスタンプが使えてリアクションがしやすいなど、UIはTwitterに学んだ改良版になっていそう。
 Android版アプリは「milktea」、iPhone用は「MissCat」と名前が違うらしいので注意。

 一方で個人開発のため、サーバ周りにやや不安があり。
 いざTwitterがなくなって絵師さんをはじめとした大移動が起こった際、サーバが耐えられるのか…という一抹の不安があります。
 サーバは二次元、TRPG、ノベル、独自世界等々のテーマに分かれており、最大で1万人超規模、大体は数百人規模となっています。
 現在はMisskey.ioというサーバが最大手となっており、大体の人はここへの移住を目指しているのかなといった印象なのですが、現在このサーバは招待制となっていることもあり、招待コードが無いと入れない状況だったので、次に登録者の多いにじみす.moeというサーバを選んで登録してみました。
 一応登録は出来たのですが、動作がちょっと使えたレベルじゃなく遅い…やっぱり移動する人が増えた影響はありそう。

その他のサーバ一覧

マニュアル

画面イメージ

①ノート
Twitterで言うところのツイート機能。Misskeyでは投稿のことをノートと言います。
ノートは公開範囲を設定でき、パブリック=全体、ホーム=自分をフォローしているユーザのみ、フォロワー=FF内のみ、ダイレクト=特定のユーザのみ、所謂DMとなります。

②タイムライン
条件に合ったノートが時系列順に表示されます。色々ありますが、
ホーム=自分がフォローした人のノート
リスト=自分がリストにぶち込んだ人のノート(と思われる)
アンテナ=自分が設定した条件に合致したノート
あたりをメインで使うと思います。

チャンネルについては以下記事に説明がありました。

③お気に入り
投稿(ノート)を右クリック→お気に入りで、お気に入り登録ができます。Twitterで言うとブックマーク機能ですね。懐かしい星印。

④ドライブ
Misskey上でファイルを管理できる機能です。

⑤検索
お目当てのユーザやノートを探せます。
同じサーバの人から探す「ローカル」、それ以外のサーバも含める「リモート」が選べるようで、他のサーバの人やノートも問題なく探すことができます。
フォローは右上+マークから。

⑥ウィジェット
右側に見えてるウィジェットは、お好みで表示したいものをカスタマイズできます。オサレですね。今出ているのは日付(今年があとどのくらいで終わるかまで分かるので暗い気持ちになる)、通知(簡易版)、トレンド(言うほどトレンドじゃない)の3つです。

オンラインステータス
この画面では出ていませんが、ユーザ名をつついて出てくるユーザ毎のページでは、LINEやDiscordのように利用状態が表示されます。設定から非公開にすることも可能です。

◆Mastodonについて

 2016年にサービス開始された、ドイツが誇る(?)分散型SNS。競合の移住先の中では一番実績はありそう。悪く言えば一番古いわけですが。
 登録先はひとまず最大手のmstdn.jpを選択。ここから別のサーバへ引っ越す人は結構多いとのことで、そのうち引っ越すかもですが。
 こちらも登録時とタイムラインを見る際にかなりの遅さを感じました。

サーバ一覧


画面イメージ

①検索欄
まあ大体Twitterと同じです。投稿とかユーザとか検索できます。
名取さなの毒にも薬にもならないラジオのbotが本日付けで登録されてたので本物…?大丈夫…?となりながらフォローしました。

②投稿
公開(全体公開)、未収載(全体だがサイレント)、フォロワーのみ、指定された相手のみ

③タイムライン
マストドンのタイムライン。右のタブから範囲を選べて、ホーム=フォローした人のみ、ローカル=サーバ全体、連合=繋がっているお隣のサーバまでのようです。

④DM、ブクマ、お気に入り、リスト
Twitterとそう変わらないのでひっくるめて。DMは「暗号化に対応してないから大事な情報送らないでね!」って警告が出ました。こっわ。まあTwitterも対応してるかよく知らないで使ってますけど。

◆全体的な感想

 どっちの説明でも書いてますが、「使用感はTwitterと同じか便利くらい、でも速度おっそい(´・ω・`)」というのが素直な感想です。今回webブラウザ版で試しているので、専用アプリなら気にならないのか、あるいは移民中の遅さなのかは分かりませんが、本格的な移民はだいぶ先にしたいところです。
 今回の調査の一番の収穫といえば、「(速度のことさえ考えなければ)分散型SNS、どれもTwitterとさほど変わらん感じで使える」「登録も難しくないので思い立ったらすぐ移住できる」と分かったことでしょうか。さしあたり今やるべきことは推しの移住先ウォッチングだけになったわけですが、Twitterだとあけっぴろげに「ここに移住します!」って書きづらいので(というか書いてもTwitterに非表示設定されそうで)…どこかに移住先書く場所があるといいんですけどね。

3.蛇足・その他のSNSについて

上記以外のSNSについてもざっくり調べてみたのですが、当面の緊急避難先としては適さないかなということで深掘りはしていません。

・インスタの会社が作ってるSNS
まだ名前も不明ですが、インスタのMeta社が分散型SNSを開発中との話があり。
作っているのがMeta社である以上、インスタやFBとの連携は期待してよいでしょう。現在、企業や有名人が公式SNSを持っているのはTwitterを除くとInstagramやFacebookがほとんどであり、この2つからそのまま乗り換えられるのはかなりの強みになりそうです。
まだ開発中のため一旦スルーしましたが、企業や有名人の方は将来的にこちらの使用がメインになるのかな、と思っています。

・Damus(Amethyst)
Twitterの元CEO、ジャック・ドーシー氏が手掛ける分散型SNSそのいち。最近リリースされたこともあってか日本語対応はしておらず、
若干とっつきにくい感じを受けました。UIはTwitterの親戚といった印象。アカウント数でいうと既にMastodonより多い?との話もありますが
直近の避難先としてはあまり名前が挙がってこないこともあり一旦スルーしました。

・blue sky
ジャック・ドーシー氏が手掛ける分散型SNSそのに。なんでSNS二つも作ってるんですかこの人は。
現在βテスト中とのことで詳しい情報はなし、情報記事などで見る画面イメージはほぼTwitterのそれと感じました。
テスト中なので今すぐ始められるわけもなく、スルー(招待コードが必要みたいです)。

・Pleroma
Mastodonと触り心地が近い(というかほぼ同じUIにできる)分散型SNS。開発者はドイツ人のlainさん。
名前から(分かる人は)分かる通り日本語も分かるオタクさんであり、好感は持てます。……が、Wikipediaはもちろん使ってみた系の日本語記事もあまり見られず、日本人ユーザからはあまり移行先として見られていないのかなぁ、といった結論になり、スルー。

・くるっぷ
創作特化のSNS。現在新規ユーザ登録停止中と言われたためスルー。

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