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B青年のGo遊旅行(17)

オーストラリアにいられるのもいよいよあと2日です。

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この旅最大のミッションも無事クリアしまた1人に戻った。今日は1日中市内を歩き回る予定である。
朝、昨日と同じカフェテラスで昨日と同じパスタを食べた後、宿を出た。まずは博物館へと向かった。
博物館は一昨日昼寝をした公園のそばにあった。外観はかなり立派で、それなりに権威のある博物館のようである。
中はオーストラリア全般についての展示があったものの、さほどの感銘は受けなかった。しかし絶滅したタスマニアンタイガー(フクロオオカミ)の剥製を見られたのは良かったと思う。

俺は博物館を出てハーバーへと向かった。昨日セーラママが薦めてくれたクルージングツアーに参加するためである。
シドニー湾を回るクルージングツアーはなぜかコーヒーツアーと言った。料金は$26であった。
サーキュラーキーという船着場から2時間半ほどかけて湾内を一周するツアーであったが、俺は海から見るこの街の美しさにすっかり魅了されてしまった。
海は都市のそれとは思えないくらいきれいだし、その上に浮かんでいるような街並みも俗っぽさ、下品さがない。古い建物と新しいビルがごっちゃに建っているのに少しも違和感がなく、程よくマッチしている。
天気が良かったせいもあるかもしれないが、目の当たりにした景色はガイドブックと変わらないどころかそれよりきれいなんじゃないかと思った。
この景色はここに住んできた人々の長年の努力の賜物であろう。
我らの首都、東京もぜひこうなってほしいのだ。ならば俺を含めた日本の観光客は、国に帰ったらまずは自分の身の回りからきれいにしていくべきである。
「いやーきれいな景色だったね」で終わらせてはいけないのである。

この後も俺はひたすら街を歩いて回った。ガイドブックも見ずに、自分がどこにいるかもわからなくなるくらい歩いて歩いて歩き続けた。
古い建物に感慨を受け、新しいビルに圧倒された。一昨日仰ぎ見たシドニータワーにも登り、海と空からシドニーの街を見ることができた。
地下鉄にも乗ったし、芋虫が這っているようなモノレールに乗ることもできた。
昼飯はダウンタウンでマクドナルドである。わざわざシドニーまで来てと思われるかもしれないが、観光名所よりも街の雰囲気や人々の生活を肌で感じることができた。

さてシドニーにいられるのも明日までである。
そろそろお土産を買い集めなければならない。

(続く)


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