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B青年のGo遊旅行(8)

ケアンズの日差しは強すぎるのでした。

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遠くに島が見えてきた。それがグリーン島だった。
小さな小さな島で、周囲には何もない。真っ青な空と海に挟まれたその島は、青いキャンバスにちょっと白い絵の具を垂らしたよう。絶海の孤島と言うに相応しい雰囲気であった。
船はそのグリーン島のそばに錨を下ろした。
晴れた空、そよぐ風、ああ憧れのグレートバリアリーフに到着したのである。

このツアーではシュノーケリングをすることになっていたのだが、追加料金を払うことでスキューバダイビングが体験できるという。
ただし時間は20分まで、クルーのサポート付きではあるが。
しかしスキューバダイビングは資格がなければできないと思っていたので、これは願ったりかなったりの提案であった。早速俺たちは挑戦することにした。

簡単な説明を受けた後、俺たちは海に潜った。深さは4~5mといったところであろうか。思ったより浅い。
潜ったとたんそこには一面にサンゴの林が!と言いたいところであったが、辺りは一面の砂地であり、サンゴはところどころにまばらに生えているといった程度であった。
グレートではなかったのだが、それでも1つ1つのサンゴは色、形とも様々な物があり、見ていて全く飽きなかった。
様々な種類の魚もたくさん泳いでいた。日本の熱帯魚店で売っていそうなカラフルな魚の群れ、その間を俺は確かにたわむれながら泳いでいた。目の前を体調80cmぐらいの縞模様の大きな魚がゆうゆうと通り過ぎて行ったのは感動ものであった。
20分はあっという間に過ぎてしまっが、出費を上回る貴重な経験ができたと思った。
この時俺はスキューバダイビングのライセンスを取ってやろうと決心したのであるが、30年たった今でもそれは達成できていない。

船に上がり一休み、コーラを飲みながらのんびり日光浴と行きたいところであるが、実際のところ日差しはもう勘弁であった。
ケアンズに入ってからというもののその強烈な日差しに焼かれたおかげで、俺の日焼けは最悪の状態になっていた。肩、胸、ももは見たこともないくらい赤くなってしまい常に体が熱い。顔も真っ黒、おかげで現地人に間違われる始末である。
食パンの焼く前と焼いた後、生イカと焼きイカぐらいの変化であった。数日で急激に焦がされてしまった。
勿論日焼け止めクリームを塗ってはいたのだが、日本の優しいクリームはこのケアンズの強烈な日差しには全く歯が立たないようであった。

しばらく船の周りで泳いだ後、俺たちツアー一行はゴムボートでグリーン島に上陸した。
白い砂の上に下り立つ。ここでも日差しはきつく、砂はチンチンに熱せられていた。

(続く)

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