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南の島も笑ってる 第15回

今回が最終回となります。
オーストラリアの話が全21回という何とも中途半端な回数だったのですが、今回はきれいに15回で終わりました。

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悪魔の要塞を抜け、今日は沖縄本島の観光地をあちこち巡った。
丸一日遊べるのは今日が最後となる。
ダイジェスト風に紹介したいと思う。


「海軍地下壕跡地」
ここは沖縄戦の総司令部があった場所である。人口の洞窟が張り巡らされている。穴の高さは人がやっと通れるくらいである。
当時こんな狭い所に多くの人が潜伏していたんだろう。
展示物や写真が多展示されていたが、なかでも米軍が撮影したカラー写真を見ることができたのは貴重な体験であった。
実際に今自分たちがいる場所でかつてこんなことが起きていたんだ。
俺のたっての希望で訪れた場所であるが、エガさんも「ツラくて見ていられへん」を連発していた。

「オリオンビール工場」
工場は島の北、名護市にある。
当然お目当ては見学後の試飲会だ。我々はできたてのビールを堪能した。美味しかったが、その味は西表島縦断ハイクが終わった時に飲んだそれには及ばなかった。
(これしれっと書いているけど、ここまでおそらくレンタカーで行ったはずで。。。おおらかな時代だったんです。)

「万座ビーチ」
全日空ホテルの裏にあるビーチである。大好きなサザンオールスターズがライブを行ったこともある有名な場所だ。
そして沖縄に来て初めてのリゾートビーチ!そんなビーチにいるのは。。。
我々はものすごく期待して行ったのであるが、いたのはギャルと呼ぶにはちと早いような10歳以下の女の子たちばかりであった。
けど海の水は冷たく、西表島でお湯につかっていた我々にとってはある種感動ものであった。

「嘉手納基地」
国道58号線を走っていると、それはそれは巨大な基地を通過する。
横田基地は知っていたがそれを遥かに超える規模であった。その大きさは俺の中にある基地というもののイメージをはるかに超えた規模であった。

「北谷」
フリーマーケットを見学し、食事をとった。
変わった店が多く、その一軒一軒を見て回りながらお土産を買ったりした。
暑いせいか、やっぱりだらけたような感じの人が多く目についた。


今回の旅行では、西表島と沖縄本島という2つの島を巡った。
この2つの島は同じ沖縄ではあるのだが、どういうわけか違う空気を感じた。
うまく表現できないのだが、「琉球」という母体に熱帯の文化をミックスしたのが西表島。アメリカの文化をミックスしたのが沖縄本島ということになるんだろうか。
特に沖縄本島には独特の文化を感じた。アメリカでもなくかといって完全に日本とも言い切れない。
ここは3つの文化が混じり合って独特の文化を生み出しているんだ。
がらにもなくそんなことを考えたりした。

翌日我々は島を離れた。
羽田空港に降り立つと、冷気が体を包んだ。
そうだ、今年は冷夏だったんだ。
それは我々が日常の世界に戻った瞬間であった。

(終わり)

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