見出し画像

Pentel Mechanicaについて

前置き

皆さんお久しぶりです。れうです。
今回は、自分の最もお気に入りのシャープペンシルであるぺんてるのメカニカについて、
紹介していきたいと思います。
あまりにも文字数が多いので
目次から好きなところに飛んでもらって興味のある場所だけ見る、といったような見方が良いかもしれません。

Twitterアカウント:@x105mec

目次

歴史

ぺんてるから発売されていたメカニカ(0.3mm)は、世界初の0.3mmのシャープペンシルとして定価3000円で1968年に発売されました。翌年の1969年にはグッドデザイン賞、1985年にはロングライフデザイン賞を受賞しています。
(受賞番号21316)また時期は定かではありませんが、1970年前後に0.5mmも最初は2000円、価格改定で途中から3000円で発売されました。そして、惜しまれつつも、2002年に
廃番になり、34年の歴史に幕を閉じました。この事は有名掲示板、2ch(現5ch)でも話題になるほどの反響でした。


現 ぺんてる株式会社 社名変更

今までぺんてるの社名変更は1971年、ということしかわかっていませんでしたが、かなり正確な年月日を特定できたということ、メカニカの解説をするに当たって社名変更はかなり重要な出来事なので書かせて貰います。
下の2つのリンクを参考にします。

それぞれリンクを開き、公開番号の欄のリンクをまた開くと文献が出てきますが、
上のリンクの文献は
6/8日出願 ぺんてる株式会社
下のリンクの文献は
6/4日出願 大日本文具株式会社
となっています。
つまり6/4までは大日本文具株式会社、6/8にはぺんてる株式会社へ変わっているので社名変更は、6/5  6/6  6/7  6/8(1971)
だと推測できます。

※本記事ではこれ以降、社名変更は1971.6.8と考えます。

メカニカの特許

〇特許の要約

twitterより、@PR805_さんより提供


シャープペンシル
ぺんてる株式会社


[参考資料]
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-S50-000827/BF6EEAB21018F710FA740069152E040A2E4466C2E4C1878E453944D43DFB129F/22/ja

[開発経緯]

これは、従来よりも細い0.3芯を使うシャープペンシルに関するものである。

シャープ替芯の製造技術の向上により、0.5芯が広く使われるようになった。そして、製図などの専門分野では、より細い芯が求められている。

従来のシャープペンシルで細芯を使うと、

・先端パイプが尖るので危ない
・先端パイプは、落下、服に引っ掛ける等によって曲がって、使い物にならなくなってしまう

などの問題が起こる。

PENTEL Mechanica では、このような問題を以下のような保護システムを採用することで解決する。

「カバーパイプ(グリップ)を回すことでスライドパイプを前後させることができ、スライドパイプが前進した位置では先端を覆い隠し、スライドパイプが後退した位置では先端が露出するメカニズム」

[詳細な構造]

シャープペンシルの下軸に、隙間を空けて直線状に溝が切られたドライブパイプを固定し、ドライブパイプの外側に螺旋溝が切られたガイドパイプを回転可能に装着し(前後動は☓)、ガイドパイプとカバーパイプ(グリップ)を摩擦固定する。
シャープペンシルの下軸とドライブパイプの隙間には、ビス(突起)を取り付けたスライドパイプが挿入されている。

※各パーツの取り付け順序は説明書を参照すること

[図面の説明]

●図面番号
第一図…ガイドパイプ

第二図…ドライブパイプ

第三図…主要部の断面図

●部品番号等
1…ガイドパイプ(2…ガイドパイプの螺旋溝)

3…ドライブパイプ(4…ドライブパイプの直線溝、5…ガイドパイプを抜けにくくする出っ張り)
※ドライブパイプは6の部分で下軸と接合される。

9…スライドパイプ(8…スライドパイプに固定されたビス)
※第三図で、点線は保護状態の時のスライドパイプの位置、8'はビスの位置

10…かざりリング

15…芯タンク

20…口金(21…口金に固定された先端パイプ)




[Mechanicaの優位性]

・キャップ式と違って、保護パーツを紛失せずに済む。
・保護機構が先端付近にあるので低重心になる→疲れにくい

出願1968.5.29
登録1975.10.20
期限切れ1983.5.29

→もしかすると後期は1983.5.30から?

メカニカ0.5mmの発売日

まずは2つの広告を見てください。

広告① 引用元(リンク)は最後に置いてあります。
広告②この画像は友人よりお借りしました。


広告①ははEXPO70(大阪万博1970)が開催されていた際の広告です。
(大阪万博が開催されたのは1970年の3/15~9/13)
この広告①にはEXPO70のロゴがあります。
そして0.5mmのラインナップはありません。

しかし広告②には、EXPO70のロゴが無く、0.5mmのラインナップがあります。つまり広告②が制作されたのは広告①より後だと考えられます。
また、(🐉をトレードマークと考えて下さい。)
大日本文具時代は、「🐉ぺんてる」表記、社名変更後は「🐉ぺんてる株式会社」と表記されるのですが、広告②の右下には「🐉ぺんてる」と表記されているので、広告②は大日本文具時代の広告だと考えられます。よって社名変更よりも前の広告だと考えられます。

そして、もし広告②がEXPO70の開催中に制作されたなら、広告②にもEXPO70のロゴが付くはずです。(当時は何でもかんでもEXPO70のロゴを付けていたから。)
つまり広告②が制作されたのはEXPO70が終わってからだと考えられます。


よってメカニカ0.5が発売されたのは

「1970 9.14~1971.6/8の社名変更の直前」の間

ということが分かります。

しかし、最近とある資料が見つかったことにより、1970年、ということは確定しました。

よって、メカニカ0.5の発売日は
1970.9.14~197012.31
ということになります。

graph-Ⅱ(pg5)とメカニカグラフ(pmg)は1970年に発売されているため、もしかするとメカニカの0.5もそれらと並んで発売されたのかもしれません。

もしそれが正しかった場合は
1972にグラフⅡ(pg5)とメカニカグラフ(pmg)が値上げされたので、それと同時期にメカニカの0.5mmは2000円から3000円に値上げされたのでは、と思います。

まとめると、

1970 graph-II
        mechanica graph
        Mechanica 0.5
        の発売(仮定)

1971 社名変更
        小文字化

1972 PG5(graph-Ⅱ)
        pmg(mechanica graph)
        それぞれ300円値上げ
        →それに合わせてメカニカ0.5も
            2000→3000に値上げ(仮定)

と推測します。

メカニカの型番

0.3mmは  mecd
                   ↓
               mec-5d

0.5mmは   mec2-5
                   ↓
               mec2-5d
                   ↓
               mec②-5d

この型番の意味は、下のように考えていますが、正直この頃のぺんてるの型番はあてにならないと考えているのであくまでも"参考"として考えて下さい。

mecd:mecはMechanicaから抜粋、「d」は、機械製図を意味するdraftingの頭文字のdからなっていると考えられます。

mec2-5d:mecはMechanicaから抜粋、②は値段(0.5mmのメカニカは元々2000円で発売されていた)、5は芯径でdはdraftingの頭文字のdからなっていると考えられます。

メカニカ本体、付属品

メカニカは本体のプラスチックにPOM樹脂、グリップには洋白銀と、共に質の高い素材が使用されている。通常のプラスチックは、手油などの要因で使い込んでいくと表面の質感が変化してしまいますが、POM樹脂の場合はそれが起こりません。また耐摩耗性・耐薬品性が優秀であり、外装部材として最適な素材です。
POMの開発は1952年であり、MEC発売当時は実用化されて間もない先進的な素材でした。また世界初の0.3mmのシャープペンシルということ、そして直進ヘリコイド機構による特殊な機構を搭載していたり、説明書にある"各部分に最高の機能を採用"という言葉からはPentel(PENTEL)の自信が垣間見えます。以上の事から、かなり強気で発売したシャープペンシルだと思われます。

付属品は、主に
・外箱
・内箱
・シース
・クリップ
・拭き
・替芯
・使用説明書
・台
の8つです。

しかし、
拭きは初期のみ(初期の初期、初期の中期は青色、初期の後期は橙色)

硬度表示も初期は銀では無く白文字です。

シースは初期のみ本革が使用されていて、0.3mmは印字が金色、0.5mmは印字が銀色です。この配色は内箱の「Pentel」と同じです。

その他にも外箱、内箱はデザインの変更、

Y字クリップも形状の変更、

そして替芯は芯の硬度がだんだん柔らかく、変更されています。

また、使用説明書は初期のみ黒い冊子となっています。(0.3mmのみ)

基本情報(mecd 中期の前期を参考)

収納時
全長:148.5mm
重心:ガイドパイプ先端より61mm(24.34%)

露出時
全長:149.0mm
重心:ガイドパイプ先端より66mm(22.58%)

※初期、中期、後期はそれぞれ内部機構(特にガイドパイプ)の形が異なるので多少重心の変動が考えられます。特に初期の製品は中期、後期と比べてもガイドパイプが長かったりするので
僅かに重心が低いと思われます。

使用説明書一覧

部品名

直進ヘリコイド機構による先端保護機構は、
主に5つ+本体という形で別れています。


メカニカ(初期)の製造時期

初期のメカニカは1968~(早くて)1972の間生産されていた。

メカニカ0.3の極初期は1968~で
外箱、内箱共に大文字、外箱の上面には0.3m/m表記無し

メカニカ0.5の極初期は早くて1970.9.14~で外箱、内箱共に大文字、外箱の上面には0.5m/m表記無し

どちらも外箱と内箱の仕様は芯径と色以外は一緒でこの仕様のメカニカの0.5は早くて1970.9.14辺りに生産されていたということが「メカニカ0.5mmの発売日」で分かる。

よって、
メカニカ0.3の極初期の製造時期は1968~早くて1970.9.14の約2年という事が分かる。

メカニカ0.5の値段と拭きの仕様変更は

極初期:¥2000、青色
(極初期の後期¥2000、青色)
初期の中期:¥2000、青色
初期の後期:¥3000、橙色

と、なっている。
メカニカ0.5の3000円への値上げは予想では1972年のpg5(graph-Ⅱ)、pmg(mechanica graph)の値上げと同時にメカニカ0.5も値上げを行った、と考えている。

そして0.5mmの3000円モデルで最も製造時期が古いと思われるものの拭きは橙色である。

そして拭きが付属するのは初期のみで中期以降には付属しない、橙色の拭きが付属するのは初期の後期のみ。

そして、0.3と0.5の付属品の違いは
芯径
外箱の色
内箱の色(初期の後期は除く)
使用説明書の違い
0.5の極初期~初期の中期は値段

の5つであり、拭きとシースの仕様変更は無いと考えられ、基本的はほぼ同じと考えられる。

よって、メカニカの初期は1968~早くて1972と考えられる。


また、値段は¥3000、拭きが橙色の製品は1972年~の初期の後期であること、極初期は早くて~1970.9.14であることから、初期の中期は1970.9.15(早くて)~1972(値上げ直前)だと考えられる。
まとめると
極初期:1968~早くて1970.9.14

初期の中期:早くて1970.9.15~1972(値上げ直前)

初期の後期:1972(値上げ)~????

だと考えられる。

参考程度ですが、初期と中期の過渡期だと思われる使用説明書の画像を貼っておきます。
ただ発売年月日は年代特定に繋がらないとかんがえています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります


製造時期(0.3mm)

メカニカは、1968年から2002年の約34年間発売され、その中でマイナーチェンジも頻繁に行われています。

              ・1968年~1972年辺りまでが初期
              ・1972年辺り~1990年までが中期                          
              ・1990年~2002年までが後期
                と思われます。

               また、細かく分けると今のところは
               ・プロトタイプⅠ(特許と一致)
               ・プロトタイプⅡ
               ①天空初期★          ↓mecd↓
               ②3穴★
               ③シルバー0.3★
               ④天空後期☆
               ⑤ぺんてる製品化&赤色リボン化 ★          
               ⑥海外版前期≒5番☆
               ⑦赤色リボントレード文字なし★
               ⑧海外版過渡期★
               ⑨内箱Pentel表記★
               ⑩外内箱Pentel表記
               ⑪中期の前期の前期
               ⑫中期の前期の後期
               ⑬中期の後期の前期★
               ⑭中期の後期の中期   ↓mec-5d↓
               ⑮中期の後期の後期★
               ⑯後期の前期★
               ⑰後期の中期
               ⑱後期の後期(バーコードメカニカ)

の、18種類+プロトタイプ2種+海外版2種の
計20種類が今のところは確認されています。

また全て紹介した後に、簡略化したそれぞれの特徴(初期型のみ)をまとめたものを載せています。

mecd、mec-5dは型番です。

資料が足りない物もあるので、今回は☆のついているの物のみ紹介します。
写真付きの物は★です。

また、初期の製品はカバーパイプ後端の文字の太さにばらつきがありますが、基本的には字が細い物の方が古い、という認識です。

MechanicaのlYlの真ん中の垂直な線が
極初期は細くて真っ直ぐ
初期の中期は太くて真っ直ぐ
初期の後期は太くてギザギザです。

①天空メカニカ初期
付属品等
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が金色で上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に
「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。また向こう側の側面は何も表記されていません。
リボンは厚い象牙色です。
内箱は大文字ぺんてる表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。拭きは青色で水又は、で替芯は2HかHです。使用説明書は黒の冊子で、0.3mmの芯の広告欄?があったり、2面目の左上に<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていたり等、デザインがかなり異なっています。



②3穴メカニカ
付属品等
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が金色で上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に
「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。また向こう側の側面は何も表記されていません。
リボンは厚い象牙色です。
白トレイは唯一のベルベット製で見た目、手触りが和紙のようになっています。
内箱は大文字ぺんてる表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。拭きは青色で水又は、で替芯は2HかHです。使用説明書は黒の冊子で、0.3mmの芯の広告欄?があったり、2面目の左上に<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていたり等、デザインがかなり異なっています。

③シルバーメカニカ
付属品等
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が金色で上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に
「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。また向こう側の側面は何も表記されていません。
リボンは厚い象牙色です。
内箱は大文字ぺんてる表記で唯一の銀色、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。拭きは青色で水又は、で替芯は2HかHです。使用説明書は黒の冊子で、0.3mmの芯の広告欄?があったり、2面目の左上に<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていたり等、デザインがかなり異なっています。

④天空メカニカ後期
付属品等
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が金色で上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に
「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。また向こう側の側面は何も表記されていません。
リボンは象牙色です。
内箱は大文字ぺんてる表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。拭きは青色で水又は、で替芯は2HかHです。使用説明書は黒の冊子で、0.3mmの芯の広告欄?があったり、2面目の左上に<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていたり等、デザインがかなり異なっています。

⑤ぺんてる製品化時
付属品等
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が金色で上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に
「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。また向こう側の側面は何も表記されていません。
内箱は大文字ぺんてる表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。円の部分は中期、後期と比べて狭く、拭きは青色、替芯は2HかHです。使用説明書は黒の冊子で、0.3mmの芯の広告欄?があったり、2面目の左上に<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていたり等、デザインがかなり異なっています。

本体(外見)
硬度はH~2H、文字は大きいです。カバーパイプは堀や文字が荒く、格子の溝にはスミ入れが施されています。後端には「↔PENTEL lYlechanica」と、細字で刻印されており、ヘアライン加工も施されています。かざりリングには「MADE IN JAPAN」と刻印されています。

本体(内部機構)
大日本文具時代ではなく、ぺんてるに社名変更してから製造された、中期、後期とはかなりの「差」があります。
スライドパイプは短く、出っ張りは位置が少し先端側に寄っています。
ガイドパイプは少し長めになっています。そして他では見られない丸い穴も開けられています。
ドライブパイプは金具がより平坦で短いです。
またチャックは、初期型のみチャックの拡開が口金に依存しています
また精度(ぐらつき)ですが、初期は他と比べとても精度が良いです。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

⑥海外版前期
付属品等
基本的に⑤と同じです。
説明書等がドイツ語表記となっています。
また勲章がアルファベットになっています。

⑦2代目赤リボン
付属品等
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「0.3m/m Mechanica」の文字が金文字で上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。
内箱は大文字ぺんてる表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。円の部分は中期、後期と比べて狭く、拭きは青色、替芯は2HかHです。使用説明書は白色で0.3mmの芯の広告欄?があったり、2面目の左上に<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていたり等、デザインがかなり異なっています。

本体(外見)
硬度は2H〜Bで文字は小さいです。カバーパイプは堀や文字が荒く、格子の溝にはスミ入れが施されています。後端には「↔PENTEL lYlechanica」と、細字で刻印されており、ヘアライン加工も施されていますかざりリングには「MADE IN JAPAN」と刻印されています。

本体(内部機構)
大日本文具時代ではなく、ぺんてるに社名変更してから製造された、中期、後期とはかなりの「差」があります。
スライドパイプは短く、出っ張りは位置が少し先端側に寄っています。
ガイドパイプは少し長めになっています。そして他では見られない丸い穴も開けられています。ドライブパイプは金具がより平坦で短いです。
チャックは、初期のみチャックリングに依存しています。
また精度(ぐらつき)ですが、初期は他と比べとても精度が良いです。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。


⑧海外版過渡期
付属品等
海外版前期とはかなり違います。
本体は初期に似ていて内箱はPentel表記です。
また説明書も海外版前期とはかわっています。
拭きは水、又はです。

⑨小文字化
付属品
外箱が大文字ぺんてる、内箱がPentel表記となっています。外箱は「0.3m/m Mechanica」の文字が赤文字で、上面、左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には、左側に「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが赤色でプリントされています。
内箱はPentel表記、
底面には簡略化されたトレードマーク、その下に「PENTEL CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされている。シースは本革でPENTELと表記が。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られている。円の部分は中期、後期と比べて狭く、拭きは橙色、替芯は2HかH。使用説明書は白色です。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さいです。カバーパイプは堀や文字が荒く、格子の溝にはスミ入れが施されています。後端には「↔PENTEL lYlechanica」と、刻印されており、この文字は極初期、初期の中期と比べると太くなっています。ヘアライン加工も施されています。かざりリングには「MADE IN JAPAN」と刻印されています。

本体(内部機構)
大日本文具時代ではなく、ぺんてるに社名変更してから製造された、中期、後期とはかなりの「差」があります。
スライドパイプは短く、出っ張りは位置が少し先端側に寄っています。
ガイドパイプは少し長めになっています。そして他では見られない丸い穴も開けられています。ドライブパイプは金具がより平坦で短いです。
チャックは、初期のみチャックリングに依存しています。
また精度(ぐらつき)ですが、初期は他と比べとても精度が良いです。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。


⑥中期の後期の前期
付属品
外箱、内箱共にPentel表記です。外箱は真上から見て手前側の側面は左側に©︎、右側には簡略化されたトレードマークと、ぺんてる株式会社、とのプリントがあります。真上から見て向こう側、左右の側面には「0.3mm lYl Mechanica」とプリントされていて、手前側には左側に©︎、右側にトレードマークとぺんてる株式会社というプリントされている。内箱は、Pentel表記で底面には簡略化されたトレードマーク、その下には「PENTEL CO.,LTD」、またその下段には「MADE IN JAPAN」との表記がされてあります。
そしてシースは本革からビニルへの変更があり、プリントもPentel表記に変更されています。クリップはYの堀が浅くなり、また浅く「Pentel」「JAPAN」と、掘られています。拭きは無し。替芯はH。使用説明書は白く、「PENTEL」との表記がされていたうちの多くは「ぺんてる」という表記に変更されています。<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていた場所には、<PAT 意匠登録済み>と書かれています。
また、ハイポリマーのロゴの下に、「製法特許」という文字が印刷されています。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さいです。カバーパイプはツルツルで堀は深いです。格子の溝にはスミ入れが施されています。後端には「Pentel Mechanica 0.3」と掘られています。かざりリングには「JIS S 6013 〄 表示許可 375127 MADE IN JAPAN」と掘られています。

本体(内部機構)
大日本文具時代に製造されたものとはかなりの「差」があります。
スライドパイプは少し長く、出っ張りは少し後ろ寄りです。
ガイドパイプは短く、丸い穴は空いていないです。ドライブパイプは凸があり、長いです。
チャックは、チャックリングに依存していないです。
精度は初期よりは劣っています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

⑧中期の後期の後期
付属品
外箱、内箱共にPentel表記です。外箱は真上から見て手前側の側面は左側に©︎、右側には簡略化されたトレードマークと、ぺんてる株式会社、とのプリントがあります。真上から見て向こう側、左右の側面には「0.3mm lYl Mechanica」とプリントされています。内箱は、Pentel表記で底面には簡略化されたトレードマーク、その下には「PENTEL CO.,LTD」、またその下段には「MADE IN JAPAN」との表記がされてあります。
そしてシースは本革からビニルへの変更があり、プリントもPentel表記に変更されています。クリップはYの堀が浅くなり、浅く「Pentel」「JAPAN」と、掘られています。拭きは無しで替芯は主にHですが、PENTEL表記のHBも確認されています。使用説明書は白く、「PENTEL」との表記がされていたうちの多くは「ぺんてる」という表記に変更されています。<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていた場所には<PAT 意匠登録済み>と書かれている。また、ハイポリマーのロゴの下に、「製法特許」という文字が印刷されています。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さいです。カバーパイプにはヘアライン加工が施されていて、格子の溝にはスミ入れが施されています。堀は浅いです。後端には「Pentel Mechanica 0.3」と掘られている。かざりリングには「JIS S 6013 〄 表示許可 375127 MADE IN JAPAN」と掘られています。

本体(内部機構)
大日本文具時代に製造されたものとはかなりの「差」があります。
スライドパイプは少し長く、出っ張りは少し後ろ寄りです。
ガイドパイプは短く、丸い穴は空いていないです。
ドライブパイプは凸があり、長いです。
チャックは、チャックリングに依存していないです。
精度は初期よりは劣っています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

下の画像はPENTEL表記のHB芯が付属していた個体です。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。


⑨後期の前期
付属品
外箱、内箱共にPentel表記です。外箱は真上から見て手前側の側面は左側に©︎、右側には簡略化されたトレードマークと、ぺんてる株式会社、とのプリントがあります。真上から見て向こう側、左右の側面には「0.3mm lYl Mechanica」とプリントされています。内箱は、Pentel表記で底面には簡略化されたトレードマーク、その下には「PENTEL CO.,LTD」、またその下段には「MADE IN JAPAN」との表記がされてあります。
そしてシースは本革からビニルへの変更があり、プリントもPentel表記に変更されています。クリップはYの堀がさらに浅くなり、また深く「Pentel」「JAPAN」と、掘られています。拭きは無く替芯はHです。使用説明書は白く、「PENTEL」との表記がされていたうちの多くは「ぺんてる」という表記に変更されています。<特許、実用新案、意匠登録出願中>と書かれていた場所は空白になっています。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さいです。カバーパイプにはヘアライン加工が施されていて、格子の溝にはスミ入れが施されています。堀は浅いです。後端には「Pentel Mechanica 0.3」と掘られていて、かざりリングには何も表記が無いです。

本体(内部機構)
中期のものとほぼ同じ形状となっています。
スライドパイプは少し長く、出っ張りは少し後ろ寄りです。
ガイドパイプは短く丸い穴は空いていないです。
ドライブパイプは凸があり、長いです。
チャックは、チャックリングに依存していないです。
精度は初期よりは劣っています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

以上が主な製造時期による仕様の違いです。しかしこれらはほんの一部に過ぎません。ちょっとしたデザインの変更や、中には格子の数が1本少なく、奇抜なデザインのものなど、多種多様なものが存在するので、参考程度でよろしくお願いします。

Mechanica 0.3初期のそれぞれの特徴

0.0.3プロトタイプⅠ
実用新案と一致
ノック部内部のパーツが黒ではなく白
飾りリングにMechanicaの刻印

0.0.3プロトタイプⅡ
セーフティの刻印
格子の数が少ない

1. 0.3 初期型
全身 厚い象牙色のリボン
説明書下段部 大日本文具株式会社
外箱上部芯径表示なし

2. 0.3
初期型 象牙色のリボン
白トレイ ベルベット製 穴3つ
説明書下段部 大日本文具株式会社
外箱上部芯径表示なし

3. 0.3 初期型
内箱のPENTELの文字がシルバー
象牙色のリボン
説明書下段部 大日本文具株式会社
外箱上部芯径表示なし

4. 0.3 初期型
象牙色のリボン
説明書下段部 大日本文具株式会社
外箱上部芯径表示なし

5. 0.3初期型
赤色のリボン
説明書下段部
大日本文具株式会社+ ぺんてる表記トレードマーク
ここからがぺんてるに社名変更後の製品
外箱上部芯径表示あり

6. 0.3 初期型
赤色のリボン
ドイツ語 輸出版 初期型
構成品は5番と同じ
シャープ芯の説明書などドイツ語表記。

7. 0.3 初期型
赤色のリボン
説明書下段部 ぺんてる表記
トレードの文字は無く、マークのみあり
外箱上部も同じく

8. 0.3 過渡期の初期型
赤色のリボン
ドイツ語 輸出版
6番と比べるとシャープ芯の通説明書など内容が異なり形が違う。
シャープ本体は初期型と似ていてケースは小文字

9. 0.3 初期型
赤色のリボン
シャープ本体 小文字
飾りリング made in japen
外箱上部PENTEL表記
内箱Pentel表記

10. 0.3 初期型
赤色のリボン
シャープ 本体小文字
飾りリングmade in japen
外箱上部Pentel表記
内箱 Pentel表記

製造時期(0.5mm)

             ・早くて1970.9.14~から1972
                年辺りまでが初期
              ・1972年辺り~1990年までが中期
              ・1990年~2002年までが後期
                だと思われます。

               そして少し細かく分けると、
               ①極初期
               ②初期の中期
               ③初期の後期
               ④中期の前期
               ⑤中期の後期
               ⑥後期の前期
               ⑦後期の後期(バーコードメカニカ)
                主には、この7つに分けられます。
                ※これ以上の分類もあります。

また最後には色々な0.5の内部機構等の写真を載せています。

①極初期
付属品
外箱、内箱共に大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が黒色で上面、トレードマークと「0.5」が左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが黒色でプリントされています。
内箱はグレーで大文字ぺんてる表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースはビニル製でPENTELと表記があります。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。円の部分は中期、後期と比べて狭く、拭きは青色で替芯はHBです。使用説明書は白色です。中期、後期では「ぺんてる」と表記されている1面目の場所には「PENTEL」との表記があります。そして値段は2000円です。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は大きいです。カバーパイプは堀や文字が荒く、0.5の文字は丸っこいです。格子の溝にはスミ入れが施されていないです。後端には「↔PENTEL lYlechanica」と、刻印されており、ツルツルで堀は深くかざりリングには「MADE IN JAPAN」と刻印されています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

②初期の中期
付属品
外箱のみ大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が黒色で上面、トレードマークと「0.5」が左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが黒色でプリントされています。
内箱はグレーでPentel表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記の物と、ビニルでPentel表記の物とが混在しています。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。円の部分は中期、後期と比べて狭く、拭きは青色で替芯はHBです。使用説明書は白色で中期、後期では「ぺんてる」と表記されている1面目の場所には「PENTEL」との表記があります。そして値段は2000円です。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さくカバーパイプは堀や文字が荒く、0.5の文字は丸っこいです格子の溝にはスミ入れが施されていません。後端には「↔PENTEL lYlechanica」と、刻印されており、ツルツルで堀は深くかざりリングには「MADE IN JAPAN」と刻印されています。
また、内部機構(ヘリコイド)は、新型の物に移っています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

③初期の後期
付属品
外箱のみ大文字ぺんてる表記であり、外箱は「Mechanica」の文字が黒色で上面、トレードマークと「0.5」が左右の側面に書かれています。真上から見た際、手前側と向こう側の側面には「lYl」と、メカニカを象徴するような「M」のロゴが黒色でプリントされています。
内箱は黒色でPentel表記、
底面にはトレードマーク、その下に「THE STATIONERY CO.,LTD」下段に「MADE IN JAPAN」との表記がされています。シースは本革でPENTELと表記の物と、ビニルでPentel表記の物とが混在しています。クリップは堀が深く、また「PENTEL」と掘られています。円の部分は中期、後期と比べて狭く、拭きは橙色で替芯はHBで使用説明書は白色です。中期、後期では「ぺんてる」と表記されている1面目の場所には「PENTEL」との表記があります。そして値段は3000円へと値上げしています。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さくカバーパイプは堀や文字が荒く、0.5の文字は丸っこいです格子の溝にはスミ入れが施されていません。後端には「↔PENTEL lYlechanica」と、刻印されており、ツルツルで堀は深くかざりリングには「MADE IN JAPAN」と刻印されています。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

また、上のように灰色の内箱で¥3000の個体もあります。

④中期の前期
付属品
外箱、内箱共にPentel表記であり、外箱は「0.5mm Mechanica」の文字が黒色で上面、向こう側、左右の側面書かれています。手前側の側面には左側に®️、右側に「ぺんてる株式会社」と表記されていて底面には左下に「mec2-5d」と表記されています。クリップは堀が浅いです。円の部分は初期と比べて広いです。また浅く「pentel」、「JAPAN」と掘られています。拭きは無し、替芯はHBで使用説明書は白色です。「PENTEL」との表記がされていたうちの多くは「ぺんてる」という表記に変更されています。そして値段は3000円です。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さく、カバーパイプはツルツルで堀は深いです。また0.5の文字は角張り、格子の溝にはスミ入れが施されていません。後端には「Pentel Mechanica 0.5」と掘られていてかざりリングには「JIS S 6013 〄 表示許可 375127 MADE IN JAPAN」と掘られています。

本体(内部機構)
同時期に生産された0.3mmのメカニカとほぼ同じだと思われます。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

⑤中期の後期
付属品
外箱、内箱共にPentel表記であり、外箱は「0.5mm Mechanica」の文字が黒色で上面、向こう側、左右の側面書かれています。手前側の側面には左側に®️、右側に「ぺんてる株式会社」と表記されています。底面には左下に「mec2-5d」と表記されています。クリップは堀が浅いです。円の部分は初期と比べて広いです。また、浅く「pentel」、「JAPAN」と掘られています。拭きは無し、替芯はHBで使用説明書は白色です。「PENTEL」との表記がされていたうちの多くは「ぺんてる」という表記に変更されています。そして値段は3000円です。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さく、カバーパイプはツルツルで堀は深く、0.5の文字は角張り、格子の溝にはスミ入れが施されておらず、後端には「Pentel Mechanica 0.5」と掘られています。かざりリングには「JIS S 6013 〄 表示許可 375127 MADE IN JAPAN」と掘られています。

本体(内部機構)
同時期に生産された0.3mmのメカニカとほぼ同じだと思われます。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

⑥後期の前期
付属品
外箱、内箱共にPentel表記であり、外箱は「0.5mm Mechanica」の文字が黒色で上面、向こう側、左右の側面書かれています。手前側の側面には左側に®️、右側に「ぺんてる株式会社」と表記されています。底面には左下に「mec2-5d」と表記されていてクリップは堀が浅いです。円の部分は初期と比べて広く、浅く「pentel」、「JAPAN」と掘られています。拭きは無し、替芯はHBで使用説明書は白色です。「PENTEL」との表記がされていたうちの多くは「ぺんてる」という表記に変更されています。そして値段は3000円です。

本体(外見)
硬度は2H~Bで文字は小さく、カバーパイプはツルツルで堀は深く、0.5の文字は角張り、格子の溝にはスミ入れが施されておらず、後端には「Pentel Mechanica 0.5」と掘られています。かざりリングには「JIS S 6013 〄 表示許可 375127 MADE IN JAPAN」と掘られています。

本体(内部機構)
同時期に生産された0.3mmのメカニカとほぼ同じだと思われます。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

Mechanica0.5初期の色々な内部機構


海外版メカニカ

メカニカには海外版が存在します。
しかし謎は多く、

①基本的な仕様は初期の中期
(外箱金文字0.3m/m表記あり、内箱PENTEL表記、拭き青、本革シース、クリップPENTEL刻印あり内部機構初期)だが、付属芯が小文字ぺんてるの0.3HBで硬度は2H~Bだが文字は大きく精度は初期の製品にしては悪すぎていて、外箱の底面にはPAT.Pとの表記があるのでまだ特許出願中。予想ですが、極初期と初期の中期の過渡期(初期の中期が強い)?と思われる個体

②基本的な仕様は初期で硬度は2H~B(文字は小さい)だがカバーパイプ後端の文字は細い。だが内箱はPENTEL表記の個体。初期の中期だと思われる個体


↓参考画像↓


引用元(リンク)は最後に置いてあります。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


引用元(リンク)は最後に置いてあります。

引用元(リンク)は最後に置いてあります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

SAFETYメカニカの考察
試作品の可能性

●基本的な仕様
①内部機構は初期
②硬度表示は極初期
③カバーパイプの格子が11列と1列少ない
(本来0.3は12列、0.5は14列)
④カバーパイプ後端に矢印に囲まれSAFETY
その横には上段にMADE IN
下段にJAPANと書かれている
⑤カバーパイプの格子が終わった場所から先端へ向けての絞りが他の個体と比べて急である
⑥格子は初期にしては丁寧で太く、他の個体と比べても堀が深い(特に極初期との差は大きい)
⑦硬度はHと2Hのみで文字は大きい
⑧MADE IN JAPANの表記が2箇所ある

と、よく知られている個体のメカニカとは大きな差があります。
また無駄な部分も見られたり、
初期のメカニカは基本的に古いほど刻印が細いですがこの個体はかなり太い、そして
日本国内の極初期とも、海外版の初期とも、デザインがかなり異なります。
そしてSAFETYメカニカとメカニカの極初期とのデザインの違いは
初期→中期、中期→後期とは比べ物にならないぐらいのデザインの変更がなされています。
これは他のペンの試作品と思われる個体と同じで、pg1804の試作品と思われる個体は0.4の表記が完全に色も形も変わっています。

なので
試作品の可能性は十分有り得ると思います。

↓参考画像↓

引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。
引用元(リンク)は最後に置いてあります。

メカニカ プロトタイプⅠについて

メカニカには、グリップにSAFETYと書かれたプロトタイプⅡもありますが、実はもっと重要な個体、"プロトタイプⅠ"が存在します。
(どちらも分かりやすくするため勝手に命名)

それではプロトタイプⅠがなぜそこまで重要なのか、というと複数の相違点,共通点が存在するからです。

○まずは共通点から説明します。

その共通点とは
『実用新案登録に掲載された図面と作りが一致している』  です。
どういう事かというと、製品化して実際に商品として世間に流通してるメカニカの内部機構は、実は実用新案登録に掲載された図面とは形が異なります。しかし、SAFETYと書かれたプロトタイプⅡは、市販されているメカニカの初期と作りが同じ、つまり実用新案登録に掲載された図面とは一致していません。
よって、唯一実用新案登録に掲載された図面と一致する個体なのでとても重要な物だと考えています。
(発見されるまでは存在すら期待していませんでした。)

○相違点について

①まずは全体的なデザインの違いです。
特に外見で大きな違いが見られるのは、
・1つ目 かざりリングです。
どのような違いがあるかと言うと、この個体は
"PENTEL lYlechanica"
という刻印があります。
通常の個体ではMADE IN JAPAN、また一部個体には特許番号等が書かれていますがこの個体にはそれがありません。
さらに、フォントも前例が無く、少し特別な仕様となっています。
しかしカバーパイプは初期の中期と同じようなデザインとなっています。
・2つ目 口金です。
正確に言うと、口金の中でもガイドパイプです。
普通のガイドパイプはただの4mmのパイプですが(製図用の場合)このプロトタイプⅠのガイドパイプは、先端のみ絞られており、他に見ない形となっています。細いガイドパイプを作るための工夫でしょうか。

②次は内部機構の違いです。

実はこのプロトタイプⅠが重宝されている理由で最も大きいのはこの内部機構の違いになります。
メカニカの内部機構は何度かモデルチェンジされており
1.初期   プロトタイプⅠ
2.中期   プロトタイプⅡ~初期の後期
3.後期   中期の前期~後期の後期
と、3つに別れています。

しかし、初期の内部機構は頭抜けて特殊となっています。
その理由は実用新案登録に掲載された図面と作りが同じだからです。実はメカニカの内部機構は中期、後期の物は実用新案登録に掲載された図面とは異なる作りとなっており(中期の方が近い)
プロトタイプⅠが発見されるまで謎となっていました。
ですがこのプロトタイプⅠが発見されたことによってその謎か解けました。

そしてその相違点とは、
・口金
・スライドパイプ
・ガイドパイプ
・ドライブパイプ
・かざりリング
の4つにあります。

❶口金の相違点
先程も説明しましたが、ガイドパイプの先端が絞らています。
また、これはもしかしたら口金側では無いかもしれませんが少し口金の外径が大きくなっているかも知れません。
❷スライドパイプの相違点
口金の相違点として少し口金の外径が大きくなっているかも知れないとかきましたが、それは
スライドパイプの最小内径<口金の最大外径
だからです。なので、もしかしたらスライドパイプの絞りが強くなっているかもしれません。
2つ目の違いは穴です。ダボの裏側辺りに丸い穴が空いています。
❸ガイドパイプの相違点
これは図面をみてもらったほうがわかりやすいかもしれませんが、ペンに対して垂直になっている溝部分が長いです。またこれは断定できるものではありませんが素材が違うかもしれません。
❹ドライブパイプの相違点
ドライブパイプをほぼ一周囲っている凸部の位置が異なります。
❺かざりリングの相違点
こちら接着が取れているからかもしれませんが、着脱が可能になっています。

このように、このプロトタイプⅠの内部機構はかなり仕様が異なるのでとても貴重な個体だと考えています。


メカニカの世間からの評価

メカニカは、直進ヘリコイド機構による先端保護機能を備えていましたが、当時はまだ濃い(柔らかい)芯の開発ができず、色の薄い芯しか製造されていませんでした。しかしそれでも折れてしまい、使い勝手が悪いため鉛筆が主流で、製図家はかなりの物好きでないと使わなかった模様です。

実用性の面でも、メカニカはペン先が折れる心配を無くすために先端保護機構を搭載しましたが、次はそのデリケートな内部機構の心配をしなくてはならず本末転倒、
そして廉価版のメカニカグラフ、pmgの方が実用性はあったので実用性は皆無、と言ってもいいと思います。

しかし、その独特な機構から、筆記具好きからの人気は当時も高く、廃番になった際は、掲示板でも騒がれていた模様です。また現在でもハイメカ、ハイユニと並び廃番御三家、ハイメカ、ハイユニ、バリアブルと並び廃番四天王とも言われており、人気の高いシャープペンシルとして名を刻んでいます。

だが、メカニカはその独特な機構の影響で、ペン先がしなるようになってしまっています。これがメカニカが好きか、嫌いかを分ける大きな問題となっています。もし、メカニカが欲しいけどしなるのは嫌い、という人は精度の高い初期を買ってみると良いでしょう。

ちなみにメカニカは、ぺんてるのPG系統や、PN系統の設計にも関わった関口 友三氏により設計されました。メカニカはぺんてる特有の12角形軸で、これは現行品だとオレンズネロにも引き継がれています。

先端保護機能について

①先端保護機能とは
ノックによって芯を繰り出し保持するシャープペンシル機構の外側に直進ヘリコイド機構を配設し、先端パイプを保護する構成です。

構造

軸の内側から、同心円状に
芯タンク→軸筒→スライドパイプ→ドライブパイプ→ガイドパイプ→カバーパイプ(グリップ)という構成になっています。

各部品の役割

❶スライドパイプ
円筒形状で、後方には円柱状のヘリコイドピン(ビス)がスライドパイプの軸線と垂直に溶接されており、このビスはドライブパイプとガイドパイプの切り割りに沿って軸筒前後方向に摺動可能です。また、この部品は初期のみ他の製造時期と比べて若干短くなっています。

参考画像

❷ドライブパイプ
薄肉パイプの前部〜やや後部にかけてビスよりわずかに大きい幅の切り割りを入れた構造で、最後部で軸筒に固着されています。またこの接着部分は折れやすい(事例あり)なので注意が必要です。またこの部品は初期以外は軸筒付近に凸部(360°)があります。また初期は切り割が短く、先端近くで狭まっています。


❸ガイドパイプ
弾性のある金属板を曲げて丸めた形状であり、螺旋状に打ち抜かれています(ビスよりわずかに大きい幅)。螺旋の両端はヘリコイドピンが使用時・収納時に不用意にずれないようになっています。
自己の弾性によりある程度外径が変わります。またこのパーツは前期/中期&後期で形がかなり変わっています。(短くなりました。)



❹カバーパイプ
内側に先端に向けて絞りを設け、外側に格子模様を彫り込んで持ちやすくした円筒状の部品です。また0.3のみこの格子模様にスミ入れが施されています。前述したガイドパイプは、カバーパイプ内の大径部に摩擦固定されます。前期、中期の後期、後期はヘアライン加工が施されています。また初期は少し堀が雑です。

動作

スライドパイプが最前部にある状態でカバーパイプを反時計回り回すと、カバーパイプ内に摩擦固定されたガイドパイプも回転します。スライドパイプに固定されたビスはガイドパイプの螺旋に沿って動くため、まっすぐ後退します。
これが筆記状態です。

次にカバーパイプを時計回りに回すと、ガイドパイプも時計回りに回転するのでビス及びスライドパイプは前進して保護状態となります。

グリスアップ(お手入れ)

メカニカを使用していく中で、手入れは必須です。そのお手入れの中でも得に重要な「グリスアップ」のやり方について紹介します。

用意するもの
・「ウレア」グリス(ちょう度2号)
・つまようじ
・ティッシュ
・(綿棒)

手順❶:ティッシュで古いグリスを拭き取ります。軸筒とドライブパイプの間に入り込んでいる古いグリスも拭き取って下さい。(ガイドパイプの内側などは綿棒を使うと拭き取りやすいと思います。)
手順❷:ウレアグリスを少しつまようじの先に付けて①ドライプパイプの360°ある凸部より上側
(②ガイドパイプの内側(螺旋状の部品))
③スライドパイプのピンの周り
④ガイドパイプの溝(スライドパイプのピンとの接地面)
の4箇所に薄く塗ります。
手順❸:組み立てて動かし馴染ませます。
⚠️グリス無しでの運用はやめてください。

故障例

・ドライブパイプの変形
・スライドパイプの変形
・足で踏んでしまい軸割れ
●アロンアルファで軸が溶ける
・軸筒が折れる↓
https://hikkigukobo.hatenablog.com/entry/2021/09/05/005717
(筆記具工房さんの記事の引用です。)

メカニカを扱う上での禁止事項

①日光に長時間晒してはいけない
→軸が白く劣化します
②分解をしすぎない
→ガイドパイプが弱ります
③軸が割れてもアロンアルファを使わない
→軸が溶けます
④先端保護機能があるからと言って落とさない
→先端保護機能はあくまでもポケットに入れた時などのペン先の折れを防ぐものなので、普通に落としてしまうとスライドパイプが変形し、筆記ができなくなってしまうかも知れません
(前例あり)
⑤グリスアップではウレアグリス以外使わない
→他のグリスを使うと軸の素材等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥(0.3mmのみ)グリップを磨く際、ピカール等液状の研磨剤を使わない
→スミ入れが取れてしまうかもしれません。磨く際は金属磨きクロスを使いましょう。

小話

ぺんてるさんによると、この機構は似た物は作れるが完全に同じものは作れない(過去に挑戦したが失敗の模様)、つまりロストテクノロジーだとのことです。

そしてメカニカはjuniorのHEAD3というmpと窓とノック部が互換があります。そしてHEAD3の窓をメカニカに付けて、白窓の通称フィルムメカニカという名前のカスタムも誕生しました。(元ネタはグッドデザイン賞のページの白黒の写真のメカニカ。)

また公式ページのメカニカ0.5はグリップの格子状の堀に蝕刻加工が施されていますが、あれは撮影時に0.5のメカニカがなく、0.5の窓のみあったので0.3のメカニカに0.5のメカニカの窓をつけただけとの事です。しかしぺんてるは0.5のメカニカを持っているので撮影後発見されたと考えています。

おわり

最後までご覧頂き本当にありがとうございました。誤字脱字、訂正等ありましたらコメント欄にて指摘して頂けると幸いです。
自分はメカニカが本当に好きで、メカニカの記事は沢山ありますが、それらを超えれるような記事を書きたかったので今回noteを書かせてもらいました。本記事を制作するにあたって協力していただいた方々、本当にありがとうございます。また、この記事を読んで、メカニカが好きになった!という方が増えてくれると嬉しいです。

引用元

広告①

ぺんてる製図用什器

初期の製造時期が分かる使用説明書

mecd極初期

https://jp.mercari.com/item/m89431121110?source_location=share&utm_source=ios&utm_medium=share

mecd初期の中期

https://jp.mercari.com/item/m28456617040?utm_source=ios&utm_medium=share&source_location=share

mecd初期の後期

https://jp.mercari.com/item/m40962259309?source_location=share&utm_source=ios&utm_medium=share

mecd中期の前期

mecd中期の後期

PENTEL表記のHB付属の個体



mecd後期

海外版メカニカ①

海外版メカニカ

https://aucfree.com/m/items/n452375600

SAFETYメカニカ

mec②-5d極初期

https://aucfree.com/m/items/q219957261

mec②-5d初期の中期

mec②-5d初期の後期

mec②-5d中期の前期

mec②-5d中期の後期

mec②-5d後期

※使用説明書の写真、ヘッダーは筆者が所有している物を撮ったものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?