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「金色のガッシュ!!」の魅力‐設定の巧みさ‐

(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成しました)
「金色のガッシュ!!」の魅力と言えば、個性豊かなキャラクターたち、出会いと別れも含めたそれぞれのコンビたちの関係、強敵に立ち向かう仲間たちの絆と作戦など、色々と上げられると思います。
今回は、その中でも「設定がいかに物語を面白くするのに作用しているか」について語っていこうと思います。

「魔本とパートナー」の設定


この作品では、強大な力を持つ「魔物」が特定の人間をパートナーとして、コンビとなって戦います。魔物はそれぞれ対応した「魔本」があり、パートナーの人間が「魔本」を持って呪文を唱えることで術を使う事が出来ます。
魔物がどれだけ強くても、人間のパートナー無しには力を使う事が出来ないのです。そして、魔本が燃やされると魔物は戦いから脱落し、魔界へと返されます。この設定は、次のような展開に活かす事が出来ます。

強い相手に逆転できる理由を作りやすい

どんな強力な魔物でも、魔本を燃やされると敗北してしまいます。
魔本を燃やすには強い術は必要なく、弱い術がかすっただけでも、
それどころか術が無くともマッチやライターの火でも燃えてしまいます。
そして、戦いにおいてはパートナーの人間とのコンビネーションが重要となります。パートナーとの連携がうまく出来なかったり、魔物同士の戦いだけに気を取られて本を狙われたりすると負けてしまう。
この設定があるおかげで、主人公たちが格上の相手と戦う際に、逆転の糸口を作る事が出来ます。

必殺技名を叫ぶ理由付けになる

この作品においては、パートナーが本を持ち、呪文を唱えなければ魔物は術を繰り出す事が出来ません。漫画の世界のよくあるツッコミ、「何故必殺技の名前を叫ぶのか?」に対しての回答になっているのです。


術の名前に法則がある

「ザケル」「ザケルガ」「ラシルド」…「金色のガッシュ!!」に登場する術の名前には、一定の法則性があります。

なので、術名だけで効果や威力を読者側でだいだい推測できます。
術の効果をいちいち説明しなくても済むのです。

「心の力」システム

前述したとおり、魔物が術を使うためにはパートナーの人間が呪文を唱える必要がありますが、これは無制限に使える物ではなく、「心の力」(ゲームで例えるとMPのようなもの)を消費し、心の力が尽きると術が出なくなるという制限があります。また、強力な呪文ほど「心の力」の消費が大きいので、先頭において強い術ばかりを使うわけにはいかず、初級術や補助的な呪文を織り交ぜつつ大技で畳みかけるタイミングを狙う、といった戦略が必要となっていて、主人公たちの戦術で魅せる展開が可能となります。

「金色のガッシュ!!」は設定とストーリーが上手く作用し、面白さを引き上げている作品だと思います。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

#漫画 #金色のガッシュ  

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