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#12 | 焼きそばを食べたい男が人命救助に関わった話。

ちょっとぶりになってしまった。
こんちは!だいち。

最近何してたかっつーと、
制作に次ぐ制作でずっと引き籠り。
その間にも少しお出掛けしたり、救命の講習を受けたりしてました。

ちこっと前に、お祭で焼きそばを買って喜んでいたら、街中に人が倒れていた。
中年男性が階段から落ちて、その横にはその男性の奥様であろう婦人が居た。

奥様は「誰か!助けて!」と泣き叫ぶ様に助けを求めていたが、そこに手を差し伸べていた人は殆ど居なかった。
俺は共に焼きそばをゲットした喜びに浸っていた連れと駆け寄った。

頭から血が流れ、呼吸はあるものの意識は確かではないようだった。
連れが多少の知識を持っていたのでそれを補助するように男性を支えた。

近くにいた方の通報で救急車がすぐに来て、その場はことなきを得た。

が、自分の無力さに少し腹が立った。
何をすればいいか、よく分かっていなかったから。
今思えばもっと最善があったんじゃないか、そう考えるといてもたっても居られなくなったので、救命の講習をすぐに予約した。


ちなみに男性はその後どうなったかは分からないけど、どうにか元気にやっててくれたら嬉しい。
「焼きそばを食べるとふと思い出す人」という少しロマンチックな思い出ができてしまった。


講習は予約が結構埋まっていて、受けるまでに時間を要した。
初期衝動そのままに、とはいかなかったものの、それだけ多くの人が「いざというときに人を救いたい」と漠然と考えているんだと思えて少し嬉しくなった。

実際に受けてみると人命救助ってのは体力が要るものだった。
でもそこで体力を注ぐことによって延命の可能性が20%も30%も増加することになる。
数日響いた筋肉痛も、悪いもんじゃないなと思える。


救助した相手がその後どうなったかは分からないし、知る由もない。
もはやそれは他人の人生であるから、気にしない。がんばれおっちゃん。
ただ、その場で他人の血を目撃していながら目を背けていたら、俺は焼きそばを食べるたびに少し鉄の味を思い返すだけだったんだろうなって考えると、手を差し伸べるに越したこたぁないなと思う。

そしてそれを多少の理由に、人の人生の豊かさに貢献できたら尚嬉しい。

あとそろそろまたお祭に行きたい。
たこ焼きと焼きそばを食べたい。
なんで鉄板で焼いた焼きそばってあんなに美味いの?
絶対にいつか家に鉄板置くわ。家で祭りしようぜ。

終わり。

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