夢の中の話

ずっと夢の中にいたいような夢を見た。

憧れの人と外へ出て同じものを見て、言葉を交わして 、嬉しい言葉をもらって、世界中の視線からかくれんぼして、ずっとこのまま幸せが続けば良いのに。

なんて思っていた矢先に憧れの人は死んでしまった。もちろんこれは夢の中の話だから現実ではそんなことはない。

大きな火の玉が目の前に立ち塞がり、逃げ出そうと腕を引いた瞬間に目が合って、一緒に来てくれる?の一言で覚悟を決めた。
手を固く結んで飛び込んだ瞬間は不覚にも幸せそのものだと思えたし、その後彼をどれだけ抱き締めても火は冷たく、移ることもなく、自分だけが生きていたことはこの世に存在する地獄よりも地獄だった。

目が覚めて抱き締めていたものが彼ではなく毛布であったことに大きな安心と少しの寂しさを憶えて起き上がる。

夢は幸せを見せてくれるけど、どこまでも残酷になれる存在で、ただそんな夢でもいいから彼と向き合って言葉を交わせたら、紙の上でもマイク越しでもスピーカー越しでもない言葉を受け取れたらどれだけ幸せだっただろう。と丸2日考え耽っていた夢だった。

最近はよく夢を見るから睡眠の質をどうにかしないとならないですね。
深く眠れるかはわからないけれど今日は早めに寝ます。