空と人

空が怒っている
雨が落ちて 傘を叩いている
風が吹いて 背中を押している
暗い雲の中で 頭を抱え込んでいる
人ではない空も 感情を出している
まるで 誰かの真似をしているように

空はなぜ怒っているのだろう
洗い流したいものがあるのだろうか
拭き消し去りたいものがあるのだろうか

空は恵まれている
感情を出すことができるから
感情を殺すことがないから
環境によって 表情を変えなくていいから

人は愚かだ
環境によって 表情を変えなければ 感情をだしてはいけないから
押さえこまれて 感情がわからなくなる
どの感情を どの思いを どの考えを どこへ移せばよいのか

それを愚かと認識させる風はどこから運ばれてきたのだろうか


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