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父がずっと見ている

先日入院している母のお見舞いに父(90歳)と行きました。
病院の対応はいろいろ言いたいことがありますが、別に書きます。
今日は父のこと

父は一人ではお見舞いに行けません。
病院のお見舞いは家族や友人が近くまで来たからついでにふらっと立ち寄るということは出来なくなりました。
申し込み制、時間制限(15分)、面会の用紙記入、体温測定など手続きが必要です。
耳が遠い父は、お手伝いが必要なので、会いたいと思ってもひとりで行けず、歩くのもゆっくりです。
私が一緒に行くのを楽しみにしています。
着替えを準備して、伸びたひげをそってもらって、帽子をかぶってと準備に時間がかかります。

でも、面会の後、父を実家へ送って、父が降りた後、私の車を交差点に立って見送ってくれるのです。
雨が降っているので早く家に入ってくれればこちらも安心するのですが。
ちょうど交差点をUターンするようになるのですが、私が乗るタクシーが見えなくなるまで立っていました。
父は私の前では「仕事は順調か?僕は元気だから心配するな」と話しますが、年ごとに不自由になってくるのがわかります。

空港へ向かう車中で、父がめいいっぱい背筋を伸ばして立っている姿を思い出してちょっと涙がでてきました。
早く母が退院して二人の時間が戻ってきますように。
お父さん元気でね、また会いに来るから…

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