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上司は申し送りをしない

高次脳機能障がい者就労定着の問題点

就職しても、障害特性を申し送られることは少ないです。どうしても身体障害に目が行くので、高次脳機能障害については障害特性ではなく、本人の特性と思われてしまう。

例えば、口頭指示では理解できない(注意障害、記憶障害)とき、もう一度自分の言葉で言い直したり、書いてメモすると理解しやすい方もいます。この特性を申し送られないと、ただのできない人、ダメな奴になってしまいます。いったん自分への評価が低いと思うと余計に言い出せない。

担当者が変わっても、上司や同僚にわかるように説明してくれるシステムがあればいいですね。

このようなことが起こる一つの原因は、精神福祉手帳が取得しにくい時、軽度な身体障害者手帳で代替してしまうことがあると思います。

その結果、『体のふらつきはあるので転倒しやすい』とか『右手が不自由なので細かい作業はしにくい』という身体の障害については申し送られても、『臨機応変ができない』、『指示はメモで箇条書きにすると理解しやすい』といった高次脳機能の特性は見過ごされてしまいます。

当事者ご家族から見ると精神福祉手帳は身体障害者手帳より心のハードルが高いです。また、地域によっては高次脳機能障害に対して、精神福祉手帳を申請しても認められないことがあります。引っ越しで手帳の活用がしにくくなったり、支援が受けにくくならないように全国の共通の認定基準が欲しいです。

高次脳機能障害に対して精神福祉手帳を申請してもなかなか認められない地域に住んでいます。

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