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リハビリテーション科医師の魅力

医学生からリハビリテーション科医師として働くことの魅力について聞かれました。
仕事の内容を聞かれることはあっても、仕事をしていて楽しい、やりがいがある事はどこかと言われて自分の中で振り返りました。


1. 患者さんの社会的背景に目を向けられる
2. 一緒に行動参加ができる



一般に医師は病気を治す人と見られます。
リハビリテーション科医師は病気よりもその人の障害を見ると言われてきました。
でもちょっとニュアンスがちがう、患者さんの出来ることにフォーカスしています。

その人が何ができなくなったかでなく、何ができる人か?を考える。
そのためには今までの生活、大切にしていた事、そして、環境家族や仕事のことも知っておく事が大切です。

リハビリテーション処方をするのは仕事のほんの一部です。

医学生の方は患者さんを見ているとリハビリテーションスタッフは患者さんからとても信頼されていると感じませんか?
私が考える理由の一つは、一緒に動いている活動するからだと思います。
リハビリテーション訓練というと、学校の体育の体操のように、号令かけて患者さんが1人で行うものではありません。私が働いていた病院のスタッフは、棒体操や筋トレも一緒に行います。
そういうふうに患者さんの体に合わせて、一緒に行動するからこそ、信頼が得られる、場合によっては主治医よりも自分を見てくれているのはリハビリテーションスタッフという気持ちになるのだと思います。
その醍醐味を医師も味わう事ができるのがリハビリテーション科医師です。

同じ検査をするにしても、その場の診断だけでなく、患者さんの生活に合わせた指導をして行きます。
例えば嚥下内視鏡、その場でごっくんと飲み込めても、食事は長時間かかるし、眠い時も、好きではないものを食べなければいけない時もあります。
そういう時は嚥下はしにくくなるのです。
心配があるときは喉が詰まった感じがしませんか?微妙な嚥下状態だと気分の変化もより大きく影響します。そこまで考えられるのは生活を見据えているから。
リハビリテーション科医師の仕事の魅力は単純ではないけれど、チャレンジしがいがありますね。

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