📜人工知能（AI）ブームの歴史📜

2023年12月10日 15:37

最近、ChatGPTなどの生成系AIによってますます話題となっている人工知能（AI）。先日の記事で紹介した「ガートナーのハイプサイクル」では、いよいよ「幻滅期」を越えて「啓発期」へと入ってきました。詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

「生成系AI」というくくりでは「過度な期待のピーク時」ですが、人工知能という技術自体はどんどん発展していきます。

さぁ、ここから多くの方々がAIを活用する時代がやってきます。まだまだ勉強できる時間はありそうですので、急いで学んでいきましょう！📝
まずは、これまでの人工知能がどのような歴史を歩んできたのかを見ていきます。歴史を学ぶことで、その発展のスピード感が分かるでしょう💨

１．総務省のデータに学ぶ、AIブームの歴史🧠

根拠のあるデータに基づいて、AIの歴史を見ていきましょう。
こちらは総務省の「ICTの進化が雇用と働き方に及ぼす影響に関する調査結果」（平成28年）の中にあるデータです📊

出典：総務省ホームページhttps://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h28_03_houkoku.pdf

ここから先は「解説」ではなく、「私が勝手に調べた上で、自分なりにまとめた解釈」となるのでご注意を。
総務省の正式な解説ではないのでご了承ください⛔

どうやら、人工知能は何度か「過度な期待」と「幻滅」を繰り返しているようです。過去に第三次ブームまで存在していました。ということは、現在が「第四次ブーム」と言えそうですね。

1-1.第一次人工知能ブーム（探索と推論）👀

1950年にアラン・チューリング氏という数学者が提唱した「チューリングテスト」が事の始まりのようです。「パソコンでチャットのやり取りを行い、チャットの相手が人間か機械かの区別がつかなければ合格」というテストです。「機械に知性はあるのか？」という問題提起から、このような実験が始まったそうな🤔
その後1956年には、この様な技術を「人工知能」と呼ぶようになり、様々な研究が行われます。
人間の脳の構造をモチーフとした「ニューラルネットワーク」と呼ばれる技術を元に、迷路や数学の問題など「特定の問題に対する解」を提示できるようになります📐

このころ、AIはチェスを打てるようになりましたが、それほど強くはなかったようです♟️
あくまで「決められたルール」に沿った最適解を出せるだけで、現実的な問題に対する解は出せなかったことから、一旦冬の時代が訪れます📉

…この時点でも十分凄いとは思うんですが、商用利用する隙はなさそうですね。何の役にも立たず、ただ「すげー」というだけです。

1-2.第二次人工知能ブーム（知識表現）🎩

1970年代、「エキスパートシステム」を元にAIの能力が向上します。
「エキスパートシステム」とは文字通り、「エキスパートな人(専門家)が人工知能に知識を教え込んだ」というものです👨‍🎓
特定の分野に関する専門家がAIに専門的知識やルールを教え込むことによって、人工知能の学習レベルが上がります。これにより、判断能力も一緒に上がったようです。
ちなみに、先ほどの総務省の図に「MYCIN(マイシン)」という用語が書いていましたが、これは医療診断用のプログラムだそうです。お医者さんが教え込んだAIということになります。👩‍⚕️

しかし、知識をいかに多く保持させるかという事が課題となりました。また、知識の量が膨大となってしまったことで、知識同士の矛盾が判断できなかったようです💥

1-3.第三次人工知能ブーム（機械学習）💻

2012年、画像認識の国際コンテストが行われたところ、とんでもないレベルの成績を残したＡＩが登場し、大会関係者の度肝を抜く展開となりました。
「大量の写真データに移っている物体を様々な種類に正しく分類する」というルールなのですが、他チームとは比較にならないくらいの成功率をトロント大学が叩き出しました🎨
ちびっ子相撲に横綱が入ってきたレベルです（多分）。

大量のデータを用いて、AI自身が知識を学ぶ「深層学習」という技術が用いられました。この技術が広まり、AIが高性能に進化していきます📈
また、この2010年代では「AIによって多数の仕事が奪われる」とも言われるようになってきました。この頃は「クリエイターやプログラマーは将来安泰だが、単純作業の仕事はなくなっていく」と言うような風潮でしたね。
・・・これが後に覆されることになろうとは…。

２．勝手に第四次人工知能ブームを追加してみよう📝

では、第四次人工知能ブームはいつごろからでしょうか。
総務省のデータに勝手に資料を自分なりに真似て第四次ブームを追加してみました。恐らくこんな感じです。

第四次人工知能のテーマは「生成」です。これまでは解答を正確に求められるかと言うような内容でしたが、状況は一変しました。
正確性というよりは、人間に近しい対話ができるシステムになりました👨🏻‍🤝‍👨🏻

第四次人工知能ブームの起点は2017年6月12日スタートです。
「Transformer」という技術がGoogleから発表された日です📚

実際に「ＡＩもついにここまで来てしまったか…」と話題になったのは、2022年7～8月に登場したMidJourneyやStable Diffusionという画像生成系ＡＩです🎨
このＡＩが生成した人間そっくりの美少女の絵や美しい背景画像が、大きな話題となりました。

そして、2022年11月30日。Open AI社により「ChatGPT」が誕生しました。やあ (^o^)丿ようこそ。
ChatGPTのTは、Googleの「Transformer」技術です。
これはGoogleさん、一本取られましたね。

これまでのAIとは比較にならないレベルの完成度に、ついにGoogleが「Code Red（非常事態）」宣言を出します🆘
Googleの時代が塗り替えられる、危機的状況であるということが示されました。一方で、Googleも「Bard」といった生成AIを出してきて、バチバチにバトルを行っています。

生成AIでは、文章の正確性はさておいて、実に人間らしい答えを返すようになってきました🧑
更には「プログラミングを組んで」「プログラムの間違いを修正して」などという要求に、かなり正確性の高い解答を答えられるようになりました。
安泰だと思われていたクリエイターやプログラマーが大ピンチという状況に晒されています。
…私も普段の仕事はプログラマーなので大ピンチです。誰か助けて😭

３．まとめ

1950年から始まったAIの歴史は、72年もの歳月をかけてついに投資・販売が可能になるレベルの技術となりました。
ここから多くのお金が動くことで、間違いなく更なる進化が行われていきます📈
多少の規制は出てくるとは思いますが、ここまで歴史を重ねて一つの形として完成した技術を無かったことにするのは不可能です。人工知能ブームに否定的にならず、どう利用できるか積極的に考えていきましょう✨

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