西暦xx年に神の国家は終わった
1 イエスが宮を出て行かれるとき、弟子たちが近寄って来て、イエスに宮の建物をさし示した。
2 そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「このすべての物に目をみはっているのでしょう。まことに、あなたがたに告げます。ここでは、石がくずされずに、積まれたまま残ることは決してありません。」
3 イエスがオリーブ山ですわっておられると、弟子たちが、ひそかにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのようなことが起こるのでしょう。あなたの来られる時や世の終わりには、どんな前兆があるのでしょう。」
4 そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「人に惑わされないように気をつけなさい。
5 わたしの名を名のる者が大ぜい現れ、『私こそキリストだ』と言って、多くの人を惑わすでしょう。
6 また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。
7 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。
8 しかし、そのようなことはみな、生みの苦しみの始めなのです。
9 そのとき、人々は、あなたがたを苦しいめに会わせ、殺します。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます。
10 また、そのときは、人々が大ぜいつまづき、互いに裏切り、憎み合います。
11 また、にせ預言者が多く起こって、多くの人々を惑わします。
12 不法がはびこるので、多くの人たちの愛は冷たくなります。
13 しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。
14 この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。
15 それゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす憎むべき者』が、聖なる所に立つのを見たならば、(読者はよく読み取るように。)
16 そのときは、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。
17 屋上にいる者は家の中の物を持ち出そうと下に降りてはいけません。
18 畑にいる者は着物を取りに戻ってはいけません。
19 だがその日、哀れなのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。
20 ただ、あなたがたの逃げるのが、冬や安息日にならぬよう祈りなさい。
21 そのときには、世の初めから、今に至るまで、いまだかつてなかったような、またこれからもないような、ひどい苦難があるからです。
22 もし、その日数が少なくされなかったら、ひとりとして救われる者はないでしょう。しかし、選ばれた者のために、その日数は少なくされます。
23 そのとき、『そら、キリストがここにいる』とか、『そこにいる』とか言う者があっても、信じてはいけません。
24 にせキリスト、にせ預言者たちが現れて、できれば選民をも惑わそうとして、大きなしるしや不思議なことをして見せます。
25 さあ、わたしは、あなたがたに前もって話しました。
26 だから、たとい、『そら、荒野にいらっしゃる』と言っても、飛び出して行ってはいけません。『そら、へやにいらっしゃる』と聞いても、信じてはいけません。
27 人の子の来るのは、いなずまが東から出て、西にひらめくように、ちょうどそのように来るのです。
28 死体のある所には、はげたかが集まります。
29 だが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。
30 そのとき、人の子のしるしが天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。
31 人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選びの民を集めます。
32 いちじくの木から、たとえを学びなさい。枝が柔らかになって、葉が出て来ると、夏の近いことがわかります。
33 そのように、これらのことのすべてを見たら、あなたがたは、人の子が戸口まで近づいていると知りなさい。
34 まことに、あなたがたに告げます。これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代は過ぎ去りません。
35 この天地は滅び去ります。しかし、わたしのことばは決して滅びることはありません。
36 ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。
37 人の子が来るのは、ちょうど、ノアの日のようだからです。
38 洪水前の日々は、ノアが箱舟に入るその日まで、人々は、飲んだり、食べたり、めとったり、とついだりしていました。
39 そして、洪水が来てすべての物をさらってしまうまで、彼らはわからなかったのです。人の子が来るのも、そのとおりです。
40 そのとき、畑にいるふたりといると、ひとりは取られ、ひとりは残されます。
41 ふたりの女が臼をひいていると、ひとりは取られ、ひとりは残されます。
42 だから、目をさましていなさい。あなたがたは、自分の主がいつ来られるか、知らないからです。
43 しかし、このことは知っておきなさい。家の主人は、どろぼうが夜の何時に来ると知っていたら、目を見張っていたでしょうし、また、おめおめと自分の家に押し入られはしなかっしょう
44 だから、あなたがたも用心していなさい。なぜなら、人の子は、思いがけない時に来るのですから。
45 主人から、その家のしもべたちを任されて、食事時には彼らに食事をきちんとあたえるような忠実な賢いしもべとは、いったいだれでしょう。
46 主人が帰って来たときに、そのようにしているのを見られるしもべは幸いです。
47 まことに、あなたがたに告げます。その主人は彼に自分の全財産を任せるようになります。
48 ところが、それが悪いしもべで、『主人はまだまだ帰るまい』と心の中で思い、
49 その仲間を打ちたたき、酒飲みたちと飲んだり食べてりし始めていると、
50 そのしもべの主人は思いがけない日の思わぬ時間に帰ってきます。
51 そして、彼を厳しく罰して、その報いを偽善者たちと同じにするに違いありません。しもべはそこで泣いて歯ぎしりするのです。
(マタイ24:1~51)
23 あなたが願いの祈りを始めたとき、一つのみことばが述べられたので、私はそれを伝えに来た。あなたは、神に愛されている人だからだ。そのみことばを聞き分け、幻を悟れ。
24 あなたの民とあなたの聖なる都については、七十週が定められている。それは、そむきをやめさせ、罪を終わらせ、咎を贖い、永遠の義をもたらし、幻と預言とを確証し、至聖所に油をそそぐためである。
25 それゆえ、知れ、悟れ。引き揚げてエルサレムを再建せよ、との命令が出てから、油そそがれた者、君主の来るまでが七週。また六十二週の間、その苦しみの時代に再び広場とほりが建て直される。
26 その六十二週の後、油そそがれた者は断たれ、彼には何も残らない。やがて来たるべき君主の民が町と至聖所を破壊する。その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。
27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげものとをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現れる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」
(ダニエル9:23~27)
上記、太字に示されているところが、ある国家の終わりです。ダニエル9:26に「洪水」という言葉が書かれていますが、例えです。洪水のように飲み込まれ、攻められるという意味です。エルサレムの人たちは約110万人がローマ軍の手にかかり、殺されました。メシアの登場と国家の終わりについては、はっきり分かります。
問題はダニエルの9:27です。「彼」がイエスさまなら、信じる者たちと新しい契約を結ぶこと、そしていけにえの儀式を終わらせたという意味です。
そして、「荒らす憎むべき者」であるローマは二つに分裂し、東ローマは1453年、西ローマは476年に滅亡したことで、「 ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」でこのイエスさまの預言は成就し、マタイ24:15は完了したため、未来に似たようなケースは決して起こりません。
しかし、パウロのことばに注目すると未来に「不法の人」が現れるとあります。彼は、 神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。
3 だれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現れなければ、主の日は来ないからです。
4 彼は、すべての神と呼ばれるもの、また礼拝されるものに反抗し、その上に自分を高く上げ、神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。
5 私がまだあなたがたのところにいたとき、これらのことをよく話しておいたのを思い出しませんか。
6 あなたがたが知っているとおり、彼がその定められた時に現れるようにと、いま引き止めているものがあるのです。
7 不法の秘密はすでに働いています。しかし今は引き止める者があって、自分が取り除かれる時まで引き止めているのです。
8 その時になると、不法の人が現れますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。
(テサロニケ第二2:3~8)
上記のパウロの預言から、ダニエル9:27に書かれている「彼」とは「666」であると言えるのです。
つまり、これから未来において、神の命令ではないにも拘わらず、人間が勝手に神の宮(神殿)を作ることが、予想されます。
そうであれば、ダニエル9:7から、ある時期の7年間という期間に666が現れる可能性が高いのです。
この場合、「 荒らす忌むべき者が翼に現れる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」という預言は「その時になると、不法の人が現れますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。」(テサロニケ第二2:8)と書かれているように、「666」は、ダニエルとパウロの預言から、主の地上再臨の時に殺されて終わるのです。
アーメン
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