【銭湯めぐり22 深川温泉常盤湯@森下】古くて新しい銭湯
【銭湯めぐり22 深川温泉常盤湯@森下】
最近のお気に入り東京体育館プールに行ってから大江戸線で江東区は森下駅へ。
数年前に名古屋の朝活読書会で奥の細道を読んで以来、少しだけ関心が高まりつつある俳句(老後の準備です笑)。芭蕉が江戸で居を構えたのがこの辺りということを認識していなかったが、江東区が #芭蕉記念館 を開設していることを知り、行ってみることに。芭蕉の命日が自分の誕生日というご縁(?)で、勝手に親近感もあり。
あまりにも有名な「古池や〜」の句はこの近辺で詠まれ、芭蕉の革新性を表す作品だったことや、この地から出発した奥の細道など4年半にわたる旅行も昔の歌人が詠んだ風景を体感するためだったことなど、なるほどと思わせる点もあり。館内に会議室と和室があり、いずれも句会か勉強会で埋まっており、局地的俳句人気を痛感。
空腹感が高まり、お昼前だったが、深川めしの名店 #みや古 へ。おひとりさまでも、丁寧に奥の席に案内いただき、若干恐縮。深川めしセットにどぜう唐揚とラガー大瓶をいただく。どぜうは浅草の卵とじしか食べたことがなかったが、唐揚げも塩が効いててパリッと美味い。深川めしは、出汁と海苔、揚げとのバランスが丁度良い。本当は日本酒でゆっくりやりたい感じ。
SNSの投稿を見て決めた #ときわ湯 は昔ながらの建築様式で、ごく新しく、サウナ、露天等の近年のニーズに合わせて改装した古くて新しい銭湯。洗い場のシャワーやシャンプー等も温泉旅館かと思わせるもので、天井は体育館のように高く、露天風呂エリアも広い。例によって、ととのう若者達onデッキチェアはたくさんいたが、風呂だけでも十分楽しめる。ぬるめの炭酸泉、熱めのジェット風呂に普通の温度のシルキー風呂。露天には天然温泉&電気風呂も。人気の理由が分かります。
湯上がりには立ち飲み系を見つけていたのだが、昼にしっかり食べたので飲み物だけでいいなと思っていたところ、すぐ近くに歴史感じる角打ち可能な酒屋が。#田口屋 は店構えから、かなり歴史のあるお店と思われたが、角打ちのメニューの厳選具合は今風でもある。角打ちの滞在は30分程度までという注意書きもあり、福生の生の東京ブルース(追いホップ!)と海老名のいずみ橋・とんぼをいただく。いずれも400円と正に角打ち価格で、素晴らしい出来。実は瓶の東京ブルースは、銭湯に700円で売っていたが、我慢し甲斐があったというもの。
今日は早々にめぐり尽くしたが、旅のお供はベイトソンの「精神と自然」。昨年岩波文庫化されたもの。まだ読み始めたところだが、これは母校の中高生に読ませたら、嬉々として議論しそうな感じの本。「誰もが学校で習うこと」という章(いや、絶対習わんやろというツッコミ待ちと思われる)には、「科学は何も証明しない」とか、「数と量は別物である」とか。訳もなかなか良くて、こういう類いの本で楽しく読み進められそうなのは、全くの想定外。
※おとなの週末6月号の「湯上がりのちょい飲み付き銭湯」ベスト5の第1位に常盤湯と田口屋が載ってたと後から気付く。これを見て行った訳ではなかったが、組み合わせとしては確かに素晴らしい。
※2023年6月の訪問です。