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【銭湯めぐり90 宇田川湯@新代田】住宅街に佇む地元で人気の落ち着いた銭湯

【銭湯めぐり90 宇田川湯@新代田】

お盆休み最終日は、旅行疲れもあり、近場で。近所のジムでスクールが少ない時間を狙って泳いだ後、京王井の頭線新代田駅へ。下北沢から1駅だが、落ち着いた住宅街で飲食店は少ない地域。世田谷区内も未訪問銭湯は数少なくなってきたが、その内の1つ #宇田川湯 へ(住所は世田谷区羽根木)。宇田川といえば渋谷の地名で、渋谷川の支流だった川(今は暗渠)の名前だが、源流は渋谷区西原辺りに湧水地があったらしい。そこからは若干場所はずれるが、東京銭湯のウェブサイトを見ると、地域の銭湯所有者の地主さんの名字がもともとの屋号で、それをそのまま引き継いだらしい。戦前からある建物を2回改装して現在に至るそうだ。

歴史を感じます


銭湯は15:50開店とのことで、最初は町中華 #中華料理吉田屋 へ。ショーケースを含めてなかなかの店構えで、一見さんが気軽に入れる雰囲気ではないが、テーブル4卓のうち1つが空いてそうだったため入店。話を聞いていると、店のご主人も80代だがまだまだお元気そうで、近所の常連さんも比較的高齢の方が多い。まずは、最近ほぼ町中華に入ると定番の瓶ビールと餃子をオーダー。すると、先にお通し的なサービス?の塩豚、ポテトフライ、冷奴がサーブされる。ここ中華屋さんやったよなと思いつつ、空腹状態に丁度良かったので、満足。餃子もちょっと濃い目の味付けがビールに合う。続いて、周りの人が注文している麺と炒飯系のセットもの(器が眼鏡型で面白い)に強く惹かれつつも、迷いに迷って、レバニラとウーロンハイを注文。井の頭線沿線だけに井之頭五郎の気分そのものだ。レバニラはしっかり火が通って、栄養素補給は万全。ウーロンハイもちょいと濃い目だったが、満腹感もあり、退店。

これだけで結構良い感じ
しっかり味の餃子
山盛りレバニラ


2軒目はお店ではなく、以前コロナワクチン接種でお世話になった代田区民センターへ。図書館、児童館と合築になっている施設。3、4階にある図書館でランニングや登山系の雑誌をパラパラ見てから、1階の休憩スペースへ。ここは誰でも使えて涼めるこの季節にはなかなか良い場所だ。読書&うとうとタイムを経て、3軒目に移動。

新しい施設


ここまでは環七の東側だが、ここからは西側へ。次に目を付けていた店は、ガラリと変わって何やら高級な雰囲気のするエリアにあるカフェで、若い女性が行列を作っている。これは映え系の店だったかなと、早々に諦めて、隣のパン屋に併設されたカフェ #コムギノホシ へ。空腹感はなかったのでパンは頂かず、まずはアイスカフェオレ。外のテラスは、気温は高かったものの、日射は遮られていたのと、扇風機で意外と暑くない。もう一つ、ブレッドエールという、余ったパンを使ってビールにしたSDGs的な商品があったため、3種のうち、ライ麦パンというのをチョイス。ペールエール系でなかなか旨い。

マダムが好きそうなお店
涼しい季節ならなお良いでしょうね
ビールも旨い


ようやく開店時刻になったので、宇田川湯へ。昔ながらの番台で、若い女性が担当。後で気付いたが、ウェブサイトでこの銭湯の記事を書かれていた方かもしれない。脱衣所も冷房ではなく扇風機で、お風呂はこじんまりとしていて、一部楕円形のメインの浴槽に、ジェット系の浴槽がもう一つという構成だが、常時10名前後のお客さんがいてて、なかなかの人気。浴後爽やかさが残る入浴剤入りのお風呂で、旅行&スイムの疲れが癒やされる。

この日のお供は、張競氏の「中華料理の文化史」。春秋戦国時代以降の中華料理の歴史を辿りながら、口にするのは町中華というのがまた乙なもの。中国四千年の味とか言うが、今食べられている中華料理のほとんどは、ここ百年とか数百年程度の歴史の浅いものらしい。孔子の時代、粟やモチキビが上等な穀物だったとか、麦も粒食から始まって、その後パンや麺の文化が入ってきたとか、昔は犬食の文化があったが、その後蔑まれるようになったとか、目から鱗の話が続々。いずれにしても、様々な民族が支配した国だけに、外来文化の受容が食文化の多様性を生んだということらしい。

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