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【銭湯めぐり84 万年湯@新大久保】観光地化した地域で常連客・一見客に大人気の銭湯

【銭湯めぐり84 万年湯@新大久保】

6月最終日は、朝少し家で作業をして、やや遅めスタートで東京体育館プールを経由して大久保周辺へ。この周辺を歩くことは少ないが、まだ就職して間もない頃に、出張でこの周辺の激安宿に泊まった覚えがあり、2畳位の部屋に窓エアコンが付いていて、錠はなく、フックで襖を中から固定するだけというバックパッカー用の宿で、パスポート提示を求められたことが、強い印象に残っている。久しぶりに再訪し、原宿や渋谷並みに観光地化されていることに驚き。

いずれにしても韓国系を中心としたアジアエスニック系の店がほとんどなので、その中からちょっと特徴のある店に行こうかと思っていたものの、大久保駅を降りてすぐの所に、看板を見るに価格帯がかなり良心的な居酒屋があり、吸い込まれてしまう。 #居酒屋蔵大久保南口店 と言う店だが、その後散策する新大久保から東に行った辺りの喧騒とは打って変わって、空いていて妙に落ち着く。

昼呑みに最適


刺身の3種盛り、ちくわの磯辺揚げ、もつ煮、串3本を、ハイボールと安定の黒ホッピー&中お代わり2杯で流し込む。場所柄もあり、おそらく全員外国人のスタッフだが、値段の割には丁寧なお仕事。写真を撮り忘れたが、中でももつ煮はモツも大ぶりの大根も良い感じ。この地域の飲食店間の競争の激しさを想わせる。ゆっくり本も読めて良い時間。

1人客には十分な感じ
串もちゃんとしている


15時までにもう一軒、特徴のあるカフェにでもと思ったが、ちょっと面白そうな店は国内外の女性グループやカップルでごった返しており、おっさん1人にはなかなか選びにくい。特に「イケメン通り」などと言うちょっと言葉に出すのも通るのも恥ずかしい名前の通りは、竹下通りやセンター街ほどとは言わないが、観光客仕様の店が多い。

結局歩きくたびれて入ったのが、やや渋めの #宋家ガムジャタン別館 。ガムジャタンと言う豚やじゃがいもの入ったスープが名物らしいが、それなりに食べてきたので、ピビン冷麺をマッコリ2杯といただく。冷麺はなかなかに辛く、首から上の発汗を著しく促進するものだから、会計時にお手拭きを渡されてしまう。

周辺には行列店も多い
辛いのが好きな人におススメ


さてこの街の銭湯ってどんな感じなのだろうと思ったが、全くエスニックとは無関係の普通の銭湯であった。#万年湯 は、コンパクトながら、近年リニューアルされた快適なお風呂で、15時の開店直後に入ったのに、カランや風呂が満杯状態。すごい人気だ。よく見るとスポーツの練習か試合の後の人も多く、自分のような一見さんも結構いる模様。風呂の中の常連さんの会話に耳を傾けると、今日は混んでるねえ、常連は半分くらいじゃねえか?ってな調子だったので、まあそう言うことなのかもしれない。高温シルキー湯(43度台)、中温湯(ジェット、電気、バイブラ)、水風呂(約22度)とあったが、全体的に温度は低めのやさしいお湯でした。最近ハマっている交互浴を繰り返して終了。

ビル銭湯でも快適


今日のお供は、牧野百恵さんの「ジェンダー格差-実証経済学は何を語るか」という新書。英語で査読論文ばかり書いている方が、内容を一般国民に簡単に伝えたいという思いで書かれた本。ミクロ経済学に「科学」のような装いを纏わせる手法にランダム化比較試験(RCT)があるが、医薬系とは異なり、介入実験を行うことは困難なことが多いため、自然実験を基にした研究を多く紹介。あたかも実験で条件を分けたような状況にある複数地域の差をもたらす要因を、「天から降って湧いたような」との表現を使って何度も説明しているのが面白い。内容は省くが、ジェンダー専門家でないこともあって、淡々とした筆致で書かれているのが好印象。外国での自然実験を使った研究が、本当にどれだけ文化等が異なる我が国の実際の政策に応用した場合に有効かどうかは議論の余地があるが、耳を傾ける価値はありそうだ。

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