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真夏の「勝沼ぶどう郷」へ電車で日帰り旅

中央線で出かけるとき、昔から気になっていた「勝沼ぶどう郷」駅。
停車中にふと車窓を見下ろすと旧ホームらしき場所が見え、駅名に「ぶどう」のひらがな。
今夏、初めて降り立ってみました。そこはまさにぶどうの郷でした。

初めて降りた真夏の「勝沼ぶどう郷」駅

使った切符

休日おでかけパス」というお得な乗車券と、大月~勝沼ぶどう郷までの乗車券を併用しました。

「大月」から「勝沼ぶどう郷」駅の往復乗車券(ゆき)
押していただいた「無効印」がおしゃれですね。

この「休日おでかけパス」という切符は、「青春18きっぷ」と異なり、「料金券を買えば特急列車にも乗れる」というのが便利です。
基本的には土休日に利用できるのですが、夏休み期間(2023年は、7月20日~8月31日)は毎日使うことができます(2023年現在)。

ワイナリー散歩

「勝沼ぶどう郷」駅からは、甲州市民バス(路線バス)で、ワイナリーのあるエリアへ向かいました。バス運賃の支払いにSuicaやPASMOが使えるのは便利でした。
「勝沼支所」の次の「池田医院前」バス停で降車し、まず訪れたのは「シャトレーゼベルフォーレワイナリー勝沼ワイナリー」。そして道路を挟んだ「盛田甲州ワイナリー」では工場を見学させてもらいました。

日本ワイン醸造発祥の地

そのまま橋をわたり進んでいくと由緒ある建物が左側に見えてきました。その敷地に沿って左に進むと「宮光園(みやこうえん)」。こちらには200円の入館料で入ることができます。明治時代に、殖産興業の政策のもとフランスに派遣された若者が醸造技術を学び、この地に持ち帰ったことなどを知ることができました。

「宮光園」の主屋の向かいは「シャトー・メルシャン勝沼ワイナリー」と「ワイン資料館」。ワインを作るのに使う樽や地下蔵など、国産ワインのルーツに文字通り触れることができる場所でした。

そのあと「蒼龍葡萄酒」では、数種類のワインを試飲しました。専用のコインを購入し、サーバーから注がれる20ccほどのワインを味わうという仕組みです。

ぶどうの実りを見る

ワインの試飲の後には、日川のほうへ歩いて戻り、「勝沼園観光ぶどう園」に行きました。

みのり

日差しが強い真夏に、このぶどう棚の下の日陰はありがたいものでした。様々な種類のぶどうがそれぞれに色付き実っている様を見上げるのは圧巻でした。

昔、鉄道のトンネルだったワインセラーってどんなんだ

「ワイン村河川公園前」バス停から、今度は「ワインコース」の甲州市市民バスのに乗り、「大日影トンネルう遊歩道入口」バス停で降車して細い道を下っていくと「勝沼トンネルワインカーヴ」があります。
こちらは、中央本線のルートにあった「旧深沢トンネル」で、ワインセラーとして利用されっています。私たち一般の観光客も、管理棟の方にお声がけすれば、トンネルに手前から数十メートル入って、ワインセラーを見学することができます。
入り口のレンガの積み方や、トンネル内部のレンガに染み込んだ煤煙に、鉄道の歴史を感じました。

ワインカーヴは奥のほうまで続いていました。

このワインカーヴの反対側にもトンネルがあり、こちらは「大日影トンネル遊歩道」となっているのですが、2023年8月現在、残念ながら安全対策工事の最中で通行不可でした(2023年度中の再開が見込まれているようです。)。歩くのには少しきつい距離で、バスもしばらく来ない時間帯のため、タクシーにお迎えをお願いすることにしました。

眺めのいいレストランで、少し遅めのお昼ご飯

「勝沼トンネルワインカーブ」から「甲州市 勝沼ぶどうの丘」まではタクシーで約15分。道中、両側にはぶどう畑がたくさんありました。

展望ワインレストランからの眺め

こちらの「展望ワインレストラン」で、少し遅めの昼食を頂きました。「甲州ブドウの丘」にはレストランのほかに宿泊施設もあるようです。
日帰りでしたので地下のワインセラーや、温泉「天空の湯」を楽しみました。

来てみたかった、旧「勝沼」駅のホーム

「勝沼ぶどうの丘」のバス停のベンチから「勝沼ぶどう郷」駅を望むことが出来ます。頑張れば歩ける距離だと思うのですが、真夏の暑さとアップダウンのある経路に負け、バスで駅まで戻りました。

旧「勝沼」駅のホームから、中央本線の電車を見る

ずっと気になっていたあの場所は、やはり旧ホームでした。そして、当時の駅名も「勝沼」駅。当時はスイッチバック駅になっていたというのも興味深いことです。また、駅舎を挟んで反対側にはEF64も静態保存されておりました。

18号機

帰りは特急「かいじ」・新宿まで乗り換えなし

「勝沼ぶどう郷」駅には、土休日は特急「かいじ」が停車します。一日歩き疲れた体には、新宿までゆったりと過ごせるのがありがたいです。
大月では、富士急行線から先に到着している特急「富士回遊」との連結作業を経るのもなかなか"鉄分"が高めです。で、さんざんワインのことを学んだのですがビールを頂きながら帰路についたのでした。

E353系 特急「かいじ」

旅の下調べ

路線バスの本数が限られていることと、まわる範囲が広いこともありますので電車で行く場合には、ある程度、地形やバスの時刻表などを調べておいたほうがいいと思います。私はこちらの本を参考にしました。



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