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【通信制大学】2019年5月GWスクーリングの思い出


書こう書こうと思いながらなかなか書けなかった、私にとって初めてのスクーリングについて、2023年5月のGWの今日、実に4年越しで思い出しながら書いてみます。あの頃はまだ「コロナ禍」なる社会現象に翻弄されるとは思いもしませんでした。


2019年4月、日本武道館で、着慣れた3ピースのスーツに身を包んだ私は、現役の若い皆さんに混ざって(もちろん一人ボッチで)入学式に参加しました。それから1月弱、GWスクーリングのために初めて法政大学の市ヶ谷キャンパスに足を踏み入れたのでした。

ワクワクしながら目指した市ヶ谷キャンパスのボアソナードタワー

法学部法律学科の3年次に編入学した私が、初めて受講したのは「憲法」のスクーリングの授業でした。

2019年履修申請結果通知

神奈川県にある自宅からは京急と都営地下鉄を乗り継いで市ヶ谷へ。「A4出口」の階段を上って靖国通りに出ると、薄曇りとはいえ5月の気持ちい青空の空気が迎えてくれました。

富士見ゲートという校舎に入り、守衛さんの窓口の前を通ると、エスカレーターが。大学にはエスカレーターがあるのだなぁと。
403教室のある4階まで上がると、お堀が見えるきれいな景色にまた感動したのでした。千代田区だ!

富士見ゲートの4階の廊下

教室は大きな空間でした。授業開始のチャイムが鳴り、先生が話し始めました。
毎日、会社に通っている私が、今日は大学生なのだなぁと不思議な感動を得ながら授業開始。憲法についての講義は、とても興味深いものでした。
私は小学生のころから社会科の授業が好きで、特に中学校では「公民」
の授業に惹かれていましたので「憲法」の授業は大変に興味深いものでした。

先生の講義を聞いていて感じたことは、
「こんなに深い知識がどんどんあふれ出てくるのか」ということでした。
板書しながら、有名な判例(※)や、マグナカルタ、Constiturion という英語など、どんどんあふれる知識に興味を奪われるのでしたた。
(※ そのときは初めて聞いたものばかりでしたが、その後、行政書士試験の勉強をする際に長沼ナイキ事件や宇奈月温泉事件などの判例と"再会"しました。)

先生が作ったレジュメにどんどん書き込んでいきます

私のような会社員の場合、自分の年収の3倍ぐらいの売り上げがあって初めて黒字というようなことはよく言われるわけですが、何かをセールスしているわけではない大学の先生たちは、一分野を極めることで付加価値を生んでいるのだなぁなどということも考えました。それだけすごい知識だということです。

休憩時間中に解体工事前の校舎を眺める

みずみずしい気持ちで受講したスクーリングでしたが、それだけ期待しただけにがっかりしたこともありました。
授業が始まると眠りにつく人、出席確認のカードの配付・回収時のみ教室にいる人…なんなんだ!と。そしてそういう人たち同士が、授業の休み時間に集まって「あの話は分からない」「xxということだよ(義務教育レベルで間違ってる)」というような会話を、小慣れた感じでしているのを目にしたのです。
もちろんほとんどの学生の皆さんはきちんと聴講していたのですが、そういうものは目についてしまうものです。
「働きながら学ぶという志を一緒にする人と、友達になれるかもしれない」という淡い期待はその瞬間に吹き飛びました。「俺はこんなことをしに来たんじゃない」
(そしてチキンな私は、結局卒業までどなたともお話することはありませんでした。)

2019年春当時の市谷キャンパスの様子

授業を受けている途中「会社員」の私に引き戻される事件もありました。会社支給の携帯電話(悪い状況の時にしか鳴らない)に着信があったので、授業の休み時間に折り返ししてみると、担当しているお客様のところでヘビーな不具合とのこと。なんとか現場担当者の機転のおかげで「受講を中止して現場に急行」ということは回避できましたが、社会人をやりながらの学生ならではの苦労であったと思います。

「100分の授業」×4コマ×3日間のスクーリングは、体力的には少しきつい面もありました。椅子に座っているという行為は骨盤に負担がかかります。また往々にして強めになる冷房にも対策が必要です。

4年たった今でも以下のことは印象に残っています。
・日本国憲法に書かれていない「政党」が立法において大きな役割を果たしていること
・裁判所が統治行為論を持ち出すことの問題

「私は学生なのだ」というみずみずしい気持ちと、
会社からの電話にびくびくする気持ちと、
寝ている学生に少しがっかりした気持ち
とを抱えながら過ごした3日間を終え、わずかばかりの達成感と、心地よい疲労と、孤独を抱えて帰路に就いたのでした。(GW明けてからは、先述の仕事のトラブルに付きっ切りになるのですが)

最終日の試験の結果は後日送付されるハガキで「S」と知り、大変にうれしかったのですが、3日間朝から夕方まで缶詰になって2単位です。
しかも「憲法」は4単位で構成される科目なので、もう2単位取得する必要があります。
86単位とらなければいけない3年次編入学。2単位取得してあと84単位。。。「大丈夫なのか、俺」

それでも「千里の道も一歩より」です。
卒業までの全体工程は別の記事に書きましたが、こんな感じでした。
働きながら通信課程の大学で学んだ記録|stay green|note-

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