【務川慧悟さんのラヴェルピアノ曲全集を発売まで見守るシリーズ】 <第1弾>高原にて録音編前編DAY1~DAY3
務川慧悟さんの6日間にわたるレコーディングの日々が終わった時、ふと気づきませんでした?
あれ、季節が動いてる。
青空にはウロコ雲が広がり、太陽の熱気に照らされていても、涼しさを孕んだ風が一瞬通り抜けていく。木々にざわめいていた蝉の声はいつしか草の陰からの虫の声に代わっている。
もちろん大変なのは務川さんご本人と、一緒に制作なさっているスタッフの方々。でもあの6日間はファンも秩父にほぼ全集中していた。心は秩父にあった。だから世の流れ、季節の移ろいから遠ざかってましたよね……。
というわけで、もう勝手にこれから始まるこの貴重なCD制作の日々をシリーズ化することに決めました。まあ備忘録ではありますが、よろしければご一緒にこの日々を共有して、楽しんでいただけると嬉しいです!
さて早速の第1弾! CD録音の6日間をまとめ記事にしてみました。
今回の録音の日々は、NOVAレコードさんが毎日10分程度の動画で務川さんの様子を配信してくださり、さらに務川さんご自身も3分程度の演奏動画付きでSNS投稿を続けてくださいました。ファンも積極的にコメントや自分のSNSで感想を述べ合ったりと、結構盛り上がった日々となったのを思い出します。
記事は主に NOVAレコードさんの動画と務川さんのSNSに基づいていますが、それ以外にも、フォロワー様の名推理&探索により明らかになった情報等も載せてみたので、併せてご覧ください。
最初から長くなるのを見越して前後編にしています笑。
☆素人の拙文ゆえミスも多々あるかと思います。お気づきの方やご意見等ありましたら、コメント欄やツィッター 等でご指摘いただければ、即座にサクサク修正しますので、よろしくお願いしますm(_ _)m
DAY 1(2022年8月22日)
いよいよですね〜。まずは録音の舞台をご紹介しましょう。
こちらが今回の録音が行われた場所です。
緑溢れる高原に建てられた音楽とスポーツのための複合施設。野外ステージではサマーコンサートが開かれ、広場や様々な遊具で子供達が歓声を上げる。自然を満喫した休日を楽しめるスペースですね。
その中の音楽堂が今回の中心舞台。
録音の合間には、深い緑の中の散策でマイナスイオンを大量に吸収し、務川さん体力気力回復できそうです。
♪務川さんのツィッター
いきなり<亡き王女のためのパヴァーヌ>で、エモいスタート。
演奏の手を止め、カメラに向かって話を始めた務川慧悟さんの手には、A4用紙2枚のリストが。そこには今回の録音予定の全曲名が手書きで書かれています。全23曲。
「ラヴェル。昔からかなり親近感を抱いてたくさん弾いてきたものを、こうしてようやく、長年の夢叶って形に残せること、嬉しく思っています」。
🎹Nova Recordさんの動画
舞台上には側面に<Steinway & Sons Takagi Klavier>と記されたピアノ。6日間の録音の要であり、その音色がCDに永遠に刻まれる"もう1人の主役"。
早速「水の戯れ」や「スカルボ」が流れ、見ている方もおおっ! とテンション上がりますね〜。調整やスタッフさんとの打ち合わせ、その間に流れる「亡き王女のためのパヴァーヌ」。録音は初日から順調な感じです。
その後務川さんは戸外に。広がる芝生に葉の緑や幹の茶色が濃い樹木が並ぶという、いかにも高原の公園らしい風景の中、セミシャワーを浴びながらのご挨拶です。
「皆様、こんにちは。務川慧悟です。今いるここは山奥なのですが、今日から6日間のレコーディングをするためにやってきました。ここでラヴェルのピアノ独奏曲全曲2枚組を録音する予定です」
(まとめ)
♦︎初日はまず2時間かけての調律、その後ピアノとマイクの調整で3時間を行った。
♦︎録音した曲は「亡き王女のためのパヴァーヌ」→赤ペンで曲名の上にラインを引きながら「終わっちゃった〜」と早くも名残惜しそうな務川氏。
♦︎さらに「鏡」より<蛾><悲しい鳥>もこの日録音した模様。
タイトで集中的な6日間の初日スタート。頑張ってくださいね!
🎼務川さんのインスタの一曲
「亡き王女のためのパヴァーヌ」
☆今日の一品! 今回の録音で務川さんが使用する楽譜☆
DAY 2(2022年8月23日)
🎹Nova Recordさんの動画
舞台袖から靴音高く現れ、ピアノに近づいていく務川さん。スタッフの方にご挨拶してからの「鏡」より<洋上の小舟>が朝のホールに響き渡ります。
おっ! ここで戸外の緑の中で髪を搔き上げる爽やかなカットイン。2日目の調子はいかがでしょうか。
場面は変わり楽屋に。お待ちかねのお昼のようです。お弁当というか、なかなか本格的なカレー。務川さん、一口食べてから「たしかに美味しいです」と満面の笑顔です。
さてお食事も終わり画面は再び舞台上、ピアノに着席してのお話タイムです。
「録音なんで変わり映えせず、引きこもっています」。←笑。まあまだ2日目ですし。
「ずっと曇っていたんですが、太陽が出てきて、僕も元気になってきました」←晴れ男!
(まとめ)
♦︎「鏡」より3曲録音して昼食(カレー)。その後<道化師の朝の歌>から残りを録音。
♦︎続いて「2時間ちょいか。水の戯れ行きます」とのやる気に満ちたお言葉。
♦︎この日は「鏡」より<洋上の小舟><道化師の朝の歌><鐘の谷>、「水の戯れ」、「前奏曲イ短調」を録音。
🎹務川さんのツィッター
「鏡」より<洋上の小舟>の演奏からスタート。
「ラヴェルのレコーディング2日目終わりました。疲れているかと思ったんですが、まだ元気いっぱいです」。
「ラヴェルで一番好きな曲は何かと聞かれたら、ひょっとして『鏡』と答えるかなというくらい大切な曲」ということで、充実の録音だったようですね。
🎹務川さんのインスタの一曲
「鏡」より<洋上の小舟>
☆今日の一品! 秩父のカレー屋さん「マジョラム」のカレー☆
(フォロワー様に教えていただきました!)
DAY3(2022年8月24日)
🎹Nova Recordさんの動画
「おはようございます」と務川さんの挨拶から始まる嬉しい3日目。今日はグレーのシャツでシックな感じです。
「こちらが舞台裏になっています」とバックヤードを通り、舞台に続くドアを開けて「こちらがホールになります」と舞台中央のピアノまで導いてくれる務川さん。お茶目さんか!
「クープランの墓全6曲を録ろうと思っているんですが、この曲はすでに昔CDで残していて2度目の録音になります。多分一番演奏会で弾いてきた曲で、小さいものも含め、ほぼ20回くらい演奏会で弾いています」
「パリに留学して1年目にこの曲を演奏会で弾きその場で感動した。その時にラヴェルは自分に合っているかもと思った感覚をいまだに覚えています。留学して最初に勉強したラヴェルの曲で、ラヴェルにハマるきっかけとなった曲」
(まとめ)
♦︎11時に起床
♦︎アロンアルファで右手人差し指の爪の治療? をする務川氏。
「10本中8本アロンアルファの時が、だんだん出てくる」
♦︎「クープランの墓」より第3曲<フォルラーヌ> の和声を何度も味わう務川さん。内声のド♯→ド♮の移行に注目!
→第4曲<リゴドン>でもそうだが、和声の響きを確認している時の務川さん、本当に楽しそう。
♦︎この日は「クープランの墓」全6曲を録音。
🎹務川さんのツィート
♦︎「レコーディング楽しいのですが、唯一悲しいところは……まあ太陽が見られないことですかね」←やっぱり晴れ男!
♦︎「子供の夢のようにとても美しい」第5曲<メヌエット>の最終ページからのバイバイ。
🎹務川さんのインスタの一曲
「クープランの墓」より<メヌエット>※こちらはバイバイなしです。
☆今日の一品! Hario Lampfactoryのブローチピン☆
(赤いコーヒードリッパーのピンが可愛いですよね。こちらもフォロワー様さすがです!)
後半DAY4~DAY6はこちら
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