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大事な先生たちを失いたくない

#先生死ぬかも
8月にTwitterのトレンドになった言葉です。
私も現役の教師なので、気になっていたのですが、10年以上前から話題になってるわりに改善されたと感じないので、自分なりに言語化しようと思いました。

私は、講師3年、教諭8年と教育現場に10年以上います。講師のときから、先生たちは必死でした。

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データから見る教育現場
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以下に提示するのは平成30年版過労死等防止対策白書(本文)のデータです。

これだけ見ると、そんなに多い数には見えないかもしれませんが、過労と認められなかったり、様々な理由で公表できなかったりしてカウントされない場合が多く、これは氷山の一角です。

このデータから、過労による精神疾患、脳や心疾患の罹患について、どの年代どの経験年数でも同等に発症していることがわかります。いつ、だれが罹患してもおかしくないということです。
また、職種別にみると圧倒的に教諭が多いです。分母の違いもあるかも知れませんが、教諭の業務内容について分析する必要があるのだと思います。

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何でも屋さんにされがちな教諭
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教諭という仕事、本来は子どもたち、生徒たちに夢と将来の生き方を示す魅力的な仕事なんです。
1人の先生との出会いや言葉が子どもたちの小さな世界の中では、大きな指針となるんです。
でも、教諭は教育の専門職にも関わらず、何でも屋さんにされがちだと感じています。

例えば小学校の場合
基本的に担任が全教科を教えます。教科の特性も様々なのに、それを一手に引き受けています。加えて学校運営業務。各学校には教科担当の先生がいるし、教務、研究、生徒指導の分掌があります。
私は大学時代は体育を専門に学びましたが、体育担当ではありません。むしろ音楽担当の年数の方が多いです。ピアノ基本的に弾けません。小学校のとき2年間ピアノ教室に行きましたが、バイエル終わる前に辞めました。
教諭になるまでヘ音記号のドがどこかわかんなかったし、ピアノのペダルを踏んだこともありませんでした。
こんな私が音楽担当。体育担当は、基本的には男の先生。体育系部活に入ったことない先生が体育担当をしてる学校もあります。

続いて中学校
中学校は教科担任制なので、授業に対する負担は小学校より少ないかもしれません。でも、その学校に担当の先生がいない場合、教育委員会が臨時免許をだし、担当教科外を教えることもざらにあります。(国語の免許しかない先生が家庭科とか…)もちろん小学校同様、学校運営業務もあります。
さらに先生を苦しめるのが部活。
経験したことないスポーツの顧問をすることがほとんどです。なのに練習メニュー考えたり、試合の役員したりするのは、本当にツライ…

と、教諭ってその先生の得意不得意に関わらず、「校内のバランスをみて」という一言で、何でも屋さんになるんです。
でも、先生たち一生懸命だから「迷惑かけたくない」「これも、児童、生徒のためだ」って頑張りすぎちゃう。
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困ってる、助けて、言えない
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働き方改革や、労働環境改善とうたわれてきましたが、結果が出ないのは、先生たちがそこにエネルギーを注げるほど余裕がないから。
今日、1日を過ごすのがめいっぱいなのに、今後の働き方なんて考えてられません。
現役の先生がなんも言わないから「なんか、うまくいってる」的に勘違いする人も多いです。
先ほども書きましたが、「校内のバランスをみて」仕事が与えられているので、他の先生に「困ってる」「助けて」が発信しにくいんです。他の先生も自分と同じようにたくさん仕事を抱えてるって知ってるから。
結果、自分が壊れちゃうんです。

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先生を失いたくない
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私は自ら命をたった先生も知ってます。
ストレスの捌け口に子どもを利用し、警察にお世話になった先生も知ってます。
現在、学校に行けず、毎日家で頭を抱えている先生も知ってます。
夢と将来の生き方を示す先生が、夢も描けないし、明日も不安で仕方ない思いをしているんです。
これでいいのか?教育現場
次回は、実際学校にいけなくなった先生のリアルを書こうと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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