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いつからはじめる?性教育

「日本の性教育はおくれている」
「性教育を早くからはじめると、性犯罪や望まない妊娠が増える」
教育の現場と、リアル社会との間には性教育の在り方について大きな壁があると思っている。

私たち教員は、文部科学省から出た学習指導要領を元に授業をつくっている。児童の実態に合わせてコーディネートしていくのだが、性教育に関しては「ここまでしか教えない」とか、「ここから先を教えるなら、学習指導要領以上のこと教えるから了承してね!って保護者に伝えなさい」ということが示されている。

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子どもたちとの会話から
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給食の時間
児A「先生、自然妊娠ってあるよね?」
私「どういうこと?自然に生まれるってこと?」
児A「違う、自然に妊娠する、お腹の中に赤ちゃんができるってこと」
私「まぁ、お父さんとお母さんがいれば妊娠することもあるよ!」
児A「結婚する前に赤ちゃんできることが、自然妊娠?」
私(あ、この子は女性1人の力で子どもを授かるかどうか知りたかったんだ)

児B「いや、結婚せんと赤ちゃんできんでしょ?結婚したら赤ちゃんできるんだよ」
私「結婚してもできないこともあるよ、赤ちゃんと出会えるかもご縁だからね」
児B「え?そうなの?おれ、将来赤ちゃんほしいんだけど。」
私「そしたら、お母さんになる人といろいろ相談せんとね!」

これは、10歳の子どもたちとの会話。
女の子で早い子は、10歳で初潮が来る子もいる。小3(9歳)くらいから胸が膨らんだり、体格がふっくらしてくる子も。
身体は二次性徴が出てきているのに、知識がこれだけしか備わっていなくていいのだろうか?

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子どもの疑問
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給食の時間に自然妊娠のことを私に聞いてきた児童は、たぶん「なんで空って青いんだろ?」みたいな日頃何気なく生まれた疑問の中に「赤ちゃんってどうやってできるんだろ?」っていうのがあって、それを素直に聞いてくれたんだと思う。
三学期に保健の授業で性教育の単元あるけど、男女の身体の変化について考えるのがメインで、ヒトが子どもを授かることについては、中学生までないんじゃないかな?メダカやヘチマはあるけど…

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知識がないということ
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これ、すなわち望まない妊娠の可能性を増やすことではないか、と私はずっと感じている。
正直小学生で性行為をするということは、あまり考えていないのだが、事件に巻き込まれたり、性的虐待があったりしたときに、自分の身体のとや妊娠のメカニズムついて知っておくって大事だと思う。

余談だが、先週は6年生に「人工中絶ってなんですか?」って聞かれた。ガンでなくなる人より多いという情報を聞いたけど、なんの事かわからず、私に聞きに来たんだそうな。

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子どものアンテナはのびてる
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たくさんの情報に囲まれて過ごす子どもたち。能動的ではなく、メディアに触れてるうちに受動的に入ってくる情報も多いだろう。
その情報が、正しい情報とは限らない。
子どもたちの、性に関するアンテナは小学生のときから伸びている。
だったら、この時期に正しい知識を知っておく必要があるのではないだろうか?


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