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パタンナーがオススメする製図用具 定規編

こんにちは。
自己紹介から少し時間が経ちましたが、今回は実際のパタンナーがどのような道具を使用しているかについて詳しく紹介します。定規編と便利な道具編の2編に分けてお届けします。

現在、私自身はCADを使用しているため、ハンドで作図することはほとんど無くなってしまいましたが、学生時代からさまざまな種類の直線定規とカーブ尺を使ってきた経験から選りすぐりを紹介します。ハンドでパターンメイキングをする場合には、これらの道具が必要不可欠です。正確さと効率性を求めるなら、適切な道具の選択が重要です。お気に入りの道具を見つけて、よりクリエイティブなパターン作りに挑戦してみてください!

①直尺(1m以上のもの)

不可欠な道具の一つが1m以上の直尺です。
直線を引く際には、一発で正確に引くことが求められます。特に基礎線やBC・FCなどの重要なラインは、何回にも分けて引くのではなく、一発で引くことが望ましいです。
そのため、1m以上の直尺が必要不可欠です。直尺の素材には竹や木製のものがありますが、アルミ製やステンレス製のものがおすすめです。私はステンレス製の物を使用していて適度な重さがあり線を引く際もズレにくいです。アルミ製のものは軽量で取りまわしが良いです。アルミ製のものには滑り止め付きのものや、持ち手が付いている物もあります。
1本あると、より正確な作業が可能になります。
ぜひ、自分に合った直尺を見つけて、作業効率を向上させましょう!

②方眼定規

方眼定規は、パターンメイキングをする上で欠かせない道具です。直線を引いたり長さを測ったりするだけでなく、縫い代を付けたりステッチ線を書いたりと、様々な用途でパターンを作成する際に欠かせません。

長短いろいろな長さの物がある

方眼定規にはさまざまな長さがありますが、一般的には30cm(300×25mm)や50cm(500×50mm)のものがよく使われます。私自身は50cmの方眼定規のみを使用しています。
30cmと50cmの方眼定規を使い分けていた時期もありましたが、結局は50cmのもの1本に落ち着きました。30cmの方がカーブの長さが測りやすかったり、取り回しの良いという利点もありますが、使い分けるのが面倒になってしまい作業効率的にも50cmのみを使用するようになりました。

メーカーによる違い

方眼定規は、メーカーによる違いは殆どありませんが、私はバイアス線が入っている物を使っています。あとは耐久性や湾曲させやすいかなど、使い心地で選んでいます。
方眼定規は消耗品ですので、欠けたりした場合はすぐに新しいものに買い替えています。正確な測定や作業に支障をきたす可能性があるからです。

③洋装社のスイートカーブ

私にとっては取り回しの悪さを除けば他のカーブ尺は要らないくらい必要不可欠な道具です。ほとんどのカーブに対応可能で、パターンメイキングにおいて大きな役割を果たしてくれます。
方眼定規を動かしながらカーブを引く方もいますが、私は殆どそういった方法を取りません、微妙なニュアンスを表現したい場合でも、あらかじめフリーハンドで薄く書いておいてから、カーブ尺を使って清書します。また、好みのカーブ部分を覚えておくことで、正確性と生産性を高めるために効果的です。

④ アダムのアームホール定規

スイートカーブに次いで私にとって必要不可欠な定規です。定規自体が標準的なアームホールを模擬したものになっており、パターンメイキングにおいて大きな役割を果たしてくれます。
私は、主に衿ぐり、鎌底、衿などの部分に使用しています。スイートカーブと比べて少し直線的な部分があるため、あまりクセを付けたくないカーブ部分にも適しています。
スイートカーブとの組み合わせで、さらにパターン作りの生産性が増します。
あと余談ですが、このアームホール定規は私の知っている限り、20年以上特許出願中ですw。その特許出願がいつか認められるのか、楽しみにしています。

⑤角尺(直角定規)

xy軸の整合性がとれている、歪みのない作図をする事は極めて重要です。私がハンドで作図する際は整合性が取れているA0サイズの紙端を基準して基礎線を引いていくのであまり使用しませんが、カットしてしまって基礎が無くなってしまった時には必要不可欠です。ポケットやタブ等、小さいパーツであれば方眼定規でも気になりませんが基礎線や大きいパーツの場合は少しのズレが最終的に大きなズレに繋がるので一つは持っておくと良いでしょう。

⑥分度器

主に肩傾斜・袖の振り・ラグランの作図に使用します。
定規で幅と高さを求めて傾斜を割り出す方法もありますが分度器の方が効率的です。


⑦コーナーテンプレート

衿先・フラップ・ポケット・カフス等の角丸を引く為のテンプレート定規です。
1つは持っていると便利なアイテムです。

まとめ

今回は実際に私が使っている定規を紹介しました。
長年にわたり、さまざまな定規を使用して選りすぐりのこれらの定規は、パターンメイキングにおいて正確性と効率性を向上させる上で欠かせません。自分の作業スタイルや好みに合う道具を見つけてクリエイティブなパターン作りに挑戦しましょう!
少しでも定規選びの参考になれば幸いです。

定規の使い方についても記事にまとめようと思いますのでフォローよろしくお願いします。

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