私とゲームとXboxと
今年中にXboxシリーズの最新機種、Xbox Series X、Series Sが発売される。
Xbox oneの時は日本は世界よりだいぶ遅れての発売になってしまったが、今回はきちんと北米等と同じ発売日にリリースされるという。
そんな嬉しいニュースを聞いて、ふと私とXboxの付き合いについて書きたくなったのでここで記しておく。はっきり言ってめちゃくちゃマニアなわけでもコアユーザーというわけでもないので、一人のゲーム好きの思い出話として聞いてくれたら幸い、な感じ。
印象になかった最初の出会い
初代Xboxが日本で発売されたのは2002年くらいのことだが、ぶっちゃけ私は全然関心がなかった。ドリームキャストの販売が終了したことも記憶に新しい当時、任天堂、SONY以外がゲーム機を出すというのはそれなり注目されたようで、何度かニュース番組等でXboxの特集を見た気がする、ぐらいなもの。
当時中学生だった私には最新ハードをすぐさま手に入れるほどの金銭的余裕はもちろん無い。どうせ遊べないんだから気にしても仕方ないと考えていたのか、新進気鋭のゲーム機でどんな作品が遊べるのか、ハードの性能はどんなものなのか、それすら興味を示すことはなかった。
発売してからだいぶ経った時、一度だけ初代Xboxを触る機会があった。友達の家に遊びに行った時、彼の部屋のテレビに繋がれていたのがまさしくそれだったのだ。なんでそのハードを買うに至ったのか、その時どんなゲームを遊んだのかは全く覚えていない。印象に残っているのは本体に描かれたXの文字と、プレステ2と比べてもかなり存在感のある巨体だけだった。
「なんだそれだけか」と思うかもしれないが、当時の私は色々と多忙だったのであろう。なんせ中学生といえば斉藤和義の歌のように愛とか恋とか、勝った負けたで忙しい時期なのだから。
ちなみにその時は実家でゲーム禁止令が出ていた時で、今の大きなテレビで悠々とゲームを遊ぶなんていうことはまず出来なかった。故にポータブルディスプレイ付きのps oneをこっそり買って部屋に持ち込み、こそこそ遊んでいた記憶がある。あの初期の液晶にありがちな斜めから見ると色がとんでよくわかんなくなってしまう現象に苦戦しながら、それでもゲームをしたい好奇心を必死に昇華していた。だいぶ後になって普通の画面で同じゲームをやると、あまりの色味の違いに感動して2度楽しめたから、それはそれで得した気になる。
ついに手にした次世代機、Xbox360エリート
私が本格的にXboxと向き合ったのは、2005年に発売されたXbox360になったからのことだ。なんとなく予想はつくと思うが、やっぱり最初は様子見をしていた。発売してすぐに買ったわけじゃない。別に買おうと思えば買えたのだけど、そこまで強い動機がなかった。
気が熟すのをまっていたのだ。TOKIOが寿司屋で「やりてー!」みたいなことを言うCMは知ってたから、前よりは意識していたように思える
発売されてから少しして、またしても友達の家で触る機会があった。遊んだソフトは『HALO3』のオンライン対戦。近未来的かつリアルすぎる映像を目の当たりにし、最近のゲームはここまで進化したのかとめちゃくちゃ感動した。ただ、FPSといえばニンテンドー64の『ゴールデンアイ』しかやったことなかった私のゲームの腕はからっきし。リスポーンしまくって呆れられるのが関の山であった。
一緒に遊んでいた友達はたまったもんじゃないだろうが、こんな素晴らしい映像のゲームを自由に動かせるだけで私は充分に楽しかった。何もない場所にライフルを撃ち込んでいるだけで、挙動や音のリアルさに感動したものだ。
月日はまた若干流れる。当時入り浸っていた魔法のiらんどで作られたゲームの攻略情報も載せていた個人サイトで、発売されたばかりの『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-』の話題が出ていた。
そのサイトは特にトライエース作品を重点的に攻略していて、『スターオーシャン2』『スターオーシャン3』『ラジアータストーリーズ』なんかは発売当初からやり込んでいる玄人みたいな人がいた。あんまり人数も多くない隠れ家的飲み屋みたいな場所だったけど、居心地よかったな。
で、その時もスターオーシャン4が出たことでにわかに360が話題だった。まさかの独占RPGラッシュで、にわかに活気付いてる感じでもあり、なまじ周りでも360ユーザーが増えていた気がする。露出度も高く、今では信じられないが近所のゲオやTSUTAYAでも360のコーナーが2列くらいはできていたのだ。
そろそろ新しいハードのゲームがやりたい。そして、大好きなスターオーシャンシリーズの最新作は現状360でしかできない。
安い買い物ではなかったので迷いに迷ったが、結局それが決め手だった。
意を決して近所のゲオにハードを買いに行く。
でも当時は結構人気であまり入荷もなかったらしく、手頃な価格のスタンダードモデルやコアシステムは常に売り切れていた。
唯一あるのが、当時のXboxの中では1番の高額モデルであるエリート。。
買う気満々であったとはいえ、それなりに躊躇する値段。もう少し待てばコアシステムが買えるかもしれないのに。
でもいつになるかわからない。
そして、私はすぐにでもスターオーシャン4が遊びたい!!
だからもう、意を決して買った!!!
当時の最新ハード、その最上位モデルを。夢のゲーム機を買った。
エリートのみに許されたシックでマットな黒い本体がめちゃくちゃ格好良かったな。
こうして私は、Xboxのオーナーになった。
感動に次ぐ感動と喜び
それからはもうひたすら360のゲームを遊びまくる毎日だった。本体と同時に買った『スターオーシャン4』はゲーム性もさることながら圧倒的なグラフィックの良さに終始感動。まあ実を言うとその時はブラウン管テレビにd端子での接続だったので大分無理があり、ステータス画面の文字の小ささに対して非常に手を焼いたものだった。それでも、明らかにそれまでのゲームとは違う綺麗な映像は素晴らしかった。
ゲームそのものでなく、ハードとしても360は十分に魅力的だった。
年会費がかかる代わりに安定したネット接続とセールを受けられたXbox Live Gold。
ソフトのデータを取り込むことでロード時間を早くしつつドライブの消耗を防ぐインストール機能。
毎週コンスタントにゲームの最新情報が得られるInside Xbox。
ネット接続が当たり前になったとこでできるようになった幅はかなり広くて、その一つひとつがひたすら興奮したし、最高に面白かった。
Inside Xboxはちょうどローリング内沢さんと山口ひかりさんがMCを担当している時だった。二人の掛け合いが微笑ましかったし、そこで知ることができた新しいゲームの数々は自分にとっても新発見なものが多くあった。『RED DEAD REDEMPTION』『セイクリッド 2』『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』『LEFT 4 DEAD 2』等、番組で紹介されたことで興味を持ち、遊んでみたタイトルは数知れず。当時はゲーム専用の映像コンテンツというのも珍しかったので、情報収集としても単純に楽しい番組としても、毎回の更新を純粋に楽しみにしていた。あと「プレイ×プレイ!」でコントローラーをくるっとする動きを真似しようとして、有線コントローラーを破損させたせたりしたのもいい思い出。
個人的に好きだったのは、ひかりさんが異常にハイテンションだった『ドリームクラブ』の回がとても面白かったな。さすが友達が「プレイする前に風呂に入って身を清め、ハードの前で一礼をしてから電源をつける」と言っていたゲームだ。(個人的にはやったことないけど)
ほんと、360のおかげでたくさんの素晴らしいゲームに出会えたと思うし、若干マンネリしていたゲームの面白さを再発見できたんじゃないだろうか。
あ、全部が順風満帆といえばそうでもない。当時独占タイトルだと思ったゲームの完全版的なものが後からPS3に出て度肝を抜かされたし、その時に問題になっていたRRoD(レッドリングオブデス)にも購入して2年ほどで遭遇した。だからといって嫌うわけではなく、新たにXbox360 250GBを購入して引き続き遊んだ。その際、ハードディスクのデータを移行するためだけのケーブルみたいなものも買った気がする。結局そこでしか使わなかった。
新しいハードもとても快適で、その次の世代のゲーム機が出てからもしばらく現役だった。それくらい、大好きなハードだった。
待望のXbox one発売!しかし…
そうこうしているうちに、次の世代のゲーム機が産声を上げた。初代Xboxよりは成功したと言ってもいい360の後継機だけに、かなり期待していた。新しい情報が出る度に胸を踊らせた。
しかし、現実は皆さんもご存知の通り日本での発売は北米よりも大幅に遅れてしまった。その間にPS4が発売され、そちらのゲーム体験も素晴らしかったことで一気にそちらにユーザーに流れていってしまった気がする。いや、oneがダメだったというわけではないが、新世代のゲーム体験を待ちわびるゲーマーを待たせすぎてしまった。PS4はPS Plusのサービスも含めて今まで痒いところに手が届かなかったような部分までしっかり網羅しており、海外の人気タイトルも遜色なくプレイできた。自社タイトルのソフトにも力を入れていて「じゃあ、もうPS4だけでよくない?」みたいな空気になってしまったのかもしれない。
私ももちろん全ハード発売日に買って遊んでいたが、oneのことは純粋に楽しみであった。予約して日本の発売日に当日に購入。一番最初のあのKinect同梱版をしっかり買った。360のKinectは買わなかったので、この近未来的なデバイスにはとても興味津々だった。無駄に音声で電源オンオフしてみたり、お気に入りゲームの『D4: Dark Dreams Don't Die』をなんとかKinectで全クリしようと頑張った。狭い部屋で上手く起動させるのには大分苦労したけど、楽しい体験だったなと思う。
期待するといえばoneの独占タイトル。『Sunset Overdrive』『Halo: The Master Chief Collection』『Quantum Break』は期待以上の面白さだったし、今後もこんなゲームたちが遊べるんだろうと思った。『Scalebound』のプレイデモを何度も見てはワクワクしたものよ。
ただ、実際には360の時ほど革新的な感じでなかったのが正直なところ。独占タイトルどころか、PS4でしかローカライズされないゲームも多数出てきて、日本国内においては寧ろoneだけでは最新ゲームを追えないような状況にまでなってしまった。Kinectも最初は良かったけど後半は殆どスルーだし、『Scalebound』も開発中止になってしまった。360の頃より洗練されたoneコントローラーとか、凄く評価できるところも沢山あるのに、それを生かせる機会が少ないのがとにかく寂しかった。
360の時にいた沢山のフレンドも、皆PS4にいったきり戻ってこなかった。一緒に遊ぼうと思っても、クロスプレイタイトルでも無い限りoneではできない。
次第に私も触らなくなり、発売から2年も立たない内にあまり起動しなくなってしまった。
ただこの時、360時代で終了したはずのInside Xboxが復活したのは嬉しい驚きだった。新しMCのドグマ風見さんと荒木美鈴さんのトークも面白かったし、ゲームに対しての造詣も深い。ローリング内沢さんのミニコーナーもあったりして、また新しいゲームの世界を紹介してもらえるのだと楽しみにしていたな。
まあ、予告もなくいきなり打ち切りになって番組は終了してしまったけども。あれは悲しかった。
もちろん、そんな中でもXbox oneを楽しんで遊びまくっている人はいたんだと思う。ただ私がね、その中の一人になれなかっただけなんだ。
また再び手に取るまで
それから2020年。次の世代のハードもいよいよ発売か、となった時に私は再びXbox oneのコントローラーを握っていた。長年使っていなかったせいか単なる経年劣化のせいか、ワイヤレスで繋げなくなって完全有線仕様と化していたのでそれなりに使いにくくなってはいたものの、本当に久々にこのハードで遊ぶ日々を送り出したのだ。
きっかけはXboxユーザーの為のお役立ちサイト『ハコイチバ』さんの存在を知ったから。ずいぶん前から活動してくださっていたのに私がXboxから離れてしまっていたのでこの年まで知ることはなかったんだけれど、遊んでいて孤独を感じていた当時に欲しい情報や盛り上がりがそこには全て詰まっていて素直に胸が熱くなった。YouTubeやPodcastも全部見て聞いて、日本にはまだこんなにXboxを遊んで楽しんで語れる人がいるのだなと感じた。また、そこからの繋がりで色々なXboxユーザーさんを知り、各人の熱量に感化される毎日。ナビィさんという方のPodcastもまた面白くて、勿体なくて少しずつ聞いている。
それから360の互換ソフトを中心に遊びながら、今はXbox Series Xの情報を楽しみに待っている日々。丁度この記事を書いている時に発売日や価格等の情報が更新されたから、今は予約開始日を獣のように爪と牙をとぎつつ待つばかり。いや、きっと冗談じゃなく戦争になる気がする。めちゃくちゃ良いハードになる予感がするから。
発売日も日本は北米地域と同時だし、お得の塊としか言いようがないゲームのサブスクXbox Game Passもついにサービス開始したし、TOKYO GAME SHOWにも日本マイクロソフトが出展するしで、360の時の盛り上がりを彷彿とさせるような事態が続いていてワクワクが止まらない。毎日楽しくゲームをしているけど、またそれ以上の楽しみが訪れるんじゃ無いかと思う。
そんな感じで、1から10までのガチファンでは無いけど、今までの自分のゲーム歴の中で大きな位置を占めているハード、Xboxのことについて色々と書いてみた。離れた時期もあったけど、またこうして新しい盛り上がりを満喫できるっていうのは、単純に嬉しいもんだと思う。だってまあ、あと何回こういう喜びを味わえるかなんてわかったもんじゃ無いからね。
今後はハードの垣根は段々と低くなって、どんなゲームも好きな形で遊べるようになっていくんだとは思うけど、その選択肢としてXboxが魅力的であり続けるなら、私は手に取り続けたいね。いちゲームファンとして。
さあ、発売日までじっくりと、期待の芽を育てて待つことにしよう。無事に予約できますように。。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?