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多摩美術大学芸術祭2023

2023/11/03-05の3日間、多摩美術大学(以降多摩美)による芸術祭が行われている。
この芸術祭は、多摩美の学生が自分たちの作品を一般に公開するとともに、フリーマーケットやワークショップなどを通して、芸術と社会との交流を深めることを目的としている。
私は最近、ブルーピリオドやカクカクシカジカなど美大をテーマにした漫画やアニメを見ていたため、美大そのものに興味があった。
そこで、2日目に多摩美を訪れることにした。
多摩美は、八王子駅からバスに乗り継いで訪れることが可能だ。

フリーマーケット


バスを降りて早速目につくのが学生主体によるフリーマーケットだ。学生が日頃作成しているものを採算度外視で販売しているのを見ると感慨深いものがある。例えば、手作りのアクセサリーやイラスト、ポストカードなどが並んでいた。私は特にダークファンタジーなイラスト(寺田克也氏のような作品)が好きなので、色鮮やかで暗い色調の絵を描いたポストカードに魅せられた。また学生の格好もそこは美大だからなのか個性的な者が多かった。色とりどりの髪や派手なメイク、オシャレな服装などが目を引いた。私は普段は地味な服装が多いので、彼らのファッションセンスに感心した。気になった販売している人の名刺を受け取ると、彼らは嬉しそうに「ありがとうございます😭」と声をかけてくれた。私も彼らの作品を応援したいという気持ちになった。


学生展示場

学生展示場では、さまざまなジャンルやテーマの作品が展示されていた。絵画や彫刻、写真や映像、インスタレーションやパフォーマンスなどが見られた。作品の脇には、Instagramのリンクが掲げられていた。私は興味を持った作品の作者をフォローして、作品の写真を見た。彼らの作品は、独自の視点や感性で表現されていて、とても魅力的だった。将来ビッグになるものもこの中には出てくるだろう。

デザイン科

デザイン科では、広告や商品の販促につながるデザインをイメージして作られた作品が展示されていた。私はそれらの作品が一番ビジネスにつながると感じた。なぜなら、それらの作品は、社会のニーズやトレンドに反応しやすく、魅力的に見せることができていた。

私は特に、文字をデザインした作品は印象に残った。それらのデザインは、独特な文字であるがイメージを視覚化し、美しさ力を感じさせてくれた。また、ワイヤーで作られた作品もあったが、中でもピカソのゲルニカを模した作品が印象的だった。この作品は、ワイヤーで線を描くようにして、ゲルニカの有名な場面を再現していた。ワイヤーの繊細さと、ゲルニカの激しさとの対比が、戦争の悲惨さや人間の苦しみを強く伝えてきた。私はこの作品に見入ってしまった。

工芸科

工芸科では、陶芸や金属作品などが多く展示されていた。自分の思い描くものを3次元で表現できる独創的な感性には驚かされた。決して教科書やセオリーに基づいているわけではないものから作り出す感性は本当にすごいと思った。私は特に、いいねボタンのオブジェが心臓を潰すオブジェが好きだった。それらのオブジェは、SNSにある自己承認欲求を結果、人の心を潰すという対比が、矛盾とシュールを感じさせてくれた。また、陶芸の作品も、色や形や模様がとても個性的で魅力的だった。私は印象に残った作品の作者の名前をメモして、後で調べてみることにした。

絵画


油画科の作品が一番個性的だった。イラストにはできない、自身の奥底にある感情を表現していた。子宮にいる赤ん坊、人が傷ついた絵、喜怒哀楽を表現した絵。それぞれ、絵の具のタッチで表現していた。

おわりに

多摩美術大学芸術祭を訪れて、学生の作品に触れることができて、とても楽しかった。学生の創造力や表現力に感動したし、自分も何か作りたいという気持ちになった。私は特に、水彩画に興味を持ったので、自分でも挑戦してみたいと思った。芸術祭は明日まで開催されているので、興味のある人はぜひ行ってみてほしい。私もまた来年も訪れたいと思う。

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