レニィさんと髪を染めた話。

齢28にして、わたしは初めて髪の毛を明るく染めた。
髪を染めるのは初めてじゃない。
元々、茶色味の強い髪色が、証明写真を撮る時に、明るすぎて染めたような茶髪に見えるからと、黒染めは二度した。
でもそれは結局、自分のことを隠すための毛染めだったなと、今なら思える。
立派な社会人。
そういう人たちは髪の毛を明るくしないものだと、思い込んでいたし。
染めるのは悪いことだとも思っていた。
でも、意外と外に出てみると、人は髪を明るくしているものだし、Twitterなんかだと、青とか銀とか、もっとカッコいい色をさせてる人たちがたくさんいた。
ゲームなんかのアバターの自分は、派手な髪色しているのは、自分がそうしたくてもできないからだ。
そう結論づけるのに、時間は掛からなかった。
だけど、実際に髪を赤毛にしようとするまで、わたしは28年かかった。
赤毛にした時、わたしの気持ちはとても明るくなった。
心なしか、証明写真の写りも良くなった気がする。

こっちの方が、自分らしく思える。

だからこれからも、髪は染めるだろうし、その色で生きていける場所を見つければいい。

強いて言えば問題は、費用と、昨今の事情で容易に美容院に行けなくて、頭がプリンになっているところだけだ。

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