昨今のあれこれ


イーストウッド『15時17分発、パリ行き』(2018)
 旅行先でテロリストから身を挺して多くの人の命を救った英雄達の話。
 英雄譚、という以外にこういう本人出演の伝記物にどう反応していいかわからない。情報、教訓等ととして受け止めてしまうんだけどいいのかな。
 生きている間に聖人として崇められてしまうと、その後に飲み屋で酔って殴り合いとか出来なくないか。そういう後の生きづらさまで鑑みて、死者しか聖人にならないのでは。
 イーストウッドは映画の神様みたいな存在だけど、映画以外の事は割とどうでもいいんじゃないかという気がして時々不安になる。

デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)
 2017年のアカデミー賞作品賞受賞作。赤ん坊の頃に首に受けた傷により発話障害を持つ天涯孤独の中年女性イライザが主人公。所説あるけど、この彼女の声帯を傷つけたものと思しき三本の傷は元々鰓だったのでは、という見方を私は取っている。つまり、魚人とイライザは「異類婚姻」ではない。彼と彼女は生き別れの仲間だった。

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