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安全なマスクを選ぶための3つのポイント。

どうもこんにちは。
マスクオタクです。

最近マスクに含まれる有害物質関連の記事を書いているが、まとめとして安全なマスク選びについて書いてみようと思う。

なお、根拠は論文が多いがいちいち引用しないし私見を含む。気になる箇所は過去記事を読んでいただければと思う。


◆マスクは安全、とは限らない?

まずマスクの安全性について。

最近取り上げた論文(スコーピングレビュー)で確認したとおり、マスクに有害物質が含まれるのは間違いない。しかし、それを吸うかどうかは別だし量の概念は重要だ。

少なくともMP(マイクロプラスチック)、有機リン酸エステルについてはマスクを着けた場合のほうが曝露量を減らすことが示されていた。その他は同様の試験を確認していないので不明だが、そのような可能性は高い(着けたほうが安全)だろうと推測する。

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大部分の人は知らないと思うが(私も知らなかったが)、懸念された有害物質の多くは空気中に偏在し得る。

室内環境ではマスクを着けたほうが有害物質の吸引リスクは明らかに減るだろう。また、PM2.5等による大気汚染が酷い場合は屋外でも同様である。

最近は屋外の空気が汚いことが多いので『有害物質の吸引リスク』に絞って考えた場合、おそらくはほとんどの状況でマスクを着けるほうに優位性があるだろうと予想する。着けるかどうかは別として。

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とはいえ、マスクが粗悪品の場合そうとは限らないので安全なマスクを選びたい。選定のポイントは以下だ。

  • JIS適合品を選ぶ

  • 信頼できるメーカーで選ぶ

  • 子ども向けや布マスクは注意

個々に説明する。


◆JIS適合品を選ぶ

マスクの安全性と濾過性能についてはJIS規格の適合品を選ぶことで一定の品質を期待出来る。以下の記事にまとめた。

もちろん『すべての安全性』を保障するものではないし『JISをとってないマスクは危険』というわけでもない。

しかし、安全性について意識するのであれば第一の選択基準として良いだろう。なお、2024年5月現在ではメジャーなマスクのほとんどがJISに適合している。

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この場合、KF94,KN95がほとんど外れるが、それで良いと思っている。

実際、多く流通している安価なKF94,KN95はいまいち正体が不明だ。

私は海外のマスク比較サイトを見て有名な(信頼出来そうな)KF94,KN95メーカーを知っている。たとえば『LG』『POWECOM』は良さそうだが、それらは日本のドラッグストアで目にしないしネット通販で買えるとしてもそれほど安いものではない。

そもそもの話、KF94,KN95だからと言って高い性能(低い漏れ率)を保証しないし、TVOCに関する論文ではKF94で高い数値が検出されていた。

他に選択肢がある今となっては正体不明のマスクを選ぶ理由が無い。正体を知っている人ならいいが、知らない人は避けたほうが無難だろう。


◆信頼できるメーカーで選ぶ

コロナ禍では様々なメーカー・商社がマスク市場に参入したが、個人的には老舗を信頼する。

普通の不織布マスクで考えるなら医療用を製造し供給している(であろう)『メディコム(プロレーンマスク等)』が筆頭になるのではなかろうか。

その他として『興和(三次元マスクシリーズ)』や『タマガワエーザイ(フィッティシリーズ)』はコロナ前から安定した製品を出しているように思う。

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新規参入であれば、製品仕様をそれなりにWEBで公開していたり、上位規格(N95(DS2))のマスクを製造販売している企業を信頼する。

具体的には『パイオニアシステム(ブルーシールドマスク)』『ヤマシンフィルタ(Zexeed)』あたりか。

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なお、N95(DS2)マスクで有名な『3M』『興研』『重松製作所』は、ガチで防御を考える人にとっての選択肢として異論はないだろうと思う。(ただし、普通の不織布マスクは製造・販売していない。たぶん。)


◆子ども向けや布マスクは注意

論文を読んでいて感じたことだが、子ども向けマスクや布マスクは注意が必要だ。

理由は着色(絵などのプリント)がされていること。着色がすべて危険ということではないが、そのようなものであれば尚更JIS規格適合品を選んだほうが良いだろう。

また、布マスクは布自体にリスクがある(場合がある)。

新品の衣料品はまず洗濯したほうが良いと言われているが、それは有害物質付着への懸念による。

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子ども用品は100均などで安価に済ませがちだが、そういったものほど注意が必要だろう。

ちなみに、子ども向け、JIS規格適合、人気のある絵付き、という条件のマスクが存在するのか軽く調べてみたが見つけることは出来なかった。

個人的に子どものマスク着用は推奨しないが、頻繁に使う場合は安全なものを選んだほうが良いだろう。


◆おわりに

以上、安全なマスク選びについてまとめてみた。

なお、マスクの効果という観点では、これまで散々書いてきたとおり漏れ率に従い期待値が変わる。この記事で挙げたメーカーなり商品が高い効果を保証するわけではない。

コロナ後4年ほど経過しているが『マスクの安全性』『効果の高いマスク』が世間一般から注目されることはあまり無かったように思う。むしろ消費者が望むのは『見た目』『優しい着け心地』だったりするようで新製品はそのような方向性のものが多い。

これまでなんとなく適当にマスクを選んでいた人は『安全性』や『効果(低い漏れ率)』を選定基準に入れてみても良いだろう。

マスクはTPOで有効活用したいものである。

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