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柔軟剤のマイクロカプセルと香害

最近、室内でも試しにマスクをちょっと外したりしています。

その目的はマスクに仕込んだ活性炭フィルターの効果を実感するためなのですが、そんな中で気付いたこと。それは、

『こんなに匂いしてたっけ?』ってこと。

◇◇◇

特に実感したのがネットカフェのオープンスペース。

マスクを外した際に感じた強い匂い(『コレはッ!トイレなのかッ!?』)から、咄嗟に芳香剤を探してしまいました。
結果的に芳香剤は見つからず。

献血に行った際も似たような経験をしています。

『こんなものを長時間吸ってたら、それだけで具合悪くなるんじゃなかろうか』ってくらいマスク着用時との差が大きかったですね。

ということで、今回の記事では匂い(柔軟剤とマイクロカプセル)についてちょっとまとめておきます。


◆最近の柔軟剤はスゴイ

私が行ったネットカフェや献血ルームでは付近に芳香剤が見当たらなかったですし、匂いの感じからも柔軟剤が原因ではなかろうかと推測しています。

調べてみたところ、最近の柔軟剤はマイクロカプセルという技術が使われている物があるようです。ざっくりと以下の感じ。

香料におけるマイクロカプセルの応用例

柔軟剤などのフレグランスとして使用される場合

洗濯後も芳香が続く製品に使われるものです。繊維に付着し摩擦によって壁材が破壊されることで、芯剤の香料が放出される仕組みとなっています。他には、トイレットペーパーやメモ用紙などでも同様の機能を応用した製品があります。

マイクロカプセル応用事例 香料|富士フイルム
[2023.04.04 引用]
https://fujifilm.jp/business/material/technology/microcapsule/case/perfume/index.html

柔軟剤のマイクロカプセルについては以前何かの記事で目にしていた気もしますが、他人事だと頭に入らないものですね。こんなことになっていたとは。


◆香害とマイクロカプセル

マイクロカプセルは香りが長続きするとはいえ、良い事ばかりではなさそうです。

探すと健康被害を懸念する情報が多数見られます。たとえば以下。香り成分そのものの有害性とカプセルの危険性、両方あるようですね。

香り公害の甘い危険性
Jul 30, 2021
Mizuno Reiko

迅速かつ果断な行動の必要性

香りの汚染はさまざまな製品で起こっていますが、中でも柔軟剤は、マイクロカプセルに含まれる香り成分や消臭成分、洗濯で布を柔らかくするための界面活性剤など、多くの人工物質を含むため、最も有害とされています。

最近では、触ると香りがするカプセルを入れた子ども向けの絵本も登場しました。しかし、マイクロサイズやナノサイズのカプセルが破裂したものは吸い込むことができ、肺に入ると、体の細胞の間をすり抜けて血液中に流れ込みます。この現象を解明し、その危険性を評価する医学的な研究が急務となっている。

The Sweet Danger of Scent Pollution | Nippon.com
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
[2023.04.04 引用]
https://www.nippon.com/en/in-depth/d00703/

◆マスクでの防御について考える

私自身、今まであまり意識してなかったですが芳香剤系の化学的な強い匂いは苦手ですし、健康被害の可能性があるなら尚更避けたい。

普通の香りなら拡散して濃いのを吸うこともあまりなさそうな気がしますが、空気中を漂うカプセルを吸い、それが鼻腔内で炸裂するとか考えると、結構ヤバい気がします。

◇◇◇

さて。

マイクロカプセル自体の大きさは用途にもよるみたいですが、大きいのだと花粉(30μm)くらい。小さいのだと数μm以下まで。という感じでしょうか。

それくらいのサイズであれば放出後の殻みたいなやつ含めて、ガチマスク着用で安定して大部分をブロック出来そうです。

『またマスクを着ける理由ができてしまった…』
という感じではありますが。

とはいえ、『マスク自体から吸う可能性のあるマイクロプラスチック問題』も、量は不明ですがあると推測されています。どちらにメリットがあるのかはわかりませんね。(個人的にはマスクに使用されているポリプロピレンのほうがマシだと考えます。)


◆おわりに

柔軟剤と言えば『ダウニー』と『レノア』くらいしか知らない私ですが、今調べたら両方とも『マイクロカプセル』が使用された製品を出しています。
(ちなみにどちらもP&G(本拠アメリカ)の製品です。だからどうということも、ないんでしょうけどね。)

柔軟剤の中にはマイクロカプセル不使用が明示された製品もあるようです。気になる方はそのようなものを試してみたほうがいいでしょう。

『匂いが強すぎる!』くらいなら短期的な不快感程度で済むかもしれませんが、日常的に触れることで『化学物質過敏症』を発症するリスクは高まるものだと思います。

このような『長期的に見た場合の負の影響が不明なもの』についての評価はもっと慎重になって欲しいです。『香り』は必須とも言えないですし。

困ったものですね。

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