新型コロナ関連記事ということで、始めに日本の流行状況を載せておきます。以下の感じ。
私の住む埼玉はお盆休みで一旦下がったため、若干のリバウンドが見られる。ここから新学期の影響がどうなるか。流行のピークは東北に移りつつある感じですかね。
◇◇◇
さて。
今回はオーストリアの新型コロナ再感染率に関する論文をご紹介。
タイトルに書いた通り88%と高い推定値。
日本の最近の抗N抗体情報も取り上げます。
◆論文引用
対象の論文から Abstract のみ引用します。
以下リンク。
◆まとめと所感
オーストリアの研究です。抗N抗体調査は日本でも行われていますが、今回の研究では長期間のデータを用いて再感染率の分析までされています。
とりあえず、抗N抗体保有割合の推移は以下。
これを見るとオミクロンの感染波で一気に70%くらいになってる感じですね(2022年5月時点)。
ちなみに、日本の最近の調査だと同時期(2022年6月)で16.4%。全然違う。
対象の年齢層の違い(オーストリア:18歳以上・日本:20代以上)で、オーストリアのほうが高く出てそうな感じはありますが、それでもこの結果だけ見るなら日本は結構スゴイかも。
◇◇◇
で、抗N抗体は感染後数か月減少を続けるらしいのですが、それでも高い水準を維持していることから『再感染率は88%』ということのようです。
なお『再感染の約26%は全く気付かれなかった』とのこと。他の研究を見てて30%くらいが無症状という印象があったので、だいたいそんな感じっぽいですね。それでも抗N抗体は上昇してるっぽいのでノーダメージかは怪しい。
ちなみに、以下のような分析もありました。
性差や血液型による差異はあると思ってたんですが、無症状含む感染では結局差がない感じ。
◆おわりに
ということで、オーストリアでは抗N抗体保有割合が昨年末まで高い水準を維持し続けていました。(現在は不明)
再感染率は88%と推定されており、回数は不明ですが直近では当たり前に3,4回感染とかしてそう。そうなってくるといわゆるコロナ後遺症(long COVID)の影響は大丈夫なんでしょうかね。
軽く調べたところそれっぽいニュースはなかったので、それほど社会問題にはなってないかもしれないですが『Long Covid Austria』という専用サイトがありました。日本よりは先を行ってる感じ。
直近の日本の抗N抗体保有割合は高止まりしてる感じではないので、もしコロナ後遺症が大きく社会問題化するとしてもまだ先でしょうか。
そうならないことを願っていますが。