旅程の裏側

本来の旅程

本来の2022秋シーズンの旅程:東北(東日本パス利用想定)
旅程は完成したものの行きたい熱意が及ばず予約などせず放置→中止

旅程の構想

以前から優先上位にあった九州北部が候補に上がる
10月中旬頃から某キャンペーンの予約が始まる→旅程づくり開始
(福岡空港利用は間違いないということで往復飛行機+1泊目の宿はこの時点で予約)

旅程(海ルート)

大村湾や島原・天草など海をテーマとしたコース。東彼杵町には風光明媚な宿も見つかり、魅力的なコースに見えたが・・・

1~4日目までの大まかなルート
オレンジは宿を探したエリア

2~4日目にSUNQパスの利用を想定
課題は2日目で、福岡→太宰府→吉野ヶ里まではいいが、佐賀より先が佐世保または長崎方面に繋がらないのが欠点だった。

2日目と3日目の旅程

旅程(山ルート)

これとは別に、由布院や竹田を入れたコースも作成していた。
宇土市のある有名なスポットも朝に行けて、海も山も両取りできるコースだが、島原より後が納得するルートが取れず微妙だった。

そもそも九州のバス路線網が分からないので、いろんなサイトを使ってバスの路線図や時刻表の把握に努めた。
一つの旅程を作るのにその範囲外まで調べ上げて完璧な旅程を作るのが自分のスタイルだが、疲れて馬鹿馬鹿しくなった。
乗りつぶし的な発想や、お得だから行くといった考えについ走ってしまうが、自分のやりたいことはそこにあるのかとリセットしてみないといけない。そもそも自分の作る旅程にはなぜか食事時間がどこにもない。
完璧主義はよくないと思いつつも、自分から直すことが難しい。これを読んでいる人は完璧な旅程とか考えずに自分の行きたいところに行っているだろうから、そういう面倒なこととは無縁だと思う。

旅程(修正ルート)

翌日。キャンペーンとは足が速いもので長崎と熊本のキャンペーンが一瞬で終了してしまった。
キャンペーンシーズンなのに無い地域に行くのも…なので、これだけ調べたけど全部白紙に戻した。
キャンペーンが残っていたのが福岡県と大分県だけだったので、宿泊地はこの2県に絞ることができた。考える労力が省けて本当に助かる。
大分方面の情報収集は山ルートでできていたから、骨組みはこれをそのまま転用できたのも大きい。
すぐに由布院に宿を予約した。
(竹田と迷ったけどそこはピンと来た方で)
となるとその次の日は福岡に行くしかないので、福岡の宿も同時に予約。おかげで往復航空券+3泊の宿泊地が決まり、詳細な旅程はゆっくり考えていけばいいことになる。

1日目:福岡空港~博多南~春日~大野城~太宰府~久留米~吉野ヶ里~佐賀~柳川~福岡
2日目:福岡~志賀島~日田~由布院(当初は午前中に唐津を入れる予定だったが取り消した)
3日目:由布院~竹田~熊本~福岡
4日目:北九州下関or佐世保長崎
1日目は西鉄のフリーパスを、2~4日目はSUNQパスを使う予定

こんな感じで旅程を製作している
細部に調整を重ねながら旅程が完成してきた
情報収集と検討はしたが唐津のように没になったアイディアもたくさんある

自分にしてはめずらしく、重要箇所だけ詰めて、旅程の細部を完成させないまま出発日を迎えた。

旅行の流れ

楽しかった思い出を紹介した表の旅行記は別の所で書いたので、ここではその「楽しい旅行」を実現させるために忙殺された裏方に特化する。

1日目

空がうっすらと青になりはじめる5:20に家を出た。
飛行機がトラブルにより30分ほど遅れて福岡空港に到着。ただ、旅程の細部を詰めなかったことが幸いしてダメージが無かった。実は飛行機の中でも今日の旅程をどうするのか悩んでいた。

前日までに情報収集は終えていて、フリーパス類は使わず乗りたいものだけ乗った方が却って料金が安く、また時間も短縮できることが判明していた。
また、あまりにも駆け足の旅程になることに気づき、佐賀~大川~柳川を旅程から外して代わりに大野城か基肄城に登山することも昨夜に決めていた。
詳細が決まってないが、とりあえず一手目は福岡空港から地下鉄に乗り博多駅へ行くことになる。

時間の関係で次の博多南線の出発時刻があまりよくない(福岡空港でテキパキ動いていたら1本早い地下鉄に乗れたが)。そこで博多南線はその場の判断で旅程から外し、第一候補ではなかったが、鹿児島本線に乗って南福岡駅に向かった。
4日間で雨が降る予報は無かったので傘は持ってきていないが、雨雲レーダーによると強い雨が通り抜けるので南福岡駅で40分ほど足止め。有意義に使おうとローカルパン屋に入ったり、スーパーで飲み物を仕入れたりした。

行きたかったスポットに行って南福岡駅に帰ってきたが、飛行機の遅れ+雨除け+見所の充実で時間が押していたので、歩き回ろうと思っていた春日原駅や大野城駅の界隈はワープすることにした。水城駅に移動。ここからは太宰府天満宮まで見所が連続して位置するので5~6kmを徒歩で移動する。とはいえ時間が押しているから途中を外したのだから、ここでは所々走った。
人も車もいない田園風景なので、のびのび走れて楽だったし、九州の燦燦と照り付ける太陽と秋の冷涼な風も相まって気分が爽やかになった。

ここで時間短縮したおかけで、天満宮をゆっくり見てもちょうどいい時間に太宰府駅を発車する電車を捕まえられた。そして、それに乗って西鉄二日市駅に行けば、10分後にJR二日市駅を出る電車に乗り換えられて、そうすると行きたかった鳥栖で40分使えて、その後の電車が吉野ヶ里公園に行ける最後の電車らしい。すべてのパズルが綺麗に繋がった瞬間だった。

二日市の10分乗り換えを成功させ、鳥栖を楽しみ、吉野ヶ里公園では閉園までの1時間だが最低限のものは見れた。
夕暮れの美しい田園風景、神埼市を時間を気にせずのんびり歩いて、17:51発の電車に乗って鳥栖へ。乗り換え案内では鳥栖で30分待つはずだったが対面乗り換えになっていて、予定より30分早い18:43に博多に到着した。

その後、博多でSUNQパス発行関連が発端でいろいろミスをして夜も慌ただしくなるのだが、とりあえず1日目はこんな調子だった。
でも最高の一日を過ごせたし、今日だけで帰ってもいいくらい満足した。これを最後にこういうスタイルの一人旅はやめようと思っていたけど、やっぱり最高だなあ。

2日目

2日目の旅程は旅行前に仕上がっていたので、宿から徒歩圏内にある博多港フェリーターミナルに歩いていけばよかった。

船は7:20発。ここでSUNQパスを初使用する。本当は紙のSUNQパスになるはずだったが、昨夜のミスでいろいろあってweb版になった。予定通り紙版だったら博多駅とかに朝一で発行しに行って旅程が崩壊していたから、意図せず却って幸運だった。圏外等でSUNQパスが完全使用不能になるのを防ぐため、スクショも取っておいた。
ただ昨夜のミスの余波で、日田にはいけなくなった。とても残念だが、その代わり福岡で4時間の時間が生まれた。

午前中の旅程は順調にいった。
博多港に帰ってきてからバスがよく分からず、BRTにも逆回転に乗ってしまったり(初見殺しだった)して乗り換えたりして多少の混乱があったものの、天神で昼食を食べた。昼食の場所や乗る路線バスも船の中で検討していて、この旅行は「この移動時間に次の何を調べる」とテキパキやっていたので休める時間などなかった。

調べたバスが本当にこのバス停なのか、天神北バス停で調べたら土休日用しかなかった。おばちゃんが「平日用はこっちよ」と親切に教えてくれた(なぜか離れた場所にあった)。

空いた4時間のおかげで、今回は無理かなと思っていた福岡市立博物館に来ることができた。1つミスが起きるとそれ以上に1つ幸運が来るのが旅行の常だし、そういう発想でないといけない。

余裕を持って博物館を出てバス停を捜すも、下りたバス停を見失って混乱するなどした。逆方向に歩いていたらしい。普段方向音痴などならない自分がやらかして、相当疲れているようだった。
よく分からないので適当に博多駅って書いてあるバスに乗ったら、本来予定していたバスよりも早く着いてラッキーだった。
博多駅でいろいろ用事をやって、ギリギリ博多バスターミナルへ。バスの予約は昨夜してある。由布院駅へ向かう。2時間の移動、ようやくゆっくりできる・・・。

由布院でもいろいろミスが起きてこの夜も疲れた(明日こそは三度目の正直でゆっくり過ごせるといいですね)。
まあ温泉も入れたし最高の一日を過ごせてよかった。

3日目

幻想的な霧の中を走る7時発のバスに乗って由布院を発ち、別府へ。
昨夜、有識者に別府→大分をバスにするべきか意見を求めていて、満場一致でNoだったので鉄道を使った。
バスを選んでいた場合、大分駅前で3分乗り換えになるが、九州のバスの遅れ方(しかも朝)を見ると、バスを選んでいたら旅程が崩壊していたように思う。有識者に感謝。
大分からバスで竹田に向かう。今日分のバスは昨夜予約してある。竹田はのんびり見て、そのせいで最後が慌ただしくな最低限見れた。こういう素晴らしい街は何度でも来ないといけない。

「道の駅 すごう」には行きたいと思っていたのだが、コミュニティバスを駆使しても旅程に組み込めないことが分かり没案になっていた。だが高速バスがなんと30分の休憩をそこで取るらしい。たなぼた的な幸運。

バスは熊本サクラマチに着くも、30分くらい遅れている。旅程づくりの時に時間を間違えていたかな…と思ったら、本当に30分遅れていたらしい。サクラマチをゆっくり見学しようと思っていたけど、その時間はなくなり、むしろ急いで次のバスの発車場に向かわないといけなかった。

続いて菊水ICでバスを降りる。10分くらい遅れていた(九州のバスってそういう乗り物なのかとここで気づく)。目的の観光地まで往復1時間近くかかって大変だが、これもこの土地を知る経験になると思って歩いた。
実はここに来るまでのバスの中で、バスの現在位置を表示するサイトを見つけていた。それを見て帰りのバス停に向かっていたが、案の定遅れているようなのでゆっくりバス停に向かえてよかった。もうこれを定時にしたらどうか。

三度目の正直で、教訓を生かし博多では特にミスが起こらなかった。あと1日目と違って博多駅から宿が近かったから便利だった。
明日は関門方面か長崎方面かまだ決まっていなかったが、ピンと来た方に行けということで長崎方面に決定した。
もう1ヶ月くらい九州にいるような気がしている。毎日が最高だ。

4日目

明日は旅程がフリーという安堵から22時台に寝落ちていた。目が覚めたら深夜2時半。旅程でも立てるか。
佐世保に行くことは確定していた。折角なら長崎も行くか、と思ったが佐世保3時間、長崎2時間の滞在となるのは中途半端に思えた(長崎は既にあちこち行っているし)。
なんとなく大村市を調べていたら、かなり行きたいスポットを見つけた。大村を旅程に組み込みたいが、佐世保と長崎を結ぶバスは大村で下車できない。
長崎空港(大村市に位置)に行けばよいのでは、と閃いて調べてみると、佐世保~長崎空港は本数が充実。そこから大村市内に行く路線バスも見つけた。大村から博多へは、木場ICから乗ればよさそうだ。木場ICには徒歩10分ほどで路線バスのバス停があり、これに乗ればよさそう。時間も丁度いいのがあった。

この時間に目が覚めたからこのまま行くか、と思い5時台の始発の佐世保行きを予約した。
時差の関係でまだ真っ暗な博多の街を走り(余裕を持って行動してほしい)、博多駅に向かう。佐世保には予定通り少し遅れて着く。
展望台に行くちょうどいい路線バスがあることを調べていたので、それに乗って山へ。10分後には同じバスが下山便として出るので、バス停の目の前の展望台をササッと楽しんでバスへ。次の目的地には名も無きバス停で下りた方が便利なので下りる。

佐世保に向かうバスでは観光地の把握と食事を調べていた。佐世保バーガーはピンと来る店がなくて候補から外した。そういえば横須賀ではカレーがおいしいよなと思いカレーの店を調べていたら良い店がいくつも。そのうち一つに行くことにした。
(最初は朝市に行ってそこで食事しようと思っていたがカレーが勝った)
その前のスポットで、佐世保の海軍カレーを扱ったパンフレットがありおいしそうで読んでみた。やっぱり佐世保はカレーで間違いなさそうだ。

カレーといいつつもっとおいしそうな料理があったので別の料理を食べたのだが、ゆっくりしたかったので佐世保を一本後のバスで発つことにした。となるとその便だと長崎空港に着くと同時に乗り換えるバスが出ることになり、長崎空港で40分のタイムロスになる。旅程としては問題ないが…。

バスが長崎空港に着く直前で「ここ(試験場前)で降りれば例の同時発車のバスに乗り換えられるのでは?」と閃いて降りた。バスの運転手から「ここで降りてどこ行くの?」と聞かれたので「大村駅に行くバスに乗り換えます」と。「それならここですね」。確かにSUNQパスを持った観光客が降りるような場所ではない。

ここで乗り換えたおかげで、佐世保で一本遅らせたロスをだいぶ取り返せた。大村の観光を済ませ、諫早駅行きの路線バスに乗り、名も無きバス停で降りる。そこから徒歩10分で高速道路上のバス停。分かりやすく看板があってよく整備されていたので迷わず行けて助かった。

16:40の福岡行きのバスに乗る。本当は博多まで行く予定だったが、直接福岡空港で降りればいいかとなり、大きく時間の余裕ができた。空港内で最後まで九州を満喫し、旅行は無事終わった。

旅費

交通費についてのみ。
SUNQパスについては7000円で21000円分乗ったことが分かり、効果的に運用できたよう。本来は9000円だが期間限定価格らしい。
鉄道には2600円ほど使っている。
往復の飛行機を除く現地での交通費は、2400/日と18切符と同程度の費用。

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