人生に影響を受けた作品
1 十五才 学校Ⅳ(映画)
「男はつらいよ」シリーズで知られる山田洋次監督の作品。2000年。
不登校の中3の主人公が屋久島を目指すロードムービーですが、高校生の時にこれをどういうきっかけか借りてきて見てウルっとしましたね。
当時、自分も学校に息苦しさを感じて飛び出したいような感情を持っていたし、偽善的な社会には嫌気がさしていたから、主人公の台詞の一つ一つに自分を重ね合わせて非常に感情移入できたのです。
旅先での人々との出会いが主人公を大人にさせていく……ネタバレしないようそれ以上は書きませんが、最もおすすめしたい作品です。
実はこの作品に影響を受けて、大学生になってキャンプやヒッチハイクの旅行に挑戦してみたという経緯があります。そしてその旅行が自分の人生に大きな影響を与えたというのは別の記事で書いた通りです。
2 ブルーロック(漫画)
サッカー×デスゲームという特色のあるテーマの作品。2018年~連載中。
主人公がブルーロックと呼ばれる監獄で生き残るため、自分自身を成長させていく物語。胸熱展開が多くて最高です。
実のところスポーツものの要素はあまり無いので、サッカーに興味が無くても楽しめます。
特に良いと思ったのは、この作品のテーマを見事に表現したアニメ版の主題歌。
「『自分らしさ』すら壊して」
という歌詞が象徴的です。それまで自分は「自分らしく」を極めることを(それこそ固定ツイにしていたくらいに)信条にしていたのですが、その限界を感じていたところに刺さったりもしました。
成長とはそれまでの自分を壊すこと―—それには苦痛を伴うけど、それを乗り越えないと成長できない……ある意味「男としての人生哲学」に溢れたこの作品が大好きです。影響を受けまくっています。
3 サマーウォーズ(映画)
細田守監督の代表作として知られる。2009年。
有名作品なので語る必要はないかと思いますが。
日本の夏のエモさが凝縮されていてこれは本当に名作だと思う。
舞台が長野県上田市なので、高校生の時に見たこの作品に影響を受けて、大学生になって聖地巡礼に行きました(当時2016年は大河ドラマ「真田丸」もやっていたのもありその聖地巡礼も兼ねて)。
概念夏休み、概念田舎の大家族、エモすぎる……。
4 レッドクロス~女たちの赤紙~(ドラマ)
これ、感動とかいうレベルじゃなくてガチで声上げて泣いた作品でした。TBS、2015年。
テーマとしては、戦時中の満州に渡った看護婦とその息子が主人公の物語です。
夏休みにこれを見て、個人的な理由から涙が止まらなかったし、見終わった後でさえも布団の中でずっと泣いていましたからね。胸の中でつかえていたものが全て出てくるような……こんなこと、この作品の1回しかないですが。
最近、動画配信サービスでこの作品があるのを見つけて驚いた。流石に名作だからテレビで一度やったきりでは確かに勿体ないと思います。
5 沈黙(小説)
前々から好きな小説として推している文学作品。遠藤周作、1966年(映画版は2016年)。
キリシタン弾圧の中、江戸時代初期の日本に潜入したポルトガル人宣教師が主人公。
日本とキリスト教、という遠藤周作が他の作品でも描いているテーマを深く掘り下げる作品です。
「この国はあらゆる作物を腐らせてしまう沼だ」という台詞は、日本とは何かという漠然としたテーマを探究したいと思ってきた自分にとって、深く共感する内容でした。
特にラストのシーンは「神が存在するのなら、なぜ救ってくれないのか」という歴史上多くのクリスチャンを悩ませてきた問題に対する作者なりの答えが示されています。
6 イカゲーム(ドラマ)
最も好きな韓国ドラマ。黄東赫、2021年。
いわゆるデスゲームがテーマの作品です。
めちゃくちゃ切なくて、美しくて、思わず涙が止まらないシーンもありました。
なぜデスゲームが好きかというと、極限状態に追い詰められることで人間の本性が出るからで、デスゲーム作品が好きな人はそれが好きなのだと思います。
それはもちろん人間の醜さも描くのですが、同時に人間の良心をも描き出され、視聴者に多くのことを問うて投げかけられる、そういった魅力があります。
また、韓国ドラマ特有の閉塞感と愛は、やっぱり韓国にしか描けない特有の情動性を感じます。それもまた私が韓流に惹かれる理由でもあります。
7 インディ・ジョーンズ(映画)
アドベンチャー映画。言わずと知れたスティーブン・スピルバーグ監督の代表作の一つ。
特に第1作の「レイダース・失われたアーク」が一番の名作だと思っています。1981年。
小学生の時に金曜ロードショーでやっててめちゃくちゃはまって、主人公のインディ・ジョーンズ博士は考古学者なので、私が考古学とか歴史、世界地理にはまるのに影響を受けました。
また、小6の音楽祭でクラスの発表曲がこの映画の主題歌「レイダース・マーチ」に決まったのがすごい嬉しかったです。しかもやりたい楽器だったアコーディオンができて思い出に残っています。
8 天気の子(映画)
アニメ映画。新海誠監督、2019年。
新海作品らしさもあるのですが、個人的には新海作品として割と異色な面もあると思っていて、社会派作品だなと思っています。
主人公の10代特有の、大人や社会の欺瞞に対するぶつけようのない「叫び」が描かれているところに非常に共感して、小説版はことあるごとに無限回読み返しているし、もちろん映画も買って何回も見ています。
実は自分が文章とか書く時の文体もこの小説版から学んでいて、そういう意味でも影響をすごく受けています。
9 ハリー・ポッター(小説)
言うまでもない。J・K・ローリング、1997年~。
小学生の時に大はまりして、いろんな影響を受けたと思います。
英国文化を基にしてこれだけのファンタジーの世界観を創作したというのは壮大すぎて尊敬するし、小学生の時には架空の設定を考えたりするなど二次創作も。
中学生の時には英語の原作小説を入手し、背伸びして読んでみましたが当時の英語力では無理がありました。いま読み返すと割と平易な英語で書かれているのにね。
一番好きなのは第4作「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」です。
10 プライベートライアン(映画)
第二次世界大戦の映画。スティーブン・スピルバーグ監督、1998年。
舞台は1944年のノルマンディー上陸作戦。
戦争映画は結構好きなのですが、その中で最も良かったと思う作品です。
この作品の内容も言うまでもなく良いのですが、構成や描き方が綺麗で、見ててストレスが無いなと思ったら、エンドロールで「スティーブン・スピルバーグ」と書いてあって納得したことがあります。名監督が作るとこうなるんだなっていうタイプの感動でした。
小学生の時に冒頭だけ見たことがあって、兵士の内臓が飛び出したりグロくてショックを受けたんですが(当時は暴力的なもの大嫌いだったし)、しかし近年また見る機会があり良い作品だなと思いました。
11 インサイド・ヘッド(映画)
最近、2の方が話題になっていますが、そっちは見ていないので1の方です。ディズニー作品。2015年公開。
妹がDVDで見ていたのを何気なく自分も見た作品でしたが、その後もずっと印象に残っています。主人公の小学生の女の子の脳内の感情の揺れをコミカルに描いた作品で、主人公のモヤモヤした感情に共感したとでもいうんでしょうか。
自分の喜怒哀楽それぞれの感情が脳内でどういう「気持ち」でいるのかと非常に考えさせられる名作でした。
ちなみに好きなディズニー作品はリロ&スティッチとベイマックスです。
12 レッドクリフ(映画)
三国志の映画。呉宇森、2008年。
これはやっぱりすごい作品ですよね……。
単純にアクション映画として完成度が高くて面白い。
中国語の学習意欲のまさに原点にもなりました。
あと何がいいかって、東アジアの合作で世界レベルの作品を作れているというのが嬉しい。
韓国時代にも各国の人々とレッドクリフの話題が通じたのが楽しくて、やはり三国志は東アジア共通の教養なのだなと思いました。
13 千と千尋の神隠し(映画)
宮崎駿、2001年。
ジブリの頂点にして国民的な作品なので言うまでもないですが。
普通に作品としてすごく良いんですけど、個人的に特に何に魅力を感じたかというと、それは「心象世界」の描き方—一種のシュールレアリスム的な世界観を描いているわけですから、それがこの作品が別格級だと思う理由でもあり、心に残っている面です。
小学生の時にこの作品を見ても何となく不気味で怖くて、意味不明な作品と感じたことが印象に残っているのですが、今の言語化能力を使って改めて考えてみると、上記のことを感じるという感じです。
ちなみに好きなジブリ作品は、もののけ姫と魔女の宅急便です(好きと影響を受けたは別)。
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