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優しさの哲学

明日は今日になって昨日になって

昨日がまた今日になって明日になっていく

終わらない時の輪でただ息をする

進みはするが止まらなくて戻れなくて

過去を悔やむには足りなくて

未来を前にすると足が竦んで

歩みは止められなくて

茫然と善し悪しを見届ける

地に足着くような生き方ができなくて

這い蹲って哀を配って

虐げられた永劫回帰

哲学は味方にならず

ただ理想が現実を嘲笑う

何故生きるのか

何故死にゆくのか

生者は亡骸に耳を傾ける

問答は滔々と溢れ

錚々たる混沌と綴る

悲しみの上に幸せがあるなら

驕ったような幸せなんていらない

幸不幸に優劣などない

不幸を憂うなら幸に優しくあればいい

数多ある生命の灯火に従い

突き動かされるように生きたい

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