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打撲は瘀血

「先生、打撲のあとがなかなかきれいに良くならないんです」

患者さんのSさんがいう。

「Sさん、それ瘀血ですね」

「瘀血!?」

打撲による局所の腫れや痛みによく効く処方がある。

その名も治打撲一方

良い処方なのに一般の打撲したケースであまり頻繁には利用されない感じをうける、

湿布や一般の解熱剤や鎮痛剤と並んで治打撲

一方についてもより知ってもらえたら良いと思う。

ルーツとしては、日本の戦国時代の金瘡

医学にはじまり江戸時代の香川香庵によって

まとめ工夫され、浅田宗伯に名付けられた処

方だとされている。

とくに

川骨というスイレン科の植物からとれる生薬

が重要な役割を果たしていて

川骨は瘀血を取り除く駆瘀血剤の代表的な生

薬なのである。

ところで瘀血という言葉、あまり一般には馴

染みがないようで患者さんにも少々説明が必

要かもしれない。

「瘀」というのは停滞のことで、

普段血行が悪いとか血の巡りが悪いという表

現はよくすると思うが、それも瘀血に含まれる。

内出血もアザもシミも痔も月経不順も瘀血の範疇だ。

打撲のあとがいまいちよろしくない場合、基

礎疾患や年齢など色々な要因が考えられる。

だけど、広く、静脈血の戻りが悪い、巡りが

悪いととらえて、つまり、瘀血と考えて、た

とえば内科のドクターに相談して漢方エキス

剤を処方してもらったり、薬局で相談もいい

かもしれない。

もちろん鍼灸師に相談して駆瘀血的なツボ三

陰交にお灸するなどもよいだろう。

もちろん自然治癒もよいがこのようないい処

方があることも是非知ってもらいたい。








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