ペットを看取ったことがない。

いや、思い返すと
小さな頃は団地でセキセイインコを何代も飼っていました。卵が生まれたり雛に餌をあげたり、事故や猫にやられて死んだり。
お祭りの金魚も1年以上長生きしました。
いつも花壇に埋めてあげた記憶。

おばあちゃんちには室内犬のポメラニアンやシーズー、保護したシャム猫がいて夏休みは楽しかったな。
仔犬が生まれた夏もあった。(眠たくて起きて見届けることはできませんでしたが)


その後引っ越した一軒家の実家では ビーグルを飼いました。
食いしん坊で、雨でもお散歩に行きたい子で 両親が忙しい時は私と夫の家で数ヶ月預かったこともありました。

その子も15歳で腎臓が悪くなり、最後は母親に看取られて亡くなりました。
母もはじめて飼った犬だったので 亡くなった時 咄嗟にどうしていいかわからず、すぐに何匹か見送ったことがある妹である叔母に電話をしたそうです。

『とりあえず、瞼が開いているなら 硬直するまえにそれを指で閉じてあげて。』

その後私に電話で知らせてくれた母は

家事をする母の後ろで静かに寝ていた犬が
最後にクンクンと鳴き、様子がおかしくなったので側にいき名前を呼んだら何度かワンと返事をしてそのまま静かになったと教えてくれました。

この時の話を覚えていた私が、
愛猫の命の灯火が消えて最初にしたことは
両手で瞼を閉じてあげながら 今の時間を確認することでした。

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