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スポットライト#4 Caglar SOYUNCU ~自信をつけた脅威のハンター~

ーーー先日BBCのベストイレブンに選出されたソユンジュ。昨季はほとんど出場機会を得られなかったが、今季は移籍したマグワイアの後釜としてレギュラーに抜擢された。エヴァンスと共にレスターの堅守を支えている彼の活躍は、バルセロナが継続的に関心を寄せるほど。そんなソユンジュのプレースタイルを語っていくーーー

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基本データ

身長187cm、体重84kgのトルコ代表CB。3日前に24歳の誕生日を迎えた。移籍してきた昨季は僅か4試合の出場にとどまったが、今季は29試合中28試合に出場している。トルコ代表でもレギュラーを務め、既に28試合に出場している。

スタッツから見る特徴

右利きのCBファンダイク、マグワイア、タルコウスキと比較する。この中でもタックル数はトップの1試合あたり1.8回。これは自分が見た(約30選手)いろいろなチームの主力の右利きCBで上回る選手はニューカッスルのシェア、サウサンプトンのべドナレク、マンチェスターシティのフェルナンジーニョだけだった。また、パス成功率は90%近く、先ほど挙げた4選手の中でトップだった。これを上回る自分が見た(約30選手)いろいろなチームの主力の右利きCBはフェルナンジーニョだけだった。

また、他に目立つ項目はなかったものの、全体的に平均的な数値が多かった。ハイレベルの選手たちが多い中、目立って悪い項目はほとんどなかった。しかし、1つだけ悪目立ちする項目がった。それは空中戦だ。確かにライバルたちは空中戦が強い選手たちだが、他の3選手は1試合あたりの空中戦の数が5回近くあった中、ソユンジュは約3回だった。空中戦は圧倒的に見劣りする。

ここからは主観的な特徴!

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プレースタイル・長所

ソユンジュは先ほどのスタッツにもある通り、タックル数が多く、ボールホルダーに対してがつがつあたりに行く選手。ソユンジュががつがついって、エヴァンスがカバーするという関係性が成り立っている。相手にハードにぶつかりにいき、ボールをとれた時はレスターの攻撃につながる。逆にそこでかわされたり、ハードにいきすぎる分裏を取られるとピンチになるので、セルヒオラモスやダビドルイスといったあたりの選手と似ているといえるだろう。あまり注目されないがカバーリングもうまく、サイドに流れての対応も上手い。

フィジカルが強く、相手を簡単にはじき返すことができる。(スパーズ戦の相手の先制のシーンをご覧になれば、ソユンジュの強さがわかります。)また、スピードがあり、たまにある死角から相手に裏抜けされることが起きても、猛スピードで追いついてしまうことが多々ある。

攻撃では細かいテクニックを披露する。相手にプレスをかけられても、臆することなくボールを持ち続け、キックフェイントや重心移動で相手を翻弄することができる。プレス耐性が高く、ボールを持てる選手だが、逆に縦パス送ってほしい時にドリブルで運んだり、クリアでいいのに無理したりするケースもある。

短所・改善点

先ほど挙げたことと重複するところもあるが、やはり空中戦の強さは少し気になるだろう。レスターは、モーガン、フート、マグワイアといった空中戦の強さが売りのCBが多かったが、今季はソユンジュ、エヴァンスと空中戦が強いとは言えない選手がCBとして出ている。そのため空中戦の強い選手とのマッチアップでは起点を作られてしまう。また、相手にタイトについている分、駆け引きで簡単に裏をとられることもある。その辺の駆け引き、判断がもう少し備わるとより完璧な選手になれるだろう。

攻撃ではロングボールをあまり使わない。サイドに振るロングボールや、浮いた選手への楔のパスの数・質はよくないので、近場へのパスがメインとなる。シーズン前半は時々見方がフリーでボールを要求しているのに、ボールを持ちすぎて攻撃が停滞することもあったが、徐々にそういったシーンは無くなっていった。

成長できた理由と今後

ソユンジュはスピードやフィジカルの強さなどポテンシャルは非常に高く、相手に厳しくあたり、ボールを奪うことができる素晴らしいCBである。それが評価されてベストイレブンにも選ばれた。これだけ成長できたのは相方が経験豊富なエバンスというのが大きいだろう。少し判断や駆け引きではまだまだ改善点が必要だが、それをエバンスがカバーしてくれている。ぐいぐいいくソユンジュ、引きのエバンスという関係性がお互いの強みを出し合っている。

ソユンジュには引き抜きの噂が出ているが、移籍先として相方のスペックは重要だと思う。ファンダイクのようにどんなパートナーでも自分の強みを出せる選手ではない。例えばアーセナルに行ったとして、ダビドルイスとコンビを組んだらおそらく散々な結果になるだろう。人に対しての当たりが魅力の選手ではなく、スペースを管理する能力が魅力の選手と組めるチームに行ってほしい。

また、移籍しなかったとしても年齢的にエバンスは衰えてくるだろう。そうなると、今までカバーできていた範囲がカバーできなかったり、エバンスが潰してくれたところでかわされたりして、ソユンジュの仕事量が増えたり、違う役割も担ったりすることがあるだろう。また、エバンスの後釜となる選手が、エバンスと同じようなタイプの選手ではないかもしれない。そうなったときに、ソユンジュが活躍できるのか、新たな仕事もそつなくこなせるのか真価が問われるだろう。

まとめ

タックル数、パス成功率はリーグ屈指

相手に厳しく当たってボールを奪うことができる

スピードやフィジカルなどポテンシャルは十分

細かい足技も兼ね備える

空中戦はあまり強くない

駆け引きや判断などは改善が必要で、簡単に裏を取られることもある

ロングボールや楔のパスなどは出せず、攻撃の起点にはなれない

ソユンジュのパートナーはスペースの管理ができる選手がベスト

今後移籍やエバンスの衰えによって新たな役割をしっかりこなせるか真価が問われる


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