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る太ご来場ありがとうございました。


無事に千秋楽を迎えることが出来ました。
たいへんハードなスケジュールの中、日々笑顔で最後まで
走りぬけてくださいました出演キャストの皆様、スタッフ各位
そしてなにより
明治座にお越しくださいましたお客様、配信でご覧くださいました皆様、
本公演を応援くださいました皆様に改めて御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

丸12年の節目の公演。
初代座長の相葉裕樹さんが、再び座長として今度は明治座の舞台に
お帰りいただけた、ということも本当に感慨深く。


まるで飛翔する尊氏のように、周囲を魅了し、誰よりも高く高く飛び続けて下さった相葉座長。


カンパニーが一丸となって高見を目指せたのは
いつも穏やかに笑顔で全体を見守りながら、しかしお芝居では時にストイックに作品に向き合って下さった相葉座長、
そして頭の中が見てみたいくらい緻密な計算で、全体を見渡し、適格な指示を出し道しるべとなって下さった演出の原田さんのおかげでございます。
チーム全員で走りきることが出来ました。

お客様が「楽しかった」「また来年も見たい」
というお声を下さることは、沢山の方のお力の重なりがあってのものだと思います。

1部のお芝居は、ずっとより高見を目指す稽古場でした。

殺陣も盛沢山で。

闘犬シーンでの殺陣、護良親王と直義のシーン、そして桜ちるちるの殺陣など、みなさま、当然のようにほぼ1回で手を覚えて、次からは精度をあげる稽古でした。

直義と護良親王との殺陣シーンは、台詞のやりとりも含めて重く
毎回、過呼吸になってしまいそうな荒い呼吸の中進んでいくシーンに稽古場は緊迫感に包まれていました。

足利荘のシーンでは、尊氏に厳しい言葉をかける師直に対して、「俺も尊氏に優しい言葉をかけたい」という上口さんに、でも
「風邪は風邪でも臆病風邪だろ」という「渾身の師直ジョーク」があるじゃないかと話す足利軍の皆様など、時には和やかな時間もございました。

尊氏が「俺にそれを渡さないでくれ」といった後に道誉から綸旨をもらうシーンでの直義の「兄、歌いますから」は、稽古場で生まれたものだったり。

2部では、稽古場で各ユニットごとに打ち合わせが行われていたこともありました。
天性の才能で持ってこれてしまう相葉座長は、稽古場でもずっと爆笑をさらっておりました。
ActSTONESでは、井澤勇貴さんが「どうしよう、俺、いくらでも(中二ネタが)出てくる」と言っておられたり、「この後、もっかい話し合って整理しよーぜ」と声をかける大山氏に、「お願いします!」「是非!」といって居残って打ち合わせをするメンバーたち。

「新しい都のリーダーズ」では、休憩中に笛の音色が響き渡り、
真剣な表情で「あそこ、もう1回いれとこうか」と啓さんのチェックにうなずく皆さん。
THEZENでは、「明日までに、このキャラクター仕上げます」と
声を掛け合うメンバーたちなど。

そして何より名司会・鯨井氏の采配素晴らしく。
特にカウントダウンは、予測されていた流れから変更せざるを得ないことも沢山あり、その場、その場の判断で、進行くださいました。

その上で、舞台に上がってキャストの皆様がお客様の熱量を感じるほど、この公演の温度も更にどんどんと上がっていくのを感じておりました。

もちろん初日に合わせてお芝居は仕上がっているのですが、それ以上の何かといいますか。おそらくご覧下さるお客様がたによる、時に温かく、時にシビアで、でも全力で楽しもうとしてくださる客席の温度が舞台に伝わり、有り得ない「もっと」が出ていくというか。

最後は、お客様も俳優陣もみんなが一体となったあの空間で笑いあえる時間の共有、お客様とキャストみんなで舞台が出来上がっていくあの時間に、この後バラシもある舞台監督の岩戸さんも思わず笑顔で「ありがたいねぇ」と客席に呟かれていました。
連日本当にありがとうございました。

初演でこの道を切り開いてくださった相葉座長が、明治座に立たれて仰られていたのが、「あの時の客席の空気を思い出した」というものでした。

座長の仰る通り、いつもお客様が楽しもうとして下さる温度が客席からずっと伝わっていること、手拍子を下さったり、たくさん笑ってくださったり、「共に」あってくださること。
それはとてもありがたいことだし、実は特別なことでもあると、改めて感じています。
そんなありがたい循環が起きる客席は「愛」以外のなにものでもなく。

シンると題してお届けしましたミュージカルの第二弾
「る太」公演はいかがでしたでしょうか。

俺は幸せになる。だから、お前も幸せになれ。

足利尊氏が流された先で見つけたものは―
弟・直義との宿命の物語。

またいつか「最高なはじまり」の準備を整えて皆様にお会いできますことを。

ご来場、誠にありがとうございました!





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