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ヴァルゴ環境ルムマを100戦やって見えてきたこと

どうも、れがと申します。

前回の投稿でヴァルゴオープンの攻略を書いてみましたが、その後育成例のウマでルムマを100戦回してみたところ、色々と見えてきたものがあったのでまとめていきたいと思います。

1:ルームマッチメンバーの基本情報とレース条件

今回のルームマッチでは以下のウマを使用しました。

・セイウンスカイ(逃げ)

地固め型のウンスです。
高パワー+地固めで先頭キープを狙うシンプルなタイプです。
エミュの結果と速度変化グラフは以下の通りです。

・サクラバクシンオー(先行)

コーナースキルと固有で先頭を奪い、アンスキで加速するタイプです。
めちゃくちゃ上振れた、まさに怪物と言っても過言ではないやべーやつです。
エミュの結果と速度変化グラフは以下の通りです。

・ウオッカ(差し)

シンプルに豪脚を叩きこんでぶち抜くタイプです。
他2人はだいぶ化け物ルートを突き進んでますが、これはそこそこ優等生って感じの子ですね。
エミュの結果と速度変化グラフは以下の通りです。

今回はこの3人を固定メンバーとして、9/8〜9/11にかけてヴァルゴ杯条件、好調固定でルームマッチを100戦行いました。
それでは結果を見てみましょう。

2:レース結果

レースを走った日付
5戦登録しただいたいの時刻
逃げ先行差し追込の数 自チーム勝利:勝ったウマとレースタイム 自チーム敗北:勝ったウマの分類+僅差か(最高順位の自チームウマ+あれば特記事項)
を集計しています。

100戦の戦績は、68勝32敗でした。
メンバー毎の勝利数は、
・セイウンスカイ:13勝
・サクラバクシンオー:44勝
・ウオッカ:14勝
となります。

ルームマッチは同格〜準同格のマッチングがほとんどを占めるため、基本的には勝率50%以上であれば概ね本戦で勝率90%ラインを狙えます

勝率68%をマークしてると言う事は、同格級の面子の中でも頭1つ抜けた育成とレース戦略を実現できていると言っていいでしょう。
特にバクシンが化け物じみた勝ち数をマークしています
もうこいつだけでいいんじゃないかな?

この結果を踏まえて、次から環境分析と考察を進めていきます。

3:ルームマッチ結果から読みとく各種分析と考察

ここからは分析とそれに付随した考察になります。
思いついた順に分析と考察をしていくので読みづらかったら申し訳ないですが、最後のまとめを読んでください。

・環境の脚質分布

まずは手始めにレースの脚質分布を集計しました。

逃げ過多(逃げが4以上のマッチング):11
先行過多(先行が4以上のマッチング):11
差し追込過多(差し追込の合計が4以上のマッチング):66
バランス型(均等分布):16
2脚質均等分布:4
特記(レースの逃げ人数 1人:15回  2人:38回  3人:36回  4人:10回  5人:1回)

見てわかる通り、かなり後ろよりの環境です。
前回の投稿で書いた通り、差し追込が有利な環境だと判断する人が多いのがわかります。
ただ、逃げは逆風だと理解しているものの、全体の74%ほどは逃げが2〜3人のマッチングとなっているため、逃げの採用自体は前向きであると言えるでしょう。

後方脚質は有利だけど逃げにもまだ十分な可能性はあるから捨てきれない。そんな印象を受けました。

・キャラ別勝利時のベストタイムと平均タイム

ベストタイム
ウンス:1:29.8
バクシン:1:29.8
ウオッカ:1:30.0

平均タイム
ウンス:1:30.6
バクシン:1:30.7
ウオッカ:1:30.7

レースタイム関係です。
ベストタイムは単純なウマ娘の最大性能を判断する事ができます。
ウンスとバクシンはかなり高水準な育成ができている事がわかります。

平均タイムは単独で走った結果であるエミュ結果と比較する事で環境が及ぼす影響を判断する事ができます。
今回は好調で走らせているので、ややレースタイム的には上乗せされており、その分を差し引いて考える必要はありますが、後ろより環境の影響が大いに出ている事が読み取れます

ウンスの平均タイムはエミュで1:30.2ですが、実レースではそれより遅くなっています
逃げは逃げ同士で競り合う事でレースタイムを大幅に短縮する事ができますが、環境が後ろよりになっている事で、競り合いが十分にできていないという事が読み取れます。
ただ、ある程度逃げは選択されているため、致命的な影響は無さそうです。

バクシンの平均タイムはエミュで1:31.7ですが、実レースでは1秒ほど速くなっており、これはスキルの発動タイミングと逃げとの競り合いの影響が出ているものだと考えられます。

ウオッカの平均タイムはエミュで1:31.3となっており、好調分の上乗せがそのまま反映されているものだと考えられます。

後ろ脚質が概ね仮想タイムと近い数字となっているのに対して、逃げが仮想タイムより遅いので、逃げが勝つのは中々難しいと考えて良さそうです。

・レースの脚質分布別で分けた時の勝率

逃げ過多(逃げ4以上):4/11≒36.4%
先行過多(先行4以上):6/11≒54.5%
差し追込過多(差し追込合計4以上):53/66≒80.3%
バランス型(均等分布):10/16≒62.5%
2脚質均等分布:2/4

脚質分布でレースを分けた時の勝率を見ると、差し追込が多い後ろよりの環境でかなり勝率が高くなっています。
上位メタとの試合で高い勝率を叩き出せているので、レース戦略上は概ね正しい選択ができていると見て良さそうです。
一方で逃げの多い前より環境の勝率がそこまで高くない事から、そちらは見直した方がいいかもしれません。

・キャラ別勝利時の脚質分布

ウンス
逃げ:2 先行:0 差し追込: 7 均等: 4
特記(勝ったレースの逃げ人数 2人:4 3人:7 4人:2 )
バクシン
逃げ:0 先行:2 差し追込: 40 均等: 3
特記(先行差し均等分布1)
ウオッカ
逃げ:2 先行:3 差し追込: 7 均等: 3 
特記(逃げ差し均等分布1)

キャラ別勝利時の脚質分布を見ると脚質分布別での結果は具体的に誰が貢献しているのかがわかります。
前の項目で後ろより環境での勝率が高い事が分かりましたが、それに大きく貢献しているのがバクシンであることがわかります。

バクシンの後ろより環境での勝率は40/66=60.7%と恐ろしく高く、バクシンの勝利時の90.9%が後ろよりの環境となっています。
元々差し追込に対して1番効果的な戦略は逃げを競り合わせて隊列を引き伸ばし、高威力スパートでも追いつけないセーフティリードを作ることであるのはジェミニ杯の時に判明しています。
ただ、今回の環境は逃げには逆風が吹いており、それを行うのは難しい状況となっています。
先行中盤先頭奪取戦術を取るバクシンは、おそらくこの本来なら逃げが埋めているニッチを独占しているため、異常なまでの高勝率をマークしていると思われます。

逃げ人数が多すぎるとブロックリスクが増大し、コーナースキルで固有発動条件を満たしにくくなるので逃げ過多の環境では勝ちきれないのでしょう。
逃げ過多の環境では地固めはもちろんですが中盤の速度スキルの有無も位置取りに多大な影響をもたらすので、ウンスが逃げ過多環境で勝ちきれないものだと考えられます。
一方でウオッカが2勝しているのは前より環境だと後ろがガラ空きなので中盤のびのびと上がって行きやすい状況が生まれていて、逃げのスパート性能が低いため上手く抜け出す余地が生まれてくるのでしょう。
現状では逃げに対する答えは差し追込であると見ていいのかもしれません
そして、これは先行過多の時にも同じことが言えるでしょう。

均等分布での勝ちは綺麗に分散しており、チームの誰でも勝つ可能性があります。
セイウンスカイは位置取りを考えなければキャラとしてのカタログスペックはオグリキャップと並んで最強なので、運良く抜け出せる可能性の比較的高めな均等分布の環境だと気持ち勝ちが多いのかな、と思われます。

また、セイウンスカイは逃げ3の時に1番よく勝利しているのも考慮すべきポイントです。
逃げが2人の時も意外と勝っていますが、やはり3人の方が程よく競り合いと団子になって抜け出せなくなるリスクとのバランスが取れているように感じます。

・負けた脚質やキャラのピックアップ

逃げ:11 
(特記1:スズカ4、水マル3、ウンス3、バクシン1)(特記2 負けたレースの逃げ人数:2人:5 3人:2 4人:4)
先行:7   
(特記:コーナースキル系6)
差し:13 
(特記:豪脚型4、加速分散型(継承固有やオレンジスキル)5、ゴリラ2、コーナー型2)
追込:1   
(特記:アオハル採用加速分散型)

ここからは負けの分析です。
負けたレースは32戦分ですが、脚質事に分類してタイプやキャラをピックアップするとこのようになります。

負けの大半は逃げと差しになります。
これは環境的に見ても至極当然の結果だと思います。
ただ、バクシンと同系の先行コーナースキル型にも6敗しており、今後の環境推移によっては負けの主要因になってくる可能性もあるでしょう。
おそらく本戦のラウンド2あたりから急に増えてくるんじゃないかなと思っています。

逃げについて見てみると、
水マルは大して活躍してない
スズカが意外と健闘している
事が読み取れます。

グレードの方では水マルが暴れているみたいですが、オープンの水マルは回復スキルという癌を抱えているため、どうしてもステータスと固有発動率に難があるからです。
とはいえ固有はかなり強力なので警戒しても損はないでしょう。

スズカは単純にステータスを盛りやすい事が主要因でしょう。
スズカは普通に育てていても余裕で固有1になるという非常にオープン向けのキャラです。
また、スピードがかなり伸びやすいので育成もやりやすく、コーナースキルを確保してもギリギリ逃げきれるステータスに調整しやすいのかなと思っています。
ウンスは固有レベル下げの難度が高く、どうしても固有3になる事が多いので、中盤位置取り用速度スキルを確保しすぎてしまうと基本性能が低くなりすぎて負けやすくなってしまいます。

そして逃げの人数に着目すると逃げ2と逃げ4の時に負けが増えています
逃げ2の時はバクシンがスキル不発やブロックで差しきれなかったパターンがほとんどなので特に着目しなくても良いと思っていますが、逃げ4の場合は抜け出したウマが伸びている状態になりやすく、他の逃げが垂れウマとなるのでかなり警戒が必要です。
正直逃げ4の場合は先頭確保がかなり難しくなるので勝った時の分析と合わせて考えても、逃げは採用しない事が1番勝率アップに寄与する可能性が大だと言えるでしょう。

マッチングの傾向から見ても、自チーム以外の逃げの人数は1〜2が70%超を占めており、3人以上になる可能性は10%程度しかありません。
バクシンのハナ取り性能を活かすためにも逃げ0先行1差し追込2が同格〜準同格戦を見据える上でのベストチームだと思います。

・脚質分布別で見た負けた脚質

逃げ過多:逃げ4、差し3
先行過多:逃げ3、先行2
差し追込過多:逃げ3、先行3、差し8
バランス:逃げ1、先行2、差し2、追込1

やや蛇足感がありますが、これも先の項目での結論を補強します。
確実に勝てる逃げを用意できない時の逃げ対策は逃げを採用しないのが1番です。

怖いのは先行過多の環境ですが、そもそも先行はクソ弱いので、コーナースキル+固有での先頭奪取戦術が流行らない限りは強い人はほぼ採用しないと踏んでいます。
予選ラウンドの有象無象とのやりとりは基本性能で優位に立つ差し追込を増やす事で勝率面では十分カバーできるはずなのでおそらくは大丈夫でしょう。

では、次からまとめに入ります。

4:まとめ

ルームマッチを100戦やってみて得られた知見は以下の通りです。

・差し追込がメインの後ろより環境で固定されつつある
・自身が逃げを採用しない場合、約8割は逃げが2以下のマッチングとなる
・差し追込環境に対しては、先行バのコーナースキル+中盤固有による先頭奪取戦術が大いに有効である
・ヴァルゴ杯の現段階でのベストメンバーは先行1差し追込2である

軽くそれぞれについて述べると、

・差し追込がメインの後ろより環境で固定されつつある

基本的にルームマッチは強い人同士が少しでも勝てる構成を探ろうとしてチームメンバーの脚質を色々と試します。
そして強い脚質や戦術が出てくるとそれに対抗できる脚質や戦術をぶつけるため、非常にメタゲームの流動性が高いのです。
早い時では半日、基本的には1〜2日ぐらいで相手チームの顔触れがガラッと変わる事もそう珍しくはありません

ところが、ルムマを行った9/8〜11の4日間においては全体の傾向はほぼ変化しておらず、差し追込が優勢となっており、逃げ人数の微妙な増減はあるものの環境を移行させるほどのものではなく、メタゲームが硬直化しかけています
これは、現状では多くの人が差し追込に対して同系以外での対策を見つけられていないという事であります。

おそらく本戦では一気に全体の環境理解が深まるのでメタゲームも動き出すと思われますが、現段階では(他の人が気付けていないだけの)差し追込1強環境がメインで推移していくものだと思われます

・自身が逃げを採用しない場合、約8割は逃げが2以下のマッチングとなる

これも上と関連した知見です。
基本的に差し追込が強いのでメインエースは差し追込のトレーナーが多いです。
ただ、弱体化してるとはいえブン回った逃げは最強なのは多くのトレーナーが知るところではあるので諦めきれないトレーナーや、あえて逃げエースを2人以上持ち出して自身で競り合わせて差し追込に対抗するトレーナーも一定数存在します
そうしたトレーナーが多いので逃げの人数が完全に0になるのはそう多くなく、だいたいは自チーム以外の逃げの人数は1〜2がメインになっているのだと考えられます。

・差し追込環境に対しては、先行バのコーナースキル+中盤固有による先頭奪取戦術が大いに有効である

元々はこの先頭奪取戦術は逃げ同士、先行同士でのハナ取りに主眼を置いており、あくまで環境上有利な脚質を補強する戦術でした。
ところが逃げが弱体化したヴァルゴ環境ではこの戦術が絶妙にメタゲームのニッチにはまり込むこととなりました。

先行の中盤速度性能は元々逃げより優秀で、差し追込と比べてもそこまで大きく劣っているわけではないので、ブロックリスク以外脚質分布による影響を受けにくい先頭奪取戦術は基本的に安定した性能を発揮する環境の最適解の1つと言い切っても過言ではないでしょう。

・ヴァルゴ杯の現段階でのベストメンバーは先行1差し追込2である

現段階では先行は最弱であるという認識が広く知れ渡っているので、差しに対するメタやブン回り目的の逃げに期待する逃げ1差し追込2編成がおそらくは1番ポピュラーなチーム編成だと思います。
ただ、トップメタの差し追込への特効を持つ先頭奪取型先行を逃げの代わりに採用することで、マッチング全体での逃げの人数を減らして逃げを弱体化できるので、現段階では全方位に対してほぼ隙のない編成となるはずです。


以上、拙いながらも色々と考察をしてみました。
個人的には環境理解が大いに深まったと感じています。

サンプル数をもっと増やせたらより精度の高いデータが得られるのですが、さすがにポチポチやるのが辛いのでこのぐらいで勘弁してください。

色々と二番煎じ感の強いヴァルゴ杯ですが、知識や経験のアップデートという観点では非常に実りのある条件に感じています。

だんだんと本戦も近づいてきています。
育成頑張っていきましょう!

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