仲間意識

昔、むかしのお話です。
地方の小さな銀行にお勤めの頃、
こんな話を聞きました。

銀行に金融庁検査が入って
とても慌ただしかった時です。
各店の支店長さんは
検査官の面談を受けるために
朝早くから本店に詰めています。
私も足りなかった資料を
朝早く新幹線に乗って届けに行った
記憶があります。

そんな中、
いろんなやり取りは想像できるとして
あるベテランの支店長さんが、
検査官の若い女の子に
難癖?を付けて
(実際何を言ったか分かりませんが。)
あろう事か泣かせてしまったらしい。
噂が広がるのは早いです。

恐らく、誰が聞いても
ヤバいお話です。
金融庁の上席の検査官から
抗議があっただろう事は
容易に想像出来ますし、
監督官庁としては
やり過ごす事は出来ない事案でしょう。

例えば、検査官がなんぼ
若い女の子だったとしても、
ナメられたという事は
金融庁の検査官がナメられた事になり
ひいては、金融庁の対面に関わる
事に繋がります。

その支店長さんは
即刻どこかに飛ばされたそうです。
当事者でなくとも
至極納得のいく結果に、
世の中というものはこんなものだと
勉強させていただきました。

このような話は
特別な境遇の方とか
非日常的な出来事かと思えば
そうでもありません。
警察官や自衛隊の方々のケースなら
想像付きそうですが。
いや、そんな国家権力がバックにある
方々に限らず、
仲間意識というものは
至る所に存在します。

私は若い頃、あまり上役の
言う事を聞かないタイプだったかも
しれません。
そんな中、直近の上役に
批判的な言動をした事が
あります。
仮に、自分の主張が正しかったとしても
その上、そのさらに上の上席が
助けてくれる事は
基本ありません。
随分時間が経ったので
幾分会社組織の在り方は
変わって来たかもしれません。

でも、そこに仲間意識が働けば
上席を批判する事は
危険因子として扱われる可能性があります。
さらに上席者が助けてくれる事は
ありません。
これが“ 仕事での気付き ”のひとつです。

仲間意識の存在を見極めて置かないと
大人数を敵に回します。





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