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オペラント条件付けに支配されたパチンコ依存症の積極的解決法とは?

「ある種のノイローゼ状態から直ちに脱却するためには、さらに依存度の高い別のノイローゼで上書きする必要がある。なぜならば多くの場合、ノイローゼの目は一方向しか見つめることができないからだ」

ギャンブル依存、ことパチンコ/パチスロ依存症の病みは根深い。
ギャンブル依存症の数は70万人とも320万人とも言われており、パチンコ/パチスロにおいては、規制強化とメーカーの抜け道作りのイタチごっこであるという現状である。

さて、人がパチンコ依存に陥るメカニズムには、(意図的か否かに関わらず)様々なカラクリが仕掛けられていることは改めて言うまでもない。
厄介なのは、報酬(出玉)という外発的動機付けと、閉鎖的空間(時計は非設置)での音響・光刺激によりかきたてられた内発的動機付けが相乗効果的に起こる点にある。
一度このシステムが出来上がると、容易に抜け出すことはできない。
パチンコ依存の回路が形成され、回を重ねるごとにその回路はヤキを入れられ太くなり、抑制は麻痺していく。

ここで一つの疑問が持ち上がる。
〔なぜゲームセンターや、TVゲームでの遊戯では依存形成されにくいのか?〕
同じ機械、パターン、環境で遊戯しているにも関わらず、ゲームセンターなどの娯楽施設内では依存は形成されにくい。
これは報酬レートが極端に低い、あるいは無いためである。
近年、1円パチンコや5円スロットなど報酬レートの低い遊技を提供している店舗が増加している。
しかしこれは、ニコチンやタールの低い煙草に切り替えているようなもので、あくまでも経済的損失を低減させる目的の対症療法的なものであり、脱却への意識としては消極的である。

また「10連敗していて、その間報酬は一切受け取っていないにも関わらず、また行きたくなる」という体験をしている者も少なからずいるのではないだろうか。
ここにもポイントがあり、1日を通しての「勝った」という体験が報酬としてカウントされているわけではなく、一度の大当たりによる出玉が脳内で報酬としてカウントされているのである。
長期間パチンコを打っていると、大当たりはおろか、一度も小当たり(Reg bonus)すら当選せずに負けて帰ったという体験を一度はしたことがあると思うが、この時ほどパチンコがバカらしく何の意味もない行為であると思うことはないだろう。この体験がパチンコ依存脱却のポイントになってくる。

前置きが長くなったが、パチンコ依存から抜け出せない大きな理由は「報酬」にある。(厳密には変率強化スケジュール下にある報酬)
報酬を与えられたネズミは、同じ行為を繰り返し行う。ここから逃れる知能は持ち合わせていない。
しかし人間には知能があり、理性がある。では、この報酬を与えてくれる遊戯に対して、どのように向き合えば良いかを以下に記す。

①意図的に報酬を拒否する

パチスロならフラグ成立後に、財布が空になるまで意図的に777を外し続ける。あるいはアシストを拒否し、報酬を一切受け取らない。
パチンコなら大当たりがスタートしたら(機種にもよるが)右打ちし続けて、あるいはハンドルから手を離し、一切報酬を受け取らずに大当たりを強制終了させる。
これを財布が空になるまで続け退店する。
これをひと月程度繰り返す。

②レスポンデント条件付けを活用する

あるパニック障害患者は、パチンコ遊技中に幾度かのパニック発作を体験した。
これを繰り返すうちに、パチンコ店への入店に消極的になったという。
これは、パニック発作がレスポンデント条件付けにより起こっているためである。
具体的に言うとこれは

1)騒音と光の強い、空気の悪い閉鎖空間で逃げられない状態に心身の不調を感じた
2)不調が、逃げられない状況下において恐怖状態を誘発しパニック発作を引き起こした
3)パチンコ屋はパニック発作を起こす場所である(起こしやすい体験をした場所)、と脳が記憶した

という回路が出来上がったためである。
つまりパチンコ屋が、苦痛・恐怖を感じる場所であるということを脳に覚え込ませれば良いのだ。
実践例の一つに下剤の服用がある。
入店30分〜1時間前に下剤を服用する。
腹痛と格闘しながらトイレを行き来しての遊戯は、決して楽しいとは言えないであろう。
もちろん自発的服用で腹痛を起こしているため、=パチンコ屋に行くと腹痛を感じるという思考回路になることはまずないだろうが、①と併用することにより①の苦行感をより強化することが期待できる。

①についてー
金銭の無駄、意味のない行為であるとあなたは思うかもしれない。
通常の遊戯が人生に意味のある、有用な金銭の使い方であるのかを自らに問うてみてほしい。
10年かけて勝った負けたを繰り返し500万円の損失を生むのと、1ヶ月間試合を放棄し続け、50万円の損失を生む事で足を洗うことができる選択のいずれが、その後の人生においてより大きな損失を被るのかを。簡単な算数の話である。
また、通常の方法での遊戯に反する行為をすると、店側の取り決めたルールによりなんらかの罰則があるかもしれない。しかし客側が自主的に損益を被ることについて、おそらく違法性はないであろう。もしもルール違反により店に退場を命じられ出入り禁止になったとしたら、二度とその店に入らなくて済むのである。

※このページに記載されている情報は、あくまでも心理学的アプローチを用いた妄想です。国家試験勉強として、個人的見解を元に備忘録的に纏めたものになります。もちろん推奨もしませんし、やろうとも思いません。
医薬品の服用は、医師・薬剤師の指示、指導のもと行わないと、重篤な副作用をもたらす可能性があります。
パチンコ店など娯楽遊戯施設においてのマナー違反など、その営業を妨害する行為、迷惑行為は絶対にやめましょう。
私は心理学の専門家でも、医療関係者でもありません。記載されている情報に伴う経済的損失、心身の不調、遊戯施設とのトラブル等に関して一切の責任を負いかねます。

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