人生には終わりがあることを自覚して、素直に自分の好きなものを着るようになってきた+ロリータファッションへの憧れとピンハを着始めた話

敬遠していた色や柄が嫌いではなくなっていったのと前後して、20代の終りごろからそれまで好きだからこそ自重していたピンクや水色を着るようになった。

ピンク、水色が子どもの頃から大好きで、服でもピンク、水色のものを着たいけれど、私にはかわいすぎると思ってずっと着れなかった。
その代わりに、手帳は毎年ピンク色を選び、カーテンとかタオルとかシーツは水色を選んで、ピンク、水色を着たい欲をまぎらわせていた。
だから、人がピンクとか水色を着てるのを見ると、憧れてた。

でも、これまた20代後半に、人生60年とすれば、もう半分が終りだな、と思って、どうせ死ぬのなら、残りの半分、好きな色の服くらい着たっていいじゃないか、と考えるようになり、ピンクや水色を着るようになった。

・ロリータファッションは私にとってはやりたかったけれどついにやらずに終わったファッション
この原稿を初めて書いたとき住んでた物件の近くにロリータが住んでいて、朝、駅の方へ歩いていくのを見かけたり、夕方、駅で遭遇したりする。
私のような「あまり人のことを覚えてない人」にまで覚えられているということは、おそらくかなりの人々に認知されていることと思われる。

東京は地元の京都の人民のように他人を不躾に見てくる人は少ないけれど、それでもロリータをしていればジロジロ見られてしまうことは日常茶飯事であろう。
それに心折れずロリータファッションをしているのが、皮肉でもなんでもなく、すごい。
私も思いっきり振り切った格好をしてみたい願望が昔からあるけれど、人から「まとも」だと見られることにもこだわっているからできない。

近所の彼女に限らず、街で見るロリータファッションしている人を、ほんとはじっくり見たいけど、失礼だから、遭遇した時はさりげなくチラ見させてもらってる。

高校から大学生にかけての年代はゴスロリに憧れていた。
今も少しだけ憧れが残っているからこうやってロリータをしている人が気になってしまうのだ。
私服の学校だったのでゴスロリ服で通学している子も何人かいて、私はそれが羨ましかった。
私は、まず、買える財力がなかったし、そういう格好ができる家庭環境ではなかった。

今、ロリータ服を買おうと思えば頑張ったら買えるけど、昔欲しかったロリータ服も、今の私の目から見ると安っぽい。(ロリータ服作ってる人ごめん)
ブラウスはコットンのものが多いけれど、ワンピースはポリエステルのものが多いし、靴や鞄も合皮だし。
だから、こういうおもちゃみたいな服は(作ってる人ごめん)子どもと大人のあいだくらいの年齢までしか似合わないと思う。
私はもう安っぽい素材の服を着てもそれを補える若さのある年齢ではなくなってしまった。

私の人生で、憧れつつも実際に着るところまでいかなかったのがロリータファッションだった。

・かわいい服が好きな気持ち
ロリータ続きで書くと、ふりふりのかわいい服、つまり少女っぽい服はいつの時代も需要があると思う。
2000年代中~後期に流行った「森ガール」、あれはオリーブ世代が起こしたムーブメントなのかもしれない、と考えたりする。

それより前の90年代にはピンクハウスがあった。今もあるけど当時の方が勢いがあったろう。
私は90年代は年齢一ケタなのでその時代のファッションの雰囲気は分からない。

ピンクハウスは、素直に、純粋にかわいい。90年代後期、10歳前の頃、近所の人が着ているのを見て私はピンクハウスを知った。
ストレートに訴えかけてくるものがあって、子ども心に、是非大人になったら着てみたいと思ったものだった。

似合う服のテイストは顔の雰囲気で決まると考えているのだが、私は、成長するにつれ、自分はかわいい服が似合わない顔ということを自覚し、ずーっとフリフリ系は自制してきた。
確かに、アンドゥメの方が、ふりふり系よりずっと顔にも雰囲気にも似合うことは自覚してる。

でも、繰り返しになってしまうけれど、30を過ぎて、人生60年としたらもう半分以上が終わったなと思って、やっぱり着たいもの着ないと死んでも死にきれないと思って2021年の最近ピンハを買いはじめた!
ピンクハウスは子ども服を大人の大きさにした感じ。
だから自分の心にも合ってると思う。

ここの服は、「一癖あるけど夢見がちな人」が好きなブランドだと思う。
そして着るのにある程度勇気がいる。
なので、「絶対この服が好きなんだ~!」という芯の強さ、悪く言えば我が強い人でないと着れないブランドだと思う。
これはもちろん自分を含めて言ってます。

かわいい服が好きな理由は、かわいいものを着ているというだけで、安らげる、癒されるから。
家の中だけでお姫様みたいな格好している人って実は一定数いるんじゃないかな?
女性の寝間着であるネグリジェ、あれは、機能性のないレース、ラッフルたっぷりだけど、あれは女性の「かわいい服を着たい」、「でも外には着ていけない」矛盾した気持ちを汲み、なおかつ「家の中でしか着ない」衣服なので、心の栄養になる衣服だと思う。

・現実的に着るふりふりの格好
昔から、ふりふりした服を着たい気持ちを満たしたい時によく使うのが、「レースとかフリルのついた服は一つだけにして、他はシンプルな服にする」という手法。
または、ふりふりは上半身か下半身かどちらかだけにするという手法。

レース素材やフリルが好きで、レースやフリルのついた服をいっぱい持っている。
だいたい二日に一回くらいはふりふりした服を着たくなるので、私はこういう格好をしていることが多い。
ところで、レースの服のレースの質感は大事で、安っぽい生地だとカーテンみたいになるから要注意だと思う。

冬は防寒優先で上半身にふりふりした服を着れないので、レーススカートかワンピースでしかふりふり欲を満たせないため、猛烈にふりふりを着たい欲が高まる。


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