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あの日の幼心。

フォルティシモ(ff)を熱唱中、
サビの前のロングトーン中に顎が外れてサビを全く歌えない。

そんな夢を今朝見ました。
顎が外れたと言う事は2コーラス目だったのか…
なぜ、2コーラス目…
と寝起きに謎の疑問を感じました。


こんばんは。
れふとで、御座います。

若い方には馴染みがないかもしれないのですが、
私が子供の頃は七五三の時、女性であれば松田聖子や中森明菜、
男性であればハウンドドッグを誰かしらが必ず歌う
と言うしきたりの様なものがありました。

本当はなかったと思うのですが、七も五も三の時でさえも、
全ての記憶で上記アーティストを必ず…いえ、正直に白状します。

何度も擦りまくられていた七五三でした。
よく知りもしないのに私も子供ながらに歌わされた記憶さえあります。


私はど田舎出身だからと言うのもあるかもしれないのですが、
宴会場みたいなところで大人数がガヤガヤと、
お酒を楽しみながら歌いたい人がステージへ行き、カラオケを歌ったり聴いたり、みたいな七五三でした。

いや七と五と三の子が主役じゃないんかい。
せめて七と五と三の子が歌いたい曲歌わしたらんかい。


と幼心に思っておりました。

よく知りもしない為、全曲のタイトルがピアニッシモ(pp)にしかならない歌を恥ずかしい気持ちで歌い終え、
そのままお酒くさい中年達から無駄がらみをされる七五三ですから、
良い思い出では全くありませんでした。


しかし、そんな七五三でも一つ、
印象深い思い出があります。


おじさん「おお〜、って事はもうれふとも7歳なわけだな?」
れふと『その様です。』
おじさん「あ?って事はユリィ(仮)はもう11歳になるのか!おい!ユリィ〜!」

母の姉、ミランダおばさん(仮)の長女、ユリ姉は私の4歳年上でした。
おじさん「もうお前11歳になるのか。もうボーイフレンドは出来たのか?ん?」
ユリ姉「いえ、そう言うのはちょっと…」

ユリ姉は露骨に嫌がっていましたが、
酔っ払ったおじさんがそれを察する事はありません。

「ああ、その前にあれか。ヘッヘッヘ、すいませーん!
ここの席、ビール2つと、赤飯!ってか!

はーっはっは…」




キー……ン


その時、私は酷い耳鳴りに襲われ、
周りの音が聞こえなくなってしまいました。
酷い耳鳴りは軽い鈍痛の様な感覚を覚える時もありますが、
あの時の私はまだ幼く、初めて周りの音が聞こえなくなるほどの耳鳴りに
軽い焦りと、ほんの少しの恐怖を覚えました。

いや、それとももしかして以前治療した中耳炎が悪化したとかで、鼓膜に何かが…?


しかし、そうは言っていられません。
ユリ姉が嫌がっているのですから、
おじさんに悪気はなかろうとユリ姉を助けなくちゃ。
私はそんな思いで……





あれ?


いや、違う…。

これは…耳鳴りなんかじゃない…。


…スベっているんだ。



よく辺りを見てみると、おじさんへの冷たい視線に溢れかえっていました。
当時7歳の私は赤飯の意味についてわからなかった為、
ジョークを言ったおじさんが盛大に滑ったんだと理解しました。

でも、そのおかげでユリ姉さんは解放され、ミランダおばさんの元へ小走りに戻って行きました。

大人数がいるところで間違ったボケやジョークをしてしまうと、
場を凍りつかせるだけではなく、
耳鳴りに似た症状を起こさせてしまうのだと、
私は深く、深く学びました。


真面目に、強い耳鳴りが起きた時、誰かが盛大に滑った可能性が…
と無駄に心配をしていた時期もあるくらい、
強烈な思い出です。


小さい子供って、本当に純粋で、私も純粋な時期があったんだなぁと、
微笑ましく、そして懐かしむ気持ちで素敵な朝を過ごせました。

皆様もどうか、七五三や宴会場で強い耳鳴りがした際には、
盛大に滑ったおじさんがいないか、注目してあげてください。

それでは、良い夜を。
おやすみなさい(pp)。

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