見出し画像

東方ボイスドラマの作り方

健全なるクッキー☆厨の皆様なら誰でも一度は東方ボイスドラマを作ってみたいと思ったことがあるでしょう。

それもそのはず、ボイドラを作ることには沢山のメリットがあります。

1.新たな声優を発掘できる
2.声優や絵師に自分の好きなものをリクエストできる
3.多少のガバは許される(むしろ歓迎される)
4.ムーブメントの立役者になれる可能性がある
5.共同制作の中心人物になることによって自尊心が満たされる

他にもうつ病改善や認知症予防、肩こり、腰痛、リウマチ、ダイエット、育毛に効果があるとされています。

メリットの中でも特に「1.新たな声優を発掘できる」というのが大きいです。他はMAD作者でも享受できますがこれだけは企画者にしか出来ません。
KNN姉貴もNYN姉貴も企画者がいなければ今もネットの隅でひっそりと平和に配信をしてるでしょう。好みのネット声優を見つけたとき、ホモに周知させる手段はボイドラ企画のみなのです。

また、「2.好きな声優や絵師に自分の好きなものをリクエストできる」もかなり大きなメリットです。有名企画者のTNK兄貴やAR兄貴はこれを利用して自分好みの百合百合セリフや激熱ダジャレを言わせたりしていますね。僕もトレパク☆を作ったときは杏さんと白茉さんにラーメンを啜るじゅるじゅる音を録音させたり、罵倒音声を要求したりしました。

メリットいっぱいのボイドラ企画、読んでる皆も作るんだよ。俺もやったんだからさ。

ボイドラ企画のレシピ

用意するもの
・パソコン ・・・ 1台(Aviutlが動くもの)
・Aviutl ・・・ 1個
・Audacity ・・・ 1個(無くてもよい)
・Reaper ・・・ 1個(無くてもよい)
・dropboxなどの提出場所 ・・・ 1か所
・ツイッターなどの連絡手段 ・・・ 1個
・やる気 ・・・ 適量

1.環境を整えよう

ボイドラ制作には動画編集環境が必要です。Aviutlだけあれば十分ですが音声加工が貧弱なのでそれ専用のソフトがあるととても便利です。インストール方法や操作方法はググってください。

ちなみにipadやスマホで作っている猛者や、パワーポイントで作ってる変態もいました。パソコンが無かったり、編集ソフトが無かったりしても熱量があれば何とかなるみたいです。

次に連絡環境ですが、ツイッターのDMで十分です。
ラインオープンチャット、ディスコードなどでグループを作るというのも主流ですが個人的には必要性はあまり感じません。もしみんなで楽しく作業したいなら作ってもいいかも。

最後に素材の受け渡し環境を整えましょう。pngファイルやwavファイルを問題なく送れれば何でもいいです。
僕はdropboxのファイルリクエストというものを使いました。アカウント無しでも送信でき、参加者毎に提出場所を整理出来るので使いやすいです。また、台本や絵コンテ、キャラデザなどの共有も効率的に行えます。
ツイッターのDMやディスコードでは素材の受け渡しに制限がかかるので必ず専用の場所を用意しましょう。

2.台本を書こう

激熱なものを書きましょう。

とはいっても1からお話を考えられる人はなかなかいないと思います。

言わせたいセリフややりたいシチュエーションなどがあればそれを起点に考えていくのが一番いいでしょう。

もし何も浮かばなくてもご安心を。既存のお話に東方キャラを当てはめて淫夢クッキー☆語録を織り交ぜればもう立派なボイドラの台本の完成です。(トレハン☆がまさにそれ)

JKMJN兄貴はお気に召さなそうですが、結局作るのはホモ向けの安易な二次創作ですから肩の力を抜いて楽に考えていいと思います。東方ボイドラなんて本来そういうもんダルォォ?メインは脚本じゃなくて声優と絵だってそれ一番言われてるから。

もちろん自力で1から10まで面白脚本書けるならそれに越したことはないです。でもそんな面白脚本は東方ボイドラなんかで消費しないほうがいいとゆひは思うけどなぁ。

脚本の形式は各人の自由ですが、最低限セリフ番号くらいは書いておくべきでしょう。セリフ抜けの防止やリテイクの指示出しなどに効果的です。

トレハン☆で使用した台本

スマホしか持ってない人はpdfが見れなかったりするらしいので、台本はpdf以外に、txt、jpgなど様々な形式で用意しておくといいです。

あと、この台本では全く書かれていませんが、演技の指針も書いておいた方がいいなと感じました。「明るく」とか「辛そうに」など一言でもあるとだいぶ違います。もし何かをオマージュしたセリフなら声優さんに元ネタを伝えるのも大切です。

3.絵コンテを描こう

とても重要な工程。絵コンテを描く意義は主に3つです。

・イラスト担当への意思疎通を滑らかにする
・完成形のイメージを固める
・必要な絵の枚数を把握する

当然ですが絵コンテを描く最大の目的はイラスト担当へほしいイラストを伝えることです。

トレハン☆の絵コンテ

例えば↑のカット7の絵を頼みたいとき、絵コンテがあれば

「カット7をお願いします。」

の一言で済みますが、絵コンテが無ければ

「魔理沙が小判を美宵にひけらかすカットです。魔理沙は千両箱をにやにやしながら開け、美宵は頬を赤らめながら手を口に当て驚いたようなうっとりするような表情をしています。それぞれ正面顔で観たいので左右でコマ分けしてください。魔理沙が左、美宵は右です。」

とクソ長い指示を出さなければなりません。指示を出す方も受ける方もとてもめんどくさいです。

「絵が描けないから絵コンテも無理」

という人も居るかもしれません。そんなに難しく考えなくても、幼稚園児並みの絵でもいいんです。

Windows標準のペイントにマウスで3分で描いたカット7

流石にこの絵だと多少は文章で補足しないといけないと思いますが、何もない場合よりは格段にわかりやすいでしょう。

また、絵師との意思疎通以外にも絵コンテには「完成形のイメージを固められる」「必要な絵の枚数を把握出来る」という効果もあります。

絵を描くということは文字だけで考えるよりも具体的なイメージが必要になります。すると絵は何枚必要か、エフェクトはどうつけるのか、シーンの切り替わりが唐突ではないか、逆に冗長ではないかといったことがよく見えてきます。

仮に絵を自分一人で描く場合でも絵コンテは書いたほうがスムーズに完成するでしょう。

4.依頼/募集をしよう

僕は様々なボイドラに参加してきましたがダメ企画者に共通するセリフとして

「東方ボイドラ企画しました!台本は完成していませんが声優と絵師を募集します!」

というのがあります(そしてこの後には大抵「台本一緒に考えてくれる人も募集!」と続く)。もしあなたが声優・絵師なら、このようなボイドラは十中八九頓挫するので参加は避けた方が賢明です。

つまり良くない企画者というのは何を頼みたいのかがはっきりしないうちに人を集め始めるのです。人が集まっただけで満足感を覚え、制作意欲はガン萎え、頼むことはないのにお話は弾み、制作グループは雑談グループと化します。なんて事だ、もう完成しないゾ♡

それを避けるのは簡単。頼みたいことが定まってから人を集めればいいのです。台本と絵コンテが完成し、セリフは何個あるのか、絵は何枚必要なのかなど、欲しい素材が把握できたタイミングで人は集め始めましょう。

依頼をするときに伝えるべきことは以下の5つ

・台本
・絵コンテ
・担当箇所
・提出方法、形式
・締め切り
(・東方ボイドラの危険性)

台本、絵コンテは言わずもがな。

担当箇所は相手の希望を聞くという手もあります。ただその人の声質、絵柄に合った箇所を企画者が判断して割り当てたほうが最終的な完成度は上がるだろうと個人的には思います。

提出方法は「1.環境を整えよう」で準備したものに合うように。提出形式は多少幅を持たせてあげたほうがいいです。特に声優。普段スマホ録音しているのでwav形式で提出と言われても全く分からないという方も少なくありません。変換くらいは企画者側でやってあげましょう。
音質にこだわりがあるならそもそも素人声優を起用するのはやめましょう。

次、締め切り。一番大事です。「半年以内に」とか「暇なときに録っていただいて、提出はいつでも、あ、いいっすよ(素)」とかは言ってはいけません。提出されません。

かける時間は人によって異なりますが、イラストなら一枚5時間~10時間、音声ならセリフ10個で1時間くらいでしょう。セリフ全部一気に読むので録音時間=再生時間という省エネな声優さんもいらっしゃいます。

まあ声は「録音にかかる時間」よりも、「録音出来る時間」のほうを考慮したほうがいいです。普通の人は自宅で大声で喋れる時間は限られています。

従って絵なら1枚1週間、声なら最低2週間程度が妥当なところでしょうか。

期限は最長でも2か月程度にとどめておいた方がいいです。2か月の間に暇が取れないほど忙しい人には、ボイドラ制作なんてくだらない事そもそも頼んではいけない。(戒め)
たっぷり絵を描かせる場合には細かく締め切りを設定しましょう。

東方ボイドラの危険性は…伝えなくてもいいんじゃない?(適当)どうせ今のクッキー☆で声優ガン掘りなんてほぼ行われてないですし…。気になるなら伝えておきましょう。

参考までに、トレハン☆では以下の文章を送りました。

突然のDM失礼します。
私は今、「魔理沙とアリスのトレジャーHunt」という東方ボイスドラマを制作しています。そこで○○さんに○○役を演じていただきたいです。

台本です。
https://www.dropbox.com/○○(台本のURL)

絵コンテはこんな感じです。
https://www.dropbox.com/○○(絵コンテのURL)

提出期限は、4月11日(月)までを予定しています。

完成した動画はYouTubeとニコニコ動画にアップロードする予定です。収益化は一切行いません。

注意事項ですが、この作品は「クッキー☆」というジャンルに属しており、やや過激なファンができる可能性があります。
また、この作品で収録した音声が第三者に二次利用される可能性もあります。

ご検討よろしくお願いします。

5.編集をしよう

素材がすべて集まったらいよいよ編集です。頂いた音声は編集前にAudacityでノイズ除去をしてモノラル化しておきましょう。

僕はトレパク☆を作ったときは音声も映像もAviutlで済ませましたが、音声編集は絶対にReaperなど音声専門のソフトを使った方がいいです。波形が見やすいですし、音量調整やフェードイン・アウトがとてもスムーズ。コンプレッサーやリバーブ、ディレイなどのエフェクトも使えるなど圧倒的なアドバンテージがあります。

まあ紙芝居形式のボイドラの編集でやることなんて基本的に素材を並べるくらいなので特に解説することもありません。絵コンテの通りに頂いた素敵な素材を並べるだけです。楽しい作業。

6.投稿しよう

完成したら必ず書き出した動画を寝る前に1回、起きた後に1回、投稿前に1回の計3回は確認しましょう。多くの人の協力の上にできている動画だということを自覚し、編集ミスを許さない姿勢が大切です。

また、確認するときはイヤホン無しでも聴いてみることをお勧めします。聴こえ方が全く違います。トレパク☆もメルの声が小さいということを投稿後にスマホで聴いて初めて気づきました。

確認が済んだらいよいよ投稿です。

ツイッターでの宣伝や参加者への投稿報告を行うとスムーズな拡散を狙えます。投稿報告ついでにしっかりと感謝も伝えておきましょう。

2次創作が作られないかとソワソワしつつ、東方ボイドラの企画は終了です。お疲れさまでした!

______

ぬわああああああん疲れたもおおおおおおん

これを読んでみんなも激熱ボイドラ、作ろう!(提案)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?