音声ファイル分割の実行

各ファイルを同名のフォルダに配置できたら、いよいよ分割の実行です。
分割ソフトには、MP3 形式なら、「MP3DirectCut」、WAV 形式なら「WaveSplitter」といったフリーウェアがあります。

ここでは、「MP3DirectCut」を例に進めていきます。
まず、「MP3DirectCut」で分割したいファイルを開きます。
音声ファイルの波形が表示されるはずです。

メニューの「Special」から「Pause detection」を選ぶと、
いろいろ値を設定するウィンドウが現れます。
分割がうまくいかない場合これらの数値をいじるわけですが、
とりあえず、「Min. duration」は「1.3」とあるのを「0.5」、
After a pausedetection skip」は「120」となっているのを「1」、くらいに設定してみましょう。
Start」を押すと無音部分の検出が行われます。

画面下のパネルの再生ボタンから再生するなどして、分割の仕方に問題がないことを確認したら、この単位で保存します。
File」から「Save split」を選びます。
Split file」のウィンドウでは、
filename creation」の欄には、「%F_%N
%N begins with」には「1」を入れて「OK」を押します。

これで、元のファイルのあるフォルダに、分割されたファイルが、元のファイル名にアンダーバーと連番を付したファイル名で、大量に生成されているはずです。
各フォルダでこの作業が終わったら、おおもとのファルダで検索(「*.mp3」などを検索窓に入力)をかけて、「選択」「切り取り」「貼り付け」で、すべてのMP3ファイルを一箇所に集めます。

あとは繰り返して聞く価値のあるファイルを選別する作業です。
基本的には一つ一つ聞いて確認するのがよいでしょうが、たとえば問題番号を読み上げるだけの部分などはファイルの大きさや音声の長さといったものから一律に判断できる場合もあります。
その場合、ファイルのサイズや音声の長さでソートして該当するものを選択し一気に削除してしまうこともできます。
また、分割を終えた元のファイルを削除や移動するのも同様に検索画面で更新日時でソートすればきれいに別れるのでまとめて削除するなり移動するなりできます。


「MP3DirectCut」をつかう場合は以上のように「元のファイル名にアンダーバーと連番を付したファイル名」となるのですが、
ソフトによっては、「01-.wav」「02-.wav」などとなり、このままでは同一フォルダに集められません。
その場合は、「ren」で名前を変えておく必要があります。

例によって、おおもとのフォルダのアドレスバーから「cmd」、
開いたコマンドウィンドウで、

dir /s /b *-.wav > list.txt

と打つと、「list.txt」の中身は、

F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\01-.wav
F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\02-.wav
F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\03-.wav
F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\04-.wav
F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\05-.wav
F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track03\01-.wav
F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track03\02-.wav

といったものになります。
(表示上「\」となっているものは、テキストエディタ上では「半角の¥」です。)

これを例によって「サクラエディタ」で、
「検索」→「置換」を選んで「正規表現」にチェックを入れた上で、
「置換前」に、
F:\\tmp\\Toeic_LR_v06\\([^\\]*)\\([0-9]*)-.wav
(「\\」は特殊な意味ではない文字通りの「\」という意味、[^\\]は「\」以外の文字を指します。)
「置換後」に、
ren F:\\tmp\\Toeic_LR_v06\\\1\\\2-.wav cd1_track02_\2.wav
と入れて「すべて置換」を実行すると、

ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\01-.wav cd1_track02_01.wav
ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\02-.wav cd1_track02_02.wav
ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\03-.wav cd1_track02_03.wav
ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\04-.wav cd1_track02_04.wav
ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track02\05-.wav cd1_track02_05.wav
ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track03\01-.wav cd1_track02_01.wav
ren F:\tmp\Toeic_LR_v06\cd1_track03\02-.wav cd1_track02_02.wav

のように、なるので、これを先のコマンドウィンドウに貼り付ければ、「MP3DirectCut」の場合と同様に名前を変えることができます。


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