準備

反復学習用の音声ファイルを作成していくにはいくつか環境やツールの準備が必要です。

なお、 Windows 環境を前提に述べていきますが、多少アレンジすれば Linux でも可能です。
最新のスペックが必要なわけではないので、Windows のバージョンにしても、XP以降(あるいはそれ以前でもツールがそろえばOK)なら問題ないはずです。
ツールやソフトもほぼフリーウェアをつかいます。
(Microsoft Excel についてはふれますが必須ではありません)

・コマンド実行環境
テキストベースで一行ずつコマンドを実行するプログラムとして、
Windows には標準で「コマンドプロンプト」というものが用意されています。
ただ、デフォルト(既定)の状態では「カレントディレクトリ」を、「C:\Users」以下にある、システムの割り振ったユーザごとのフォルダにして起動されます。

この「カレントディレクトリ」とは、コマンドを実行する起点がフォルダのツリー構造のどこにあるかを意味するもので、基本的にこの場所にあるファイルをコマンドの対象とすることになります。
もちろん、「cd」というコマンドで「カレントディレクトリ」を移動して目的のフォルダまで行くこともできますがいちいちやるのは面倒です。
任意の場所で「コマンドプロンプト」を開く、つまり、作業をすべきフォルダを「カレントディレクトリ」として「コマンドプロンプト」を開く方法にはいろいろありますが、

エクスプローラで目的のフォルダを開いた状態でアドレスバーに「cmd」と入力して return を押す。
というのがいちばん手っ取り早いです。

また、バージョンによっては、該当フォルダをシフトキーを押しながら右クリックするとメニュー上に出てきたり
「Powertoy」の「command prompt here」というものがつかえたりしますが、
Windows 10では、レジストリをいじって同様の状態を実現する方法もあるようです。


・テキストエディタ
テキストファイルを編集するソフトであり、Windows 標準の「メモ帳」もテキストエディタではありますが、
「正規表現」という、文字列のパターンによって検索や置換を行う方法、をサポートしたものが必要になります。
フリーのものとしては、「Emacs」「Meadow」「サクラエディタ」といったものがあります。


・音声編集ソフト
一つの音声ファイルを無音部分を境界にして複数のファイルに分割するソフトが必要になります。
音声のフォーマットが「MP3」ならば、「mp3DirectCut」というソフトが便利です。
「WAV」形式であれば「wavesplitter(いくつか同名のものがあるようです)」がつかえます。


・Python
Pythonで書かれたスクリプトを実行できるようにしておく必要があります。
任意のフォルダで実行するには「pathを通して」おかなければなりません。
(これは環境変数を設定して、python.exe などがあるフォルダの実行ファイルをどのフォルダからでも実行できるようにすることを意味しますが、インストールの過程で設定済みかもしれません。)

必要な道具類は以上のようなものです。
しばらくは、これらのツールそれぞれの基本的な使い方を、反復学習用音声ファイル作成という当面の目標に必要な部分に限定して解説していこうと思います。

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