音声ファイルの複製

単語や文、暗記事項など最小の単位に切り分けた音声ファイルを一つのフォルダに集めます。
このような反復して聞くべきファイルを、繰り返したい数だけコピーするのが今回の作業です。
たとえば、「anki01.mp3」というファイルがあったとして、これが存在するフォルダでコマンドプロンプトを開き、
copy anki01.mp3 anki01_x1.mp3
と打つと、
「anki01.mp3」が「anki01_x1.mp3」という名前でコピーされます。
さらに、
copy anki01.mp3 anki01_x2.mp3
とすれば、「anki01_x2.mp3」が生成されます。

これを踏まえれば、
例によって、フォルダ内のファイル一覧である「list.txt」を正規表現のキャプチャを使って編集し、
コマンドスクリプトをつくって実行すればよいということに気づくでしょう。

ただ、ここではさらに「python」をつかいます。
以下が「rep.py」の内容です。
(表示上「\」となっているものは、テキストエディタ上では「半角の¥」です。)

import sys
import re
fn=sys.argv[1]
print("mkdir rep"+'\n')
f = open(fn)
line = f.readline().replace('\n','')
while line != '':
	rp=1
	if re.search('\.mp3',line):
		for x in range(0,3):
			print("copy "+line+" rep\\"+re.sub(r'(.*)\.mp3',r'\1'+"_x"+str(rp)+".mp3", line))
			rp=rp+1
	line = f.readline().replace('\n','')
f.close()


ざっくりいうと、
「list.txt」のようなテキストファイルを引数としてとり、そのファイルの各行を読み込んで3回ずつコピーするコマンドを表示する仕様です。
さらに、当該フォルダに「rep」というサブフォルダを作成し、そこにファイルをコピーします。
(なお、MP3形式を前提にしているので、そうでない場合はコード中の「mp3」は適宜置き換えて考えてください。)

あくまでも、コマンドスクリプトをつくるためのスクリプトであって「rep.py」を実行することでコピーが始まるわけではありません。

では、やってみましょう。

まず、「list.txt」をつくります。
dir /b *.mp3 > list.txt

これが、
LR1_CD1_track56_02.mp3
LR1_CD1_track79_02.mp3
LR1_CD2_track06_03.mp3
という内容であるとします。

続いて、
python rep.py list.txt > repbat.txt
と打つと、

mkdir rep

copy LR1_CD1_track56_02.mp3 rep\LR1_CD1_track56_02_x1.mp3
copy LR1_CD1_track56_02.mp3 rep\LR1_CD1_track56_02_x2.mp3
copy LR1_CD1_track56_02.mp3 rep\LR1_CD1_track56_02_x3.mp3
copy LR1_CD1_track79_02.mp3 rep\LR1_CD1_track79_02_x1.mp3
copy LR1_CD1_track79_02.mp3 rep\LR1_CD1_track79_02_x2.mp3
copy LR1_CD1_track79_02.mp3 rep\LR1_CD1_track79_02_x3.mp3
copy LR1_CD2_track06_03.mp3 rep\LR1_CD2_track06_03_x1.mp3
copy LR1_CD2_track06_03.mp3 rep\LR1_CD2_track06_03_x2.mp3
copy LR1_CD2_track06_03.mp3 rep\LR1_CD2_track06_03_x3.mp3

という内容のスクリプト「repbat.txt」ができあがります。
これを、コマンドプロンプトに貼り付けると、「rep」というサブフォルダが作成され、コピーが実行されます。
「rep.py」中の「for x in range(0,3):」の「3」を変更すれば好きなだけくりかえすことができます。

できあがったファイルをそのまま聞いてもいいでしょうが、MP3を結合するソフトをつかってまとめたほうが便利です。
同一内容ごとにまとめて一つにするのが理想的ですが、めんどうならすべてまとめてもいいでしょう。
もともとの音声がやや緩慢であったり、自分の声を聞くのが苦痛だという場合は、音声ファイルの速度を変えて保存するフリーウェアを活用してみてください。
やや速めにして保存すれば学習効果も高まるはずです。
「音声ファイル繰り返しの術」の話は以上です。














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